草谷寺・栄山寺
着きました、草谷寺です。五條文化博物館の近くの山間にひっそりとたたずむ草谷寺は、葛城・金剛の地に関係の深い役行者の草創とされ、龍にまつわる伝説を持ちます。通常は非公開ですが、午後、期間限定で境内北側にある収蔵庫が特別に開かれ、薬師如来坐像(重文)などの諸尊が特別開帳されていました。草谷寺は山の上の方にありますが、その山を下りきって吉野川の近くまで来たところに栄山寺があります。栄山寺は藤原鎌足の孫であり、藤原不比等の長男の藤原武智麻呂が建立し、藤原南家の菩提寺として法灯を伝えています。奈良時代の建造物である国宝の八角円堂で知られ、内陣の柱や天蓋には壁画が施されているなど天平建築の中でも法隆寺夢殿と並ぶ貴重な遺構です。栄山寺の薬師如来様は金色に輝きまばゆいくらいです。昔の人がどれだけ驚いたか目に浮かぶようです。 実は以前からこの五条には来たいと思っていました。本当はこの草谷寺と栄山寺の間くらいにある御霊神社に行きたかったのです。御霊神社のご祭神は井上内親王・早良親王・他戸親です。近くにこのさん方の御陵さんもあります。いつかチャンスがあれば行ってみたいと思っているのです。古代史好きの方はこちらの方がそそられるかもしれませんね。