フランス語翻訳者の独り言
全281件 (281件中 151-200件目)
< 1 2 3 4 5 6 >
簡潔なメッセージに仕上げなければならない、という事情は理解できますが、文章の正しさからいうと、この文は際どいところです。何故なら、「火災」「事故」「違法行為」の責任を負う、という表現は成立しますが、「景品」「事故車」「故障パソコン」の責任を負う、という表現は成立しないからです。つまり、「結果」や「行為」の「責任を負う」という表現は成立しますが、「モノ」の「責任を負う」という表現は成立しないのです。微妙ですが・・・少なくとも、仏訳する際には、このままではダメです。やはり、「落下物によって被害が生じた場合、落とし主にその責任があります」「落下物によって生じた被害の責任は、落とし主が負わなければなりません」などのように、文意を曲げることなく文章的に完全なものに仕上げなくてはなりません。その上で、訳すのです。翻訳者の仕事は「ただ訳す」だけではありません。フランス語翻訳を生業にしています
2008年06月24日
テニスのクレーコートの赤が印象的なアンツーカー。この言葉も、フランス語の「en tout cas(オン トゥ カ)」です。元は、「どのようなケースでも」という意味です。ということは、「全天候コート」なの?って思ってしまいます。雨でも大丈夫ってことはありませんので、少し戸惑ってしまいます。だからというわけではないのでしょうが、フランスでは「terre battue」と呼ぶのが一般的です。全仏オープンテニス(Roland-Garros)のドラマを演出する神様でもあります。フランス語翻訳を生業にしています
2008年06月20日
「既視感」です。語源は、フランス語の「déjà vu」。J’ai déjà vu cette scène.⇒ この光景を既に見たことがある。というような表現から派生しています。ただ、「既に見た」ではなく、「実際は一度も見たことがないのに、見たような感じがする」という意味で使われることが多いわけですので、J’ai l’impression d’avoir déjà vu cette scène.⇒ この光景を既に見たような気がする。の方が適切なようです。フランス語翻訳を生業にしています
2008年06月19日
「アンケート」の語源は、フランス語の「enquête(オンケット)」ですが、日本語では、「Q&A形式の意見調査」を指しますが、フランス語では、「調査」「取材」「捜査」など、守備範囲が広い単語です。また、「Q&A形式の意見調査」であれば、「questionnaire」の方が一般的です。微妙にズレています。フランス語翻訳を生業にしています
2008年06月17日
1歳児向けの本を開いていたら、ネコの写真がありました。そのページの左下に、「おうちのかたへ」という欄があり、「ネコは子供にとって身近な動物です・・・」という説明文がありました。この「おうちのかたへ」を仏訳すると、どうなるでしょう?単純に、おうち→家→maisonかた→人→personneと訳して、それらを繋げても、意味不明なフレーズしかできません。そこで、頭をひねって、頭の中の引き出しの中を探るのです。結果として同じ意味になるよう、「落としどころ」を探すのです。翻訳家の器、力量が問われるところです。フランス語翻訳を生業にしています
2008年06月16日
シラク前大統領にまつわる有名な話。「Conard ! (馬鹿野郎!)」と罵声を浴びせられたシラクさん、これを相手が「コナー(です)」と自己紹介したものと受け止め、「Enchanté, moi c'est Chirac. (初めまして、私はシラクです)」と返したのです。シラクさんの一本勝ち!フランス語翻訳を生業にしています
2008年06月12日
数年前、石原慎太郎東京都知事が、「フランス語は数を勘定できない言葉だから、国際語として失格」という発言をしました。そして、これを受けて、「フランス語に携わる人々の名誉を傷つけた」として裁判を起こした人たちがいます。どちらも変ですね。本当に「数を勘定できない」のであれば、会話が成立しません。確かに、「73」を「60+13」のように表現するのは特異ですが、それが「73」として理解されている以上、言語としての役目は完全に果たされています。「失格」とする根拠が見当たりません。言語は「意志や情報を交換するための道具」なのです。「学問」ではありません。で、「フランス語に携わる人々の名誉を傷つけた」って、どういうことでしょう? こちらの根拠も理解できません。日本語では、お皿を、1枚・2枚・3枚・・・カニを、1杯・2杯・3杯・・・人間を、1人・2人・3人・・・と数えます。単位が異なりますし、法則性もよく分かりません。読み方も「いちまい」「いっぱい」「ひとり」と、変幻自在です。これを「常識・文化」と考えるか、それとも、「不備・障害」と考えるか。「奥ゆかしい」のは確かでしょうし、「煩わしい」のも確かでしょう。結論として、「失格」云々を言い出すのも野暮ですし、「日本語に携わる人の名誉」云々を言い出すのも野暮というものでしょう。フランス語翻訳を生業にしています
2008年06月11日
