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迷鴎亭 ★BAKERY FESTE★

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アゲハ2007

アゲハ2007

今年は5~6月にアゲハが少なくて、卵も産みに来なかった。寂しいなあ、なんて言ってるとある日突然大量に発生するんだぞ・・・とか言っていたら、本当にそうなった。

7月7日
707-7-106.jpg.卵。

707-7-107.jpg.1齢幼虫。孵ったときは2mmぐらい。
707-7-108.jpg.いっぱいいる。

7月15日
707-15-103.jpg.3齢(4齢?)幼虫。

7月16日
707-16-103.jpg.夜撮影。4齢幼虫。

7月17日
707-17-105.jpg.脱皮体勢の4齢幼虫。
このころからアオムシ(5齢幼虫)が見られるようになった。

7月19日
707-19-102.jpg.肉角(臭角)を出す5齢幼虫。

707-19-101.jpg.うじゃうじゃいる。

707-19-100.jpg.なんか変?
背中に卵がついている!
このころ、数日にわたってクロアゲハが産卵していった。慌て者のチョウだったらしく、ミカン以外の植物にも産卵していたが、アオムシの背中にまで・・・。

7月21日
707-21-101.jpg.アオムシたち。元気に可愛く育っているが、もうエサが足りない。そこで、近所のミカンの木から少々頂戴してきた。

707-21-102.jpg.さっそく食べる。

707-21-103.jpg.しかしアオムシたち、落ち着きがない。
食べていないときはじっとしているものなのに、せかせか動き回ってばかりいる。異常事態かと思ってあせったが、しばらくしたら落ち着いた。急にエサが豊富になって興奮状態になったのか?!

707-21-104.jpg.いいアオムシだねえ♪

707-21-106.jpg
枝をビンに挿すのに、じゃまになる葉を切り落とす。もったいないからそれもできるだけ食べさせる。ヨーグルト容器に葉を入れてアオムシを置いた。
枝の上とは勝手が違って足場が悪いが、かまわず食べる。容器の縁に脚でつかまってでも食べる。
ナミアゲハは、脚でつかまっているところと食べている葉の位置関係にこだわらない。自分がのっている葉の根本を食べるという愚行だけは絶対しないが、それ以外ならなんでもありだ。口が届けば、足場と別の枝についている葉でも当たり前に食べる。
ちなみに、アオスジアゲハは絶対にそんなことはしない。葉の上に念入りに足場糸を吐きつけて、後退しながら葉の先からきれいに食べていく。ナミアゲハもそういう食べ方をすることがあるが、いつもそうとは限らないのだ。

7月22日 いいかげんな食べ方をしているようでいて、決して木から落ちないアオムシだが、複数いるとときどきハラハラするような食べ方をする。

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1枚の葉を2匹で食べている。葉の先のほうにいるアオムシは大丈夫なのかと心配になるが、主脈(葉の中心の太い葉脈)は食べないので、落ちることはない。
ただし、主脈もあまり太くなければ食べることがあるし、葉を食べてから主脈の根本を噛み切って落とすこともたまにするので、やっぱり危ない・・・。

707-22-105.jpg.このアオムシはまだベランダにいる。うーん、ぱつぱつ。

7月23日
食べるときの姿勢はさまざま。逆さになっていてもU字型に曲がっていても(U字型に反っていることもある)、もっと無理無理な形でも、平気で食べる。
707-23-102.jpg
左上:こんなのは普通。左が頭。
左下:お行儀の良い(?)食べ方。葉の根本にお尻を向けて、主脈を残して食べる。
右:どんどん丸坊主にしていく。線で囲んだところ、主脈が残っている。

707-23-103.jpg
この姿を見たくて、毎年飼ってしまうのだ。

7月24日
このころ何匹飼っていたのか、正確にはわからない。サナギになるものもいれば、ベランダで育って大きくなったので取り込んだものもいて、毎日入れ替わりがあった。数えてどうなるものでもないので(笑)数えなかったのだ。

