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テーマ:旅のあれこれ(10270)
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Jerezというと、私なんかにとっては「フラメンコ誕生の地」以外の何ものでもないのですが、フラメンコに縁もゆかりもない方々にとっては、ゴルフ三昧の休暇が楽しめる人気のエリアのようです。3月というと、まだまだ海水浴には早いですが、夏場は西に行けばCosta de la Luz(海的には南のCosta del Solよりも綺麗だと思います)のビーチリゾートが連なっていますし、車でも借りてちょっと足を延ばせば観光地にも近く、家族で行く休暇先としても人気が高いのは頷けます。 そんなこんなでここ数年、フラメンコ・フェスティバルからの帰路、Jerezからロンドンまでの直行便はいつも満席状態。予約が取れずに、私はセビリヤに一旦列車移動してセビリヤからロンドンに帰るルートを取っています。 このセビリヤ空港、セビリヤの列車の駅から空港行きのバスに乗って行くのですが、バスが到着階レベル(1階)までしか行ってくれず、出発客はバスを降りると出発ロビー(2階)までエレベーターを使います。 今回、このエレベーターに閉じ込められました。 セビリヤに向かう途中、いつも「あー、またあのエレベーターに乗るのか」と何故か憂鬱な気分になっていたのですが、恐れていた事が起こってしまったいう感じですかね。 前のエレベーターに間に合わず、私と同じようにのんびり次を待っていたイギリス人男性2人連れと私、そして最後に駆け込んできたスペイン人女性。そのスペイン人女性が乗り込んでドアが閉まった途端、ガッタンと何故か下降するような感覚があり、一切動かなくなってしまいました。 スペイン人女性と2人、あらゆるボタンを押しても動きません。では、「力づくで」と、ひ弱そうなイギリス人男性2人がおもむろに前に進み出て、ドアとの隙間に指をはさんで開けようとしましたが、無理。こういう時、イギリス人って、あきらめるの早いんですね。無駄な事は徹底してやらない国民性がはっきり出てました。 結局、スペイン人女性が、非常ボタンを押してコールセンターに連絡。当然、向こうの返事は「いつ直るか判らない」です。 まー、騒いでも仕方がないので、「雑談でもしましょう」という空気になり、イギリス人の一人が「実は自分がスペインに来ると必ずトラブルに遭う。荷物が出て来なかったり、パスポート失くしたり。で、今回はエレベーターに閉じ込められた」と告白し始め、みんな、心の中で、「あー、こいつのせいか」と思ったり。後は、バルセロナで雪が降って、停電している地方があるなど、自分達はエレベーターに閉じこめられているという災難の真っ最中なのに、天災にあっている人の心配をしたり。天気の話は無難でいいですよね。 雑談をしつつも、そのスペイン人女性、外に人の気配がすると、獣のように反応して、ドアの隙間から「閉じ込められているのよッ!誰かに連絡して!」と叫んでくれて(実は相当あせっていたんだと思います)、結局、セビリア空港ではなく何をどう勘違いしたのかビルバオ空港に助けに行こうとしていたコールセンターを待たずして、約20分後、無事救出されました。 スペイン人女性、私たちと英語で雑談しているときは大人しいのに、外に人の気配がすると、血相を変えてスペイン語でがなり立てる、その情熱的な切り替えにフラメンコを感じました。 このスペイン女性、外に出ると、隣のエレベーターに乗り込んでいましたが、慎重なイギリス組の私たちは、勿論、階段を使いました。その時に、例の疫病神のイギリス人が私に「荷物もってあげようか」と声をかけてくれて、あまり頼りにならないイギリス人ですが、やはり紳士ねと思った次第です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年03月17日 22時11分31秒
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