前回の誤訳論争に関連した投稿になります。フランス語には、「Loi」と「Code」があり、一般的には、Loi = 法Code = 法典と和訳します。ですから、「Code civil」「Code de procédure pénale」は「民法典」「刑事訴訟法典」と訳すのが正しい、ということになります・・・ところが、それらの「Codes」が日本において何に相当するかというと、「民法」と「刑事訴訟法」になるのです。日本の「民法」と「刑事訴訟法」を仏訳する場合、「Code civil」「Code de procédure pénale」に落ち着きます・・・前者を支持する翻訳者にも、後者を支持する翻訳者にも、それぞれの理由・正当性があります。こういうレベルの意見の相違を「誤訳だ!」と騒ぐ人は、- 本質が理解できていない- ええかっこしたいのどちらかです。こういう場合に、「異論があるなら自分で翻訳すれば・・・」と言えるのです。フランス語翻訳を生業にしています
2008年06月10日
野崎歓氏の新訳版「赤と黒」を、日本スタンダール研究会の下川茂氏が「まるで誤訳博覧会」と酷評しています。刊行した光文社は、「些末な誤訳論争に与(くみ)する気はまったくありません」とのこと。少し気になったので、下川氏の評論が掲載されている会報を読んでみました。http://www.geocities.jp/info_sjes/kaihou/kaihou18.pdf結論は極めて明快、「誤訳だらけ」です。「些末な誤訳論争」というのは、- 「環境大臣」と訳すべきところを「環境相」と誤訳している -みたいなレベルの無意味な論争をいうのです。下川氏が延々と指摘しているのは、本当の誤訳ばかりです。野崎さん!間違いに気付かないとしたら恥ずかしいです。間違いを認めないと、もっと恥ずかしい!東京大学大学院准教授って、そんなレベルなのでしょうか?それから、「もし野崎先生の訳に異論がおありなら、ご自分で新訳をなさったらいかがかというのが、正直な気持ちです」と文書で回答した光文社さん!そういう次元のお話ではないでしょう?ああ、恥ずかしい!フランス語翻訳を生業にしています
2008年06月09日
使われることも少なくなりましたが、「前衛」という意味です。avant : 前garde : 衛上手いですねぇ!カタカナ表記よりも意味がわかるわけですから。フランス語翻訳を生業にしています
2008年06月08日
あまり使われなくなりましたが、カップルのことを「アベック」といいますね。フランス語の「avec」です。英語の「with」に相当します。ですから、少し変な使い方ということになります。フランスでは、「couple」といいます。「カップル」です。そのままです。「彼らは付き合っている」という場合には、Ils sortent ensemble. といいます。そのまま読むと、「彼らは一緒に外出する」。何で?って考えてはいけません。フランス人からすると、「付き合う」は「双方からつく」と読めるわけで、何で?って言われても困るのと同じです。フランス語翻訳を生業にしています
2008年05月19日
「肌色」が差別語にあたるという考え方があるようです。人種差別というのは、「肌の色(couleur de peau)」に基づいて特定の人種に何らかの不利益を及ぼすことですので、「肌色」という言葉自体に過剰反応することはないと思うのですが・・・ところで、肌色はフランス語で何というのでしょう?それらしき単語を今まで耳にした記憶がなかったので調べたところ、「couleur chair」でした。そう、「肉色」なのです!なんか、エグイですね。フランス語翻訳を生業にしています
2008年05月17日
It’s gonna happen. の有名な誤訳です。その応援ボードを作成した人がこのような間違いを起こしたのは何故でしょう?それは、彼が「偶然だぞ」の意味するところを知らなかったからです。日本語のテキストを英語に訳す場合を考えてみましょう。英語を全く知らない人が機械翻訳で翻訳文を作成しても、英文法を完璧に心得ていると自負している人が和英辞典を頼りに単語をつなぎあわせて翻訳文を書いても、書き手が完全に理解していない英単語を使って文章を書いている限り、書き手が「英語として」理解していない単語を使って書いている限り、「偶然だぞ」のような間違いは、It’s gonna happen. 起きるぞ!必然的に起きる、と言っても過言ではないかもしれません。フランス語翻訳を生業にしています
2008年05月16日
「日本ではご飯が主食ですが、フランスではパンが主食ですよね?」何度もこういう質問を受けてきました。私見ですが、日本食においてご飯が占めているポジションと、フランス料理においてパンが占めているポジションには、差があるように思います。つまり、主食としてのご飯は量的にもメインとなる食材ですが、パンは「前菜・メインディッシュ・チーズへと続く食事の中でずっと脇役を務める」食材というイメージで、量的に最も多く食べる食材(aliment principal=主食)ではないように思います。フランス語翻訳を生業にしています
2008年05月15日
服装などの「流行」を意味する「モード」は、la mode「本気モード」の「モード」は、le modeこれまた紛らわしいのですが、違いが分かれば、Comme ça du modeが間違っていることに気付きます。日本人が辞書を片手に訳したのであれば仕方がないのかもしれませんが、ブランド名にするのであれば、万全を期すべきでしょうね。フランス語翻訳を生業にしています
2008年05月11日
Il n’a pas le moral.「彼にはモラルがない」と訳してしまいそうですが、正しくは「彼は落ち込んでいる」というような意味になります。日本語でいう「モラル」、即ち「道徳感」「倫理」を指す言葉はla moraleになります。紛らわしいですね。フランス語翻訳を生業にしています
2008年05月09日
