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有朋自遠方来、不亦楽乎!

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maroninsky@ Re[1]:感想『風の歌を聴け』(12/22) Dance in the Skyさんコメントありがとう…
Dance in the Sky@ Re:感想『風の歌を聴け』(12/22) 羊をめぐるの方はTarshaさんも以前読んで…
maroninsky@ Re:決して取り乱さないヒトでぇ~す!(07/05) Dance in the Skyさんコメントありがとう…
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カテゴリ:日常
資格試験のことで勉強法などを相談したくなったため、先生の研究室を訪ねた。

授業のちょうど終わった後で後輩ののっぽ君がいた。先生はもう一人の学生となにやら翻訳文の相談を受けていた。少々、のっぽ君と雑談して待つ。

しばらくして2人が退室。先生と二人きりになる。 

ここからが大変。私は先生を尊敬し、だからこそ修士まで喰らいついてきた。先生と知り合ってもう7年目になる。研究室には用事があれば訪れる事ができる。

それなりに話もできる。しかしながら、いつも一対一緊張する。恐れているのだ。自分でも不思議。

先生に対する感情は尊敬というより、畏敬に近いのかもしれない。

「この本読みましたよ。面白かったです…。」

「そうかい。」

「図書館にありまして……。」

「…。」

沈黙が嫌だから話を切り出す。しかし先生の興味はそこにはない。無言によって話に興味の無い事を示している。

無言。この使い方が上手い。それもプレッシャーの原因だろう。

ようやく、関心の向いている部分に気づく。先生は主に私の修論のテーマについて議論をして煮詰めたいらしい。
しばらくそれをテーマに会話。色々と助言、アドバイスを貰う。

一段落して、

「この前貸した本は如何でしたか?」

「あー、あれね。作者はお父さんの事をモデルにしたんだろう?分かっちゃいないね。これなら以前見たDOの方がよかったよ。」

心が重くなった。そうだ。自分の嗜好で薦めたものはいつも批評されるのだ。しかも痛烈に。先生が私の薦めたもので満足した事は一度だって無い。

しかしながら逆に先生の薦めてくるものははずれが無い。いつも内容があり、面白い。

そう、要するに全く歯が立たないのだ。

今まで他の教授たちであれば、必ず底がが見える。相手の考え、思考方法、そして欠点を見出し、思うように振舞えるようになる。

しかし、先生は全く底が見えない。長い付き合いであるが、ぼろを出さない。

それが先生の存在に威圧感さえ覚える原因だろう。要するに把握できていないのだ。

他の人はというとそうではない。皆、普通に接し、ざっくばらんに話している。私も表面上はできるようになった。しかし、心の重さは消えない。

「今、試験の相談をする事は適当でない。見下されてしまうぞ。」

自分の虚栄が語りかけてくる。

「…では先ほど言われた点をゼミまでに考察しておきますね。…失礼しました。」

今日も例にもれずぎこちなく退出した。潮時だと感じたからだ。話すつもりなら煙草をもう一本取り、厭きていると吸わなくなる。そこでいつもおおよその潮時を判断している。

これを世に言う「男惚れ」という奴なのだろうか。例えば秀吉が信長に、プラトンがソクラテスに、子路が孔子に惚れ込んだようなものなのだろうか。そんな偉人と違い、ちっぽけな存在だけど。よく分からない。

先生が自分の目標になってもう6年以上経つ。未だにどこに果てがあるのか検討もつかない。今日も徹夜かな。





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Last updated  2006/06/16 12:12:15 AM
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