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カテゴリ:旅行けば
さて、いよいよB&Bの真打登場です。
私達は3年前にちょっとだけ立ち寄った明るい小さな町のことが忘れられず、今回はそこに連泊して自転車を借りてあちこちキコキコ走ろうと計画。 そこで、 夕食も取ることのできるB&Bをそれは丹念に探したところ、ヒットしたのがとあるファームハウス。 B&Bは街を離れて郊外に出るとファームハウスと名前が変わるのですが、中身は全く同じです。 ここはどうやらお料理自慢のおばちゃんがやっているB&Bで、 何かあるとツーリストインフォメーションなどから紹介されることが多いらしく、地元でも評判が高いらしい。ここでの滞在について書かれた物もいくつか目にしました。 ウェブサイトにお部屋の写真は掲載されていなかったのだが、これだけ評判がいいので多分いいのだろうと判断して予約したのが4月のこと。 予約するに当たり、メールや電話でのやりとりがあったのですが、感じのいいおばちゃんだったので、私達の期待は大いに盛り上がります。 緑の中をキコキコと自転車を走らせる私達。 お腹がすいて宿に帰ると、温かなおいしい料理が私達を待っている・・・。 うぉぉ~、 そんなことを想像するだけで鼻血が出るようだ。 とにかく今回の旅でも、 期待の星ともいうべき宿だったのです。 ファームハウスという名が示すとおり、 ロケーションは抜群。 小高い丘に建っているこの家を目にしたときには なんとまぁ、いい所に建っている宿かと感激してしまいました。 今回の旅で記念すべき第一泊目の宿でもあるしね。 見てください、 門からのアプローチの長いこと。 ちなみに一番最初に載せたこの写真は、 この宿の窓から撮ったものです。 鼻息も荒く玄関でピンポンを押すと、 出てきたのはとっても若い女の子。 あれ? いるはずのおばちゃんが出てこない。 お買い物にでも行っているのかな、まぁいいや。 朝食のことは一番最初に触れたので、 夕食に参りましょうかね。 ダイニングはこんな感じ。 前菜にはスープを。 トマトスープはトロリと濃いクリーミーな味わい。 メインは4月の時点で 「牛・羊・鶏、ここは何でもおいしい土地なのだけれど、 何がいいかしら~?魚もいいのが手に入るのよ~」 ということで魚をリクエスト。 この度のメインは鮭。 お皿には鮭だけが載っており、半分以上場所が空いている状態でやってくるのですが、その場所に各自野菜を盛り付けて食べるのです。 しかし、この鮭はおいしかったですね。 身がキュッと締まっており、鮭そのものの味がいい。 こんなにおいしい鮭は初めてだよ。 鮭の下にホワイトソースのようなものが敷かれていたのだけれど、レモンと塩で食べるのが一番おいしい食べ方かもしれません。 付け合せの野菜。 じゃがいもとにんじんはわかるけど、 珍しいことにズッキーニなんてのがある。(クルジェットと呼んでいました) どうもアイルランド人は食べ物には保守的なようで、あまりこの手の新しい野菜に出会うことなどあまりありません。しかし、このような野菜を使うとはなかなかの上級者と見たぞ。 食後のデザート。 私はアップルパイ。 夫はオレンジチーズケーキなるものを頼んだのですが、 圧倒されるような大きさ。 おまけにクリームが「ごしゃ~」という感じでかけられている。 ケーキの大きさに対してお皿のサイズが合ってないよ。 オレンジの味がしっかりとする確かにおいしいチーズケーキなのだが、全部なんて食べられやしないよ。 お料理は本当においしかったです。 しかし、私は食事中からあることが気になっており、 楽しめたのは半分くらいか。 スープに毛が入っていたのですが、 人間の毛ではなくて短めの細い毛。 セーターから落ちたようなそんな感じの毛が入っている。 おまけにじゃがいもにも絡まっていたりするじゃない。 何の毛だかはわからないが、これはかなり不快。 デザートを食べ終えようとする頃、 ようやくここのおかみさんが顔を出したのですが、 親類のお葬式に行ってたのとこと。それで不在だったのか。 さて、 食後のコーヒーなどいただいていると、 窓の外にもそもそと動く黒い影。 わかった、お前の毛だな!! 私は犬は大好きだが、犬の毛を食べるのはキライだ。 この犬がキッチンに出入りして毛がふわんふわん舞っているのでしょう。だから料理にあんなに毛が混じっているのだ。 実はこの宿。 お部屋はこんな感じ。 ドアを開けて拍子抜けするような殺風景さ。 私も夫も「?????」 写真では一見わからないでしょうが、 ブラインドの一部には黒カビ。 部屋の隅の壁紙がはがれかかっている部分にも黒カビ。 私達はいままでに十何件かのB&Bに宿泊してきましたが、 こんな部屋は初めて。 その中には古い建物もあったけれどどこも清潔にされており、アイルランド人の家に対する愛着いうものを私はそれで知ったんだよ。 