枝はけっこう大きかったし、葉もたっぷりあったから、アオムシたちがケンカする必要はなかったのだが、なぜかよくぶつかっていた。偶然なんだろうけど、同じ場所に複数集まることが多いのだ。

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2匹とも、目玉模様の後ろの青い線を見せている。これは威嚇の行動であるらしい。要するに怒っているのだ。
いつも思うのだが、こういう反応でいいんだろうか?敵だったらどうするんだ?どっちも後には引かないという態度でぐいぐい押しているが・・・。

実際、敵(捕食者)に出会ったらどうするのかというと、たいていは一巻の終わり、やられるだけである。
大きいアオムシは、体を振ってアシナガバチを撃退することもある。自分より小さいカマキリに襲われることもまずない。要するに、体の大きさだけが、身を守るすべになっているのだ。小さい幼虫は、どんどん食われる・・・。
臭角は武器になりそうに思えるが、実際何の役に立つのかわからない。ハチやカマキリには臭角を出してもまったく効果はないし、鳥はあの臭いをいやがりそうだが、丸飲みにされると手も足も出ない。

そういうわけで、たまたま捕食者より大きさで勝っていれば助かるし、そうでなければ逃げ足は遅いし武器はないし、戦ったり逃げたりすることはほぼ不可能なので、そういう行動はプログラムされていないのかもしれない。いや、思いっきり体を反らせて臭角を出すのは戦ってるんじゃないかとも思われるが、実際役に立たないし・・・。
ムダな抵抗をすることよりも重要なのは、自分と同等の相手に対して自己主張することであると思われる。だからアオムシはアオムシに対して一歩も引かないのだ。というのはヒメの勝手な解釈だけど・・・。
だいたい、自分と同等の相手だとわかっているのかどうかもあやしい。とにかく何かにぶつかったらぐいぐい押せ!道を譲ったりするな!とプログラムされているのではないか。

一つ興味深いのは、アオムシがアオムシにぶつかっても、角を出すことはないということだ。人間が指で背中をつっつくと角を出すことが多いが、アオムシに背中にのられたり乗り越えられたりしても、角は出さない。
やっぱり、相手がアオムシだとわかっているのか・・・?これはアオムシを飼い始めて以来の謎である。

707-24-104.jpg
5齢幼虫の食べっぷりはすごい。害虫だねえ。

何匹いるかも把握できないほどたくさんいたアゲハたちは、どんどん成長してサナギになって、そして羽化した。
室内に取り込んだり、またベランダに出したり、エサの加減によって移動させていたし、蛹化が始まるともうラッシュで、脱走されないように目を配り、サナギ箱を用意し、その間にクロアゲハとナガサキアゲハも育ってくるし、虫屋敷は大繁忙期であった。

7月31日
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アゲハのサナギ。左のサナギは羽化直前。

707-31-003.jpg.羽化した。

707-31-004.jpg

8月1日
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汚い写真ですいません。朝見たらこの状態だった。箱から出したらすぐ飛んで行った。

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なぜか夜羽化した。明るいとバタバタ飛びまわるので、ベランダに出して暗いところで植物に止まらせておけば、朝までじっとしている(たぶん)。

8月2日
708-2-001.jpg.午後、羽化しているのに気がついた。

708-2-002.jpg.パセリに止まっている。

8月3日
708-3-001.jpg
朝見たら羽化していた。箱の中で翅を広げているのは、羽化後時間がたっていてすぐ飛べる状態である。

708-3-002.jpg.その夜。
なぜか夜に羽化するやつがいる。室内が明るいのでバタバタ飛び回るが、暗いところに置くとぴたっと静かになる。おまえら、体内時計ってものがないのか??

8月4日
708-4-002.jpg.午前10時ごろ羽化。
まだ翅が伸びていないこんな写真しかないが、この個体も元気に飛び立った。

ここで問題です。何匹いたのでしょう?(笑)
箱を開けたとたんに飛んでいってしまって撮影できなかった個体も何匹かいた。

ひとまず夏のアゲハ飼育記はおわりです。



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