宣伝文句にこういう表現が多くて困ってしまいます。「願い」や「夢」は「叶える」ものでしょうが、「家」や「車」は「叶える」ものではありません。こういうのは、凝った表現でも格好良い言い回しでもなく、単なる間違いに過ぎないと思っています。フランス語翻訳を生業にしています
2008年04月28日
Ce n’est pas si mauvais.と言えば、「悪くない」、英語の、It’s not so bad.です。ところが、C’est pas terrible !と言えば、「ひどくないね(=いいね)」ではなく、「よくないね(=ひどいね)」という表現になります。「否定」だか「肯定」だか分からないのに趣旨が通じているという点で、「全然いいよ!」に似ているような気がします。こういうネタ、Ce n’est pas mauvais du tout !全然悪くない!と思うのですが・・・フランス語翻訳を生業にしています
2008年04月24日
街ごとにある観光案内所、Office de tourismeですが、Office du tourismeという表記もあります(パリ、マルセイユ、その他)。勿論、理由があるわけですが、何とも難しいところです。フランス語翻訳を生業にしています
2008年04月23日
前回の続編です。「情報の普及(伝播・流布)」の場合、以下の5通りが考えられます。diffusion d’informationdiffusion de l’informationdiffusion d’une informationdiffusion d’informationsdiffusion des informationsさあ、困ってしまいますよね?フランス語翻訳を生業にしています
2007年12月21日
単語や慣用句が難しいと思っているうちは、本当の難しさに気付いていないのだと思います・・・「コーヒーが好きです」と言う場合は、J’aime le café.自宅に招いた友人に「コーヒー飲む?」と訊く場合に、Tu bois du café ?喫茶店で「コーヒー下さい」と言う場合は、Je prends un café.何てことはない文章なのですが、実は非常に難しいのです。何が難しいのでしょう?それは、冠詞です。「le café」「du café」「un café」の使い分けが出来るようになるには、経験が必要です。「考えて出来る」のではなく「感覚で出来る」ようになるくらいの経験を積むのは、容易ではありません・・・フランス語翻訳を生業にしています
2007年12月17日
またまた見事なダブりを発見しました。「XX中央センター」よくある名称です。そもそも、「センター」とは、「中心となる施設」ということですから、更に「中央」を付けるって何事?って思うわけです。英語で Central centerフランス語で Centre central意図的ならいいですけど。フランス語翻訳を生業にしています
2007年12月12日
久しぶりにヒット作を見つけました。「XXXをレンタルで貸します」見事にダブっています!フランス語翻訳を生業にしています
2007年12月11日
「おいしいレストラン」を仏訳する場合、un restaurant délicieux にはならず、un bon restaurant になるのです。「délicieux」は確かに「おいしい」という意味ですが、レストランに味があるわけではないわけですから。そういう理屈になるわけですが、「知っているか、知らないか」の問題だといえるでしょう。「いいレストラン」の場合、「un bon restaurant」と訳せますが、「un restaurant sympa」の方がピッタリくることもあります。こういう簡単な表現の中にも、難しさが潜んでいることがあります。フランス語翻訳を生業にしています
2007年12月10日
フランスでフリーランサー!フランスから通販・ネット販売!フランスからヤフーオークション参加!フランスで独立開業・起業!フランス居住者と契約!フランス居住者に仕事を依頼!でもその前に・・・日本とフランスの制度には、大きな違いがあります。このページには、非常に重要なことが書いてあります。犯罪行為の助長を防ぐのは勿論、思わぬ事態に巻き込まれないためにも、最後まで読まれることを強くお勧めします。フランス語翻訳を生業にしています
2007年12月08日
フランスで見たTシャツに書いてました。「二角形」どんな形なんでしょう?フランス語翻訳を生業にしています
2007年12月07日
「2つで3つ」何のことだろうと、しばらく考えていました。すると、英語で2 + 1 Freeと書いてあるのを見つけました。「商品を2つ買うと、1つタダで差し上げます」と言いたかったようです。2つで3つ!フランス語翻訳を生業にしています
2007年11月23日
おいしいネタになる間違いということで、「お菓子な」間違いと表現させていただきます・・・「免税店のすべての項目買って日本に持っていことができる」「商品」を「article」といいますが、「項目」という意味もあります。「Article 3」といえば、法律等の「第3条」ということになります。辞書を見ると、幾つかの訳語が書いてあるわけですが、どれが適切な言葉かを選ぶのは、人なのです。「持っていことができる」が、「持っていくことができる」であることは当然ですが、日本人にとっては、「持っていくことができます」とするのが最低限の常識ともいえますし、「お持ち帰りいただけます」とすれば、更に日本語っぽくなります・・・テキトーな知識ではダメ、それが外国語です。フランス語翻訳を生業にしています
