お別れ
2年生の2学期までで転校が決まった。
2年間一緒に勉強して来た1組のお友達と
お別れするのはけっこう寂しい。
それも、年度の終わりではなく学期の
途中だったからなおさらだった。
特別にお別れ会をしてもらってみんなから
寄せ書きや手紙をもらった。
そして、もう一つのお別れは、学童保育。
学童は保育園時代からの友だちがたくさんいて、親子ともども本当にお世話になっていたので、とても寂しかった。くり坊の希望でお別れ会は段ボール基地づくりになった。
行ってみたら教室中が段ボールだらけでその中でおやつを食べていた。。なんと変わったお別れ会だろう。
学校探し
アメリカの学校は住む場所によってレベルの違いがあると言うのはとても有名な話で、私達は学校の過去何年間かのテストの平均点や街の犯罪率、人口、人種、税金などが出ている本を参考に住む場所を探した。 中には平均点90点なんて学校があってびっくりした。落ちこぼれなんていないのかなぁ。。
そんなできる子ばかりの中にABCも知らないくり坊が入ったらついていけないかも。。
その他、住む家の条件やいっちゃんの通勤時間などを考慮して住む場所と行きたい学校を決めた。
転校手続き
学校が決まるとその地区の教育委員会へ行ってみた。 そしたら手続きは直接学校へ行くようにとの事で今度は学校の事務を訪ねた。
「ここの学校へ転入させてほしい。」と申し出たら必要書類一式を渡され、予防接種を受けて証明書を提出するようにいわれた。
必要書類の中にこの学区内に住んでいる証明として公共料金の明細を持ってくることというのがあったけれど、引っ越してすぐには明細なんて送られてこないので、アパートの契約書でいいことにしてもらった。
日本ではこういう場合、住民票の写しを持ってくるようにっていわれるんだろうな。。
びっくりしたのが予防接種。
日本で受けてある予防接種を英訳してあったので、それを見せて足りないものを街の予防接種センターで受けることになった。
足りなかったのはなんと五種類。
一度にたくさんやるとは聞いていたものの、両肩、両もも、口からポリオ、そしておまけのツ班。これだけ一度に受けたくり坊はかなりショックだったらしい。
帰りの歩き方がフランケンシュタインみたいになっていた。
ツ班の結果は当然陽性。
判定後、どのように結核菌は感染するのかを絵入りで説明したプリントをたくさんもらって、どこそこへレントゲンを撮りにいきなさいといわれる。
一応肺結核を疑ってのレントゲンだ。レントゲンの結果は後日教育委員会へ報告されるらしい。
このツ班の判定、ふつうは48時間後に判定するのだが、くり坊が行った予防接種センターは月木しかやっていないので、なんと72時間後の判定だった。
確かに48時間後の腕のはれ方と72時間後のはれ方には違いはないけれど。。なんかアバウトだなぁ。
必要書類をそろえて再び学校へ行ったのは書類をもらいに行った時から1ヶ月も経っていた。
事務のおばさんは私達の顔を見るなり「もう来ないかと思っていたのよ」とにこにこ顔。
最初に訪れた時にくり坊の名前と学年を紙書いて置いていったので、もうクラスは決まっているし、2年生の子供達からくり坊はいつくるのかって聞かれて返答に困っていた所だというようなことをうれしそうに語ってくれた。
え?面接とかないの?って感じでびっくりした。そりゃ公立からよほどの理由がない限り受け入れてもらえないって事はないだろうけど、くり坊はABCも何も知らない子なんだよ。校長先生にも会ってないし。。
予防接種の事といい転入手続きといい私達日本人の感覚とずいぶん違うなぁ。。
で、「いつから登校させればいいでしょう。」と聞くと
「明日からいらっしゃい」とにこにこしている。
「あの、この子は英語ができないし、何も準備してないし、、。」
とおろおろしていると
「英語できなくたって大丈夫。持ち物はランチだけでいいわ。」とウインクされる。 はぁ、そういうもんですか。。
転校初日
そんなわけで、くり坊は翌日から学校へ通いはじめた。
教室の前まで行くと、担任のミセスDが待っていてくれた。おばあさんになりかけくらいの優しそうな先生だった。その後ろに男の子が二人立っていた。
ミセスDは「この二人はニックとネイソンといってくり坊のお世話係です」といった。
二人がここにカバンをかけるようにジェスチャーで教えてくれて、くり坊は見よう見まねでカバンをフックにかけて二人に連れられて教室へ入って行った。
途中、ママは来ないの?って顔をして後ろを振り返ったが、そのまま教室へ入って行った。頑張ってねと声をかける間もなく、あっさりとした別れになってしまいちょっと心配だったけれど、ミセスDの笑顔でそんな思いもふっきれた。
学校が終わる時間に教室の前で待っていると、にこにこ顔のくり坊が同級生に囲まれて出て来た。
先生も出て来て「くり坊はいい子ですよ。英語は全然通じないけど、みんなの中に入っても大丈夫でした。」と言ってくれた。人一倍はずかしがりやなくり坊なので泣いてるかと思ったのにけっこう平気なモンなんだ。
「楽勝だよこの学校。みんながくり坊くり坊ってうるさいんだよ」とは本人談。
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