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カテゴリ:Music
以前、1度メールをくれたアーティストFlorencia Luizから数日前にコンサートの知らせを受け取りました。場所はEstevan Lisa美術館。4年程前に版画家に招待されゲストで演奏したことがある場所です。最近、ライブが盛んに行われているようで、名ギタリストKabusacki氏からのライブの告知も確かEstevan Lisaでした。ここは文化センターと違って、披露したい人が個展やライブを自腹をきって行うリスキーな場所..そんな場所に限って意外と環境はよろしくなかったりします。スピーカーは天井に備え付けてあって、ライブで使用するには不可解な鳴り。しかも今日は美術館のスタッフが小さな子供を連れてきていて、ライブの途中で泣き叫んでいました。以前、演奏したときも美術館のスタッフの印象がイマイチだったことを思い出しました。
Esteban Lisaに到着するとFlorenciaが即、入り口で「MARI SANO?」と話し掛けてきてくれました。ホームページやポスターで見た感じとはダイブ違って、素朴な佇まい..すぐに打ち解けることができました。特に盛り上がったのはFlorenciaの拠点がHaedoという駅で馴染みのある場所だったこと。Once駅から出ている電車は先日も火災があったり何かと話題にのぼる路線ですが、私は何故か非常に縁があります。活動を共にしているバグパイプ奏者との出会いも、この電車でした。コスキン音楽祭ではMatanza代表だったので、この路線のRamos Mejia駅へ何度も何度も通いました。彼女の歌に、この路線の駅の名前をささやく詩があってシミジミと路線から見る景色を思い浮かべながら聞きました。 とにかく彼女の歌世界は心地よかった。歌声も素晴らしいのですが、彼女の研ぎ澄まされた感性に惹かれるものを感じました。音大卒業の最後の試験が2001年の12月20日だったそうで..(私は同じくその日に新たに移住しました)アルゼンチン大暴動の当日、大学は試験を行うか行わないかの状況、仕事のためにどうしても卒業する必要があった彼女は全てを試験にかけ、着るもの構わず大学に到着。無事合格したそうですが外では者を壊す物凄い音がしていた..そんな状況で繊細な作曲に関する試験を受ける、終わって物凄く泣いたらしい..そしてボロボロのTシャツを着ていることにフト気が付いた。そんな研ぎ澄まされた彼女の見る世界、訥々と語りかけるように歌う、しかも語り過ぎない..久しぶりに共感できるアーティストに会えました。消耗した心が癒されました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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