2007年11月19日
「年収1億円を稼ぐ」という文章を翻訳する場合に最初に行うことは、「年に1億円を稼ぐ」と読みかえることです。厳密に言えば、「年収」「収入」を「稼ぐ」という表現が間違っているからです。日本語でも変な表現は、往々にして、フランス語でも変な表現になります。基本的な考え方は万国共通、ということでしょうか。フランス語翻訳を生業にしています
2007年09月27日
お墓と霊園の「フォーエバー・コミュニケーション加登」テレビCMが定期的に放映されています。ご先祖様と「永遠(フォーエバー)」に「コミュニケーション」をとれるよう、お手伝いさせていただきます、という趣旨なのでしょう。ただ、「永遠」を意味する言葉であっても、この場合、「eternal 永遠の」が適切であるのは、いうまでもありませんね。May Kato last forever ! 加登よ永遠に!フランス語翻訳を生業にしています
2007年08月05日
「日本人が書いた」というのが丸出しの翻訳文を見かけることがあります。間違いの度合いは様々ですが、大きく分けて二通りの間違いがあります(分かりやすいよう、英語の例文を挙げます)。1) 言葉レベルでの間違い例 : これが僕の彼女です。→ This is my her.2) 構文的な間違い例 : 何が必要かを知ることが最も大事である。→ What is necessary to know is most important.笑ってはいけません。外国語は難しいのです!でも、その難しさ(の原因)を知ることで、日本語を話す時にも、言葉を慎重に選んだり、文法を意識するようになるのではないか、と思います。英語を学習することで日本語の学力も伸びる、と確信しています。フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月30日
Science sans conscience n’est que ruine de l’ame.良心のない知識(科学・学問)は、魂の荒廃(崩壊)でしかない。「良心が伴わない知識(科学・学問)は、賢明さをもたらさないばかりか、賢明になることを妨げてしまう」という意味。この「良心」が、当時の普遍的価値である「宗教的良心(信仰)」を差しているのか、「別の良心」を差しているのかは、分かりません。ラブレーのことですから、ひょっとすると・・・時代が下り、Jean BERNARD は、こう書いています。Conscience sans science a fait beaucoup plus de victimes知識(科学的根拠・学問的根拠)を伴わない良心は、もっと多くの犠牲者を出した。人間の幸せの鍵を握るのは、賢明さなのです。フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月29日
Ce ne sont pas les peines d’un état qui nous dégoûtent, mais les plaisirs d’un autre.我々をうんざりさせるのは苦しみではなく、他人の喜びである。フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月27日
理由は様々かと思いますが、名称等を伏せた状態の原稿で翻訳を依頼される方がいらっしゃいます。「私はAへ行きます。Bに会ってCを依頼するためです。」というような原稿です。当方が訳した文章に、後から自分で加筆されるそうですが、当方としましては、「本当に大丈夫かなぁ」と思ってしまいます。理由を申しますと、「私はAへ行きます」の場合、Aが何かによって、他の部分(前置詞・形容詞など)が変わってくるからです。即ち、基本形は Je vais à A. ですが、A=日本 : Je vais au Japon.A=韓国 : Je vais en Corée du Sud.A=米国 : Je vais aux Etats-Unis.A=東京 : Je vais à Tokyo.A=工場 : Je vais à l’usine.のように形が異なってくるからです。このヴァリエーションをマスターしている方であれば、他人に翻訳を依頼する必要はないでしょう(笑)。また、「素晴らしいDでした」という文章を訳す場合であれば、D=ディナー : C’était un excellent dîner.D=景色 : C’était un paysage magnifique.D=キャリア : C’était une brillante carrière.のように、「素晴らしい」という表現(形容詞)に対する訳語は異なります。更に、「(光る石を拾ったところ)素晴らしいダイヤモンドでした」という文であれば、Il s’agissait d’un diamant éblouissant.のように訳すことが望ましい場合もあるかもしれません。言語が違えば、色んなことが違ってきます。翻訳は、それほど物事は単純ではないのです。フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月24日
L’Arc-en-ciel のファンクラブ、「Le Ciel」。これにも、定冠詞leがついているのが立派です!フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月16日
