母の記念日
母曰く、「65歳になると美術館などが全て無料となり、多くの手続きを行わなくてはいけない..なんだかシミジミ歳を感じる」 いつになく感慨深げな母に最新の報告を済ませつつ,,100歳を超えて踊る舞踏の大家がいらっしゃる話や65歳になるハイメトーレス氏の頑張りなど..様々な良い手本を紹介、 「まだまだ若い!!」という結論に導いて電話を切りました。その電話を切った直後、思わぬ電話が,, 幼馴染のお母様、ブエノスアイレス幼少時代に父と同じ会社で、親しく過ごした友人の両親がアルゼンチンを久しぶりに訪れていました。再び訪れる感激は子も親も同じ。とにかく日本から遠いのでナカナカ簡単には旅立てない。久しぶりの感激がヒシヒシと伝わってきました。幾つになっても、何年たっても当時の方からは、あの頃のまま..なのでしょう。とはいえ、ここ数年で大きく変化している本人、正直すこし戸惑ってしまいました。旅行者に共通する浮世離れした開放感についていけない,,しかも、未だに数日前に訪れたハーレムVilla31の衝撃が残っている。ブエノスアイレスというところは、過ごせば過ごすほど重たく、暗くなっていく,, 仕事にもよりますが、芸術関係なら尚更。アルゼンチンに絶望して海外に移住する多くの仲間を見送ってきた現在、残って闘う仲間達との絆が深まるかといえば,,むしろ競争から亀裂が走る一方。感性は日々際立っていき、創作には生かされてはいますが協調性は欠けていくのかもしれない。65歳の母に、この先どんな親孝行ができるか..考えていました。