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カテゴリ:日常
この日はつまらない事で腹を立てた。
午後、自習室にて書きものと読書をしているとノックの音がした。見るとそこには同じゼミの気無視がいた。 私は彼と合わない。理由は色々あるが大学院生でありながら勉強嫌いであることだ。彼は一体何をしに来ているのか分からないし、教授もなぜ彼を入れたのかが分からない。日本に来てもう長いのに日本語が下手だ。くだらない言葉ばかりを知っている。こういう人間がいると彼の母国への感情が悪化してしまうのをどうしても避けられない。それは人間の自然だろう。彼の来意はこうだった。 「修論、君は二万字以上といってたけれど、事務で四万字以上と言われた。本当なの?」 という事だった。 以前私が教授にゼミで字数制限を尋ねられたとき、適当に答えた事がうっすらと記憶にある。院生にとって字数「~字以上」などたいした意味も無い。それは要するに最低ラインであってそれを超えるなど当たり前の事だ。問われるのは内容である。大して気にもしてなかったので 「2万字以上ぐらいじゃないですか?」 と適当に答えておいた。気無視はそれを目安に修論を書いていたらしい。 今、私の机の前に来て勝手に私の机の中から調べようとしている。私はゴキブリが机を這っている様なひどい嫌悪感、拒否反応を覚えた。嫌いな人間に近づかれるのも嫌だし、まして人のものを勝手に扱うなど無礼にも程がある。口を使うのも嫌で「触るな」という仕草をした。 「調べて、後で言うわ。」 彼は無言で去っていった。故意ではないが間違った情報を伝えた事は私に非がある。その後、要綱を確認し彼の所に行き伝えた。次に発した彼の一言がカチンときた。 「なんだよ(怒り)」 「は?」 一瞬耳を疑った。こいつは人にものを聞きに来て「ありがとう」の一言も言えないのか?私の顔に怒気が浮かんだからだろうか。卑屈な笑みを浮かべて彼がもう一言発した。 「うん。どうも。もういいよ。」 何様のつもりなのだろう?人にものを尋ねてこの上から発したような物言いは。怒りが頂点にまで達してきた。何も言わずその場を去った。軽く睨みはしたけれども何とかその場を去れた。 再確認。私は礼儀を知らない人間が嫌いだ。留学していた時も大いにそれで悩んだ。私の怒りは果たして正当だろうか?今の彼の場合、完全に礼を失していたといえる。これが自分より年上という。これだから年齢なんてものは信じられない。考えれば考えるほど怒りが込み上げて来た。 「アリガトウの一言ぐらい言えねぇのかよ、コラッ!!」 戻る途中でものに当たりつつ(はしたない…)、気分を落ち着かせた。 院にくればこのような人間はいないものだと思っていた。学部ならまだ許せる。目的もまちまちだから。彼とは関わりたくないが同じゼミなので週に一度は顔を合わせなければならない。 どこに行ってもくだらない奴はいる。腹を立てても仕方が無い。我慢しよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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