アメリカを去ってフランスへ旅立つFerdinandは、駅でMollyと別れる。そして大きな悲しみを感じる・・・C’est peut-être ça qu’on cherche à travers la vie, rien que cela, le plus grand chagrin possible pour devenir soi-même avant de mourir.死ぬ前に自分自身になるための可能な限りの大きな悲しみ、ただそれだけを、我々は人生を通じて探しているのかもしれない。フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月12日
L’Arc-en-cielラルク・アン・シエルアタマに定冠詞「le」(母音の前なのでl’)が付いているのが素晴らしい!「アルク」であれば興醒めでした。申し分のないネーミングです。嬉しいです。フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月10日
「夢」はフランス語で何ですか?ホームページを見られた方から、このような質問のメールをいただくことがあります。どういう使い方(店名、商品名、など)をするのかは明記してありません・・・「rêve です」と回答すれば、喜んでもらえるでしょう。ところが、これでは「使えない」場合が多いのです。冠詞が必要になる場合や、単数か複数かを考慮しなくてはいけない場合が大半なのです。店名を「夢」にしたい → 「夢」はフランス語で「rêve」 → 店名は「rêve」こういう方程式は成立しないのです(ですから、「Café Rêve」という名前のカフェは、フランスには存在しないでしょう)。これは、ネイティブにしてみれば「常識」ですが、日本人にとって「想定外」です。巷に溢れているフランス語の商品名や店名が間違いだらけなのが、その証拠です。フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月08日
昔、ロワール地方の田舎に数年間住んでいましたが、そこには原子力発電所がありました。「centrale nucléaire」です。あれ、これじゃ「電」が抜けている、「électrique」を忘れたんじゃないの、って思ってはいけません。centraleで「発電所」なのです。浄水場は「Station d’épuration」です。水(eau, eaux)という単語は入りません。「ガソリンスタンド」も「station service」。ガソリン(essence)という単語は入りません。フランス共和国は、「République française」ですが、一般的には「République」です。フランス大統領は、「Président de la République」。理由がない限り、「Président de la République française」とは言いません。省略する単語は、「言わなくても分かるもの」ということなのでしょう。フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月07日
「5,000万円」何だか変です。カンマ(コンマ)が気になるのです。アラビア数字で表記すると、50,000,000 になるわけですから。「5千万」、もしくは、「5000万」にしておきましょうよ・・・ところで、フランスでは、千の位(百万の位)のカンマがありません。代わりは「スペース」です。そして、小数点が「virgule=カンマ」なのです。即ち、1,234.56 を1 234,56 と表記するのです。細かい事ですが、翻訳する際には気をつけないといけません。フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月05日
「しょうがない」と言って大臣の職を辞した方がいらっしゃいますが・・・「しょうがない」を仏訳するとどうなるかなぁ、と考えてみました。すると、Tant pis ! が頭に浮かびました。でも、ちょっと微妙な言葉なので、辞書を引いてみました。Que voulez-vous ? (あなたは何をお望みですか? どうしたいのですか?)・・・ これでは、開き直ってます。- C’est la vie ! (それが人生だ)・・・ それが人生ってことはないでしょう。そして、何気なく、「仕方なく」の仏訳を考えました。頭に浮かんだのが、Faute de mieux ! (それよりもベターなものが無いので)うわっ! この訳はマズイです!やっぱり、Tant pis ! に落ち着くようです。結論「原爆を是認した」と断定できる言葉ではありませんが、軽々しい言葉であることは事実です。フランス語翻訳を生業にしています
2007年07月04日
「裏切り行為」をした一人息子のFortunatoを許すことができず、父Mateoは銃口を息子に向けて、最後に一言。- Que Dieu te pardonne ! (神様がお前を許さんことを!)フランス語翻訳を生業にしています
2007年06月23日
「看護婦になりたい」はスッキリしていますが、「なりたい職業は看護婦」と言われると、少し考え込んでしまいます。「看護婦になる」という表現は成立しても、「職業になる」という表現は成立しないからです。職業には「就く」、だから、「就きたい職業」。「就きたい職業は何?」という質問は、子供には難しいかもしれませんが・・・フランス語翻訳を生業にしています
2007年06月13日
♪♪ハッピー・ライフ、ハッピー・ホーム、タマホーム♪♪テレビCMで聞こえてくるメロディーですが、Happy life... ではなくHappy rife... と聞こえているのは私だけでしょうか?