この部屋は、 もう打ち捨てられていると言っても差し支えない。 家に対する愛情のかけらも見えない部屋。 おまけに洗面台はというと、 あきらかに誰かが使用した気配が残っており、 水周りを拭き取ったことなどないかのごとく埃が。 置いてあるグラスなど、汚れがはっきりと残っているし、 せっけんは「人が使ったんだなぁ」とはっきりわかるんだよ。 髪の毛が絡まっているし。 シャワーはというと、 これも掃除できておらず髪の毛が残っている。 部屋にはカバーのかかったティッシュボックスがあるけど、中身はカラ。 じゅうたんを見ると、 掃除機など100年くらいかけてないんじゃないかと思っちゃったよ。 ここで2日も過ごすのか・・・。 夫も同じことを思っていたらしい。 まぁ、 キタナイけど安かったら「仕方ないなー」と思えるのだろうが、 この宿はB&Bでも高級の部類に入るお値段。 一泊朝食付きひとり45ユーロ。夕食は別。 (160円で換算すると7,200円) こんな部屋にそんなに払うのかと思うとハラが立ってきた。 これまで掲載してきたB&Bは、これよりはるかに安いのに素晴しいクオリティでしたね。 よし、 モヤモヤするよりここを一泊で引き上げることにしよう。 今はハイシーズンで予約もじゃんじゃん入るだろうから、キャンセルは早ければ早いほどいいだろう。 まずは、 もう一泊をキャンセルしたいのみを伝えて、 何も言われずそれが通ればそれでよし。 万が一、「そんなの今更ジローよ」といわれたら、 その時は徹底的に戦うことに決めた。 こちとら日本の主婦なんでぇ。 客を迎える際にはどこもかしこもキレイにしておくのは常識ヨォ。 ましてや金を取るプロ。前に宿泊した人の姿がありありと思い浮かぶような状態でまた人を泊めるとは不届き千万。 主婦の風上にも置けやしねぇ。成敗してくれるわ!! とにかくあちこち不潔なので、始終落ち着かないんだよ。 夕食時のグラスには指紋がべっとりついているし、 朝食時の食器にも毛がついているし。 到着時に前庭のテーブルの上に誰かが飲んだお茶のカップがいつまでも置かれていたし、朝のダイニングの窓辺には前の晩に誰かが何か飲み食いした食器がそのまま置かれており、朝食を取っている最中にもそれが平然と置きっぱなしになっていました。 見苦しいものをいつまでも片付けない、気がつかない、その感覚が私には信じられない。 とにかく主婦を5年やってきた私には、何を言われようとも相手を納得させられる自信があった。 その時はまだオバちゃんがいなかったので、 例の女の子にキャンセルする旨を伝えたところ、 「たぶん大丈夫だと思うよ」 という答えがかえってきた。 戦闘態勢バリバリだったので拍子抜けしちゃったが、まぁいいか。 無用な争いはしないに越したことはない。 私達にとってはとにかくここから逃れることが重要なのだ。 その後、おばちゃんが帰ってきてもう1回確認して来いと言われたのだろう。女の子が「キャンセルは二泊するうちの一泊よね」と確認しにやってきました。 結論からいいますと、 翌日何もトラブルが起きることなくキャンセルできました。 お会計の際に別室に招きいれられてドアを閉められたときにはもう一度戦闘態勢になってしまったよ。 夫は、 おばちゃんが「予約時の契約によると・・・」 なんて、DEAL(契約)という言葉を出した時には相当ヒヤッときたらしい。(私はそんなコトバなど知らなかった) 結局、一泊45ユーロのところ連泊すると5ユーロの割り引きとなるのだが、この際は一泊ということで45ユーロとなるのだがそれでもいいかというものでした。戦闘態勢に入っている2人のヨロイがガタッと落ちたのは言うまでもない。 しかし、 おばちゃんとしては不服だったでしょうなぁ。 何が不満で出て行ったのかわかったかな。 朝食時は普通に扱ってくれているものの、 どこかよそよそしいのを私は感じていました。 もともと、 おばちゃんは本当にお料理が好きでもてなすことも好きだったのでしょう。壁にはさまざまなB&Bの組織のライセンスやら賞状が貼ってあり、長年の功績が認められたのもうかがえます。 しかし、いくらお料理が上手でも、 それ以外のことがおざなりだなんて、宿泊施設としては言語道断だ。 しかし、一泊で無事開放されたときの嬉しさよ。 これだから次に見つけた宿のありがたみも大きかったのでした。 のっけからちょっとしたハプニングでしたが、 我が家はこの話題だけであと3ヶ月は食卓のオカズになりそうだよ。 しかしなぁ、帰ってきてから思うんだよ。 果たしてあの時、 「キタナかった」とはっきり伝えてくるべきだったのか・・・。 本日の葛飾区の最低気温 27℃ 本日の葛飾区の最高気温 33℃ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.08.27 17:30:14
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