2007年05月26日
田んぼに「濁水防止」と書かれた幟が立っています。意味するところは、伝わってきます。ただ、言葉として考えた場合、「濁水(=濁った水)」を「防止しよう(防ごう)」という表現はおかしいですね。「水が濁るのを防ごう」「濁水の発生を防ごう」などとするのが正しいですね。前者であれば「水濁防止」、後者であれば「濁水発生防止」です。フランス語翻訳を生業にしています
2007年05月13日
テレビを長時間視聴する子どもは漢字を「書く力」が低くなる傾向がある、という調査結果が出たそうです。これについて某教授が、「小学校中学年の時期に学習習慣が定着しないと、漢字の力が伸びなくなるようだ」とコメント・・・どうせなら、「漢字の力」ではなく「漢字を書く力」と言って欲しかった!「国語を伸ばす」ではなく「国語の学力を伸ばす」が正しいのと同じです。先ずは大人がきちんとした表現を使うことから始めないといけませんね。フランス語翻訳を生業にしています
2007年05月11日
車を運転中のことです。前を走る軽トラの後部に「Team of professional」と書いてありました。「プロのチーム」の英訳なのでしょう。でも、チームであれば、その構成メンバーが1人ということはありません。ですから、Team of professionalsでないと、おかしいです。単数/複数の概念に余り縁が無い日本人には、難しいところです。フランス語翻訳を生業にしています
2007年05月09日
「正解された中から抽選で、クリスタルヒトシ君とxxxを差し上げます」これが気に障って仕方ありません。何が言いたいのかは伝わっているでしょう。しかし、言葉としては感心できません。「差し上げます」には「誰に」が不可欠なのに、そこが抜けているのです。即ち、 正解された中から抽選で選ばれた方に 正解された中から抽選で1名様にのように、しっかりとした文章であることを願うのです。全国ネットのテレビであれば、影響力も大きいわけですので・・・フランス語翻訳を生業にしています
2007年05月07日
人気モデルの梨花さんがデザインしたという、メッセージリングを見つけました。価格は、126,000円です。ところが、リングに刻まれている肝心のメッセージが・・・Ayez un rêve se rendu compte“夢がかないますように” (という意味だそうです)Je qui est nouveau !“今日から新しい自分!” (という意味だそうです)何で、こんな無茶苦茶を書くことができるのでしょう? どこの会社が製作・販売をしているのでしょう? フランス語翻訳を生業にしています
2007年05月06日
英語に詳しいわけではないのですが・・・寺島しのぶさんの名言とされる「エブリタイム・キス」。「いつでもキスをしている」という意味だそうです。でも、この「every time」はフランス語の「chaque fois」に相当するので、「毎回」「毎度」だと思うのです。「目が会う度にキスをしている」というような表現に使うと思うのです。「いつでも」は、フランス語で「tout le temps」、英語に直訳すると「all the time」・・・でも、そんな細かいことは気にしなくてもよいのかもしれません。愛に言葉は要らないのです!でも、流行語大賞とかに選ばれてしまってから、英語に詳しい人たちが「その英語、おかしいぞ!」って騒いだら、寺島さんが可哀想な気がするのです。フランス語翻訳を生業にしています
2007年05月04日