有朋自遠方来、不亦楽乎!

2008/02/24(日)00:16

仮眠場所にて

日常(179)

兄の来訪 この日、兄が来ることになっていた。 食事をしながらでもゆっくり話そう。 そんなことを考えていた。 しかし兄が着いたのは日付が変わって深夜1時。 仕事で忙しく、終電を逃してしまい、車でこちらまで来ることになった。 私の部屋から1km離れた場所に安いパーキングを見つけ出し、重いボードを背負ってやってきた。 明日の朝から一泊で滑りに行くらしい。 …その体力に脱帽ですm(__)m 今回は想人が部屋を綺麗にしてくれたこともあって反応が違った。 「きれいやね~」 はは、片付けてるのは俺じゃないけどね。 「部屋が広い」 たぶん、片付いているから広く見えるのだろう。 「おお~、やっぱすげぇよな」 何が? 「俺はハウツー本しか読まんからさ」 あの時の議論をまだ覚えていたらしい。極端に言い過ぎたことを謝った。 しかし、実は以前に一度来たときと本棚の本は変わっていない。文庫が何冊か増えた程度だ。今年度は本が読めていない。 あの時はダンボールの本棚に置かれていた。置く場所一つで見違える。 兄貴の感覚からみて、見違えるようになったと感じたのがこの表現だろう。 あと、食事をしてないとの事だったので、 想人が作っておいてくれた味噌汁を暖めてだした。 「うめえ」 喜んでくれていた。 「これ何?」 それは色つきのしめじの小さいのだよ。 白いしめじと色つきが両方入っているんだよ。 さすが兄貴。ごみか何かと思ったんだろう。…相変わらず細かい。 その後、元はといえば自分が学生時代に頑張って購入したソファーでくつろいでいた。 今回、非常に大切な話をした。 兄貴が生き方の相違のため、長年お付き合いしていた人と別の人生を歩むこととなった。 驚きの出来事だった。 兄貴もさすがに落ち込んだらしい。 その次の日は出勤したが仕事が手につかなかった、と語った。 「それじゃあ、明日はそれを全部滑り流してきぃや。」 こんなことしか言えなかった。 慰める気はないし、兄貴もされたくないだろうからしなかった。 ただ、驚きは隠せなかった。 しかし、兄貴の話を聞き、今少し整理した状態で思う。 兄貴は自分の生き方を曲げなかった。 妥協、それも一つの形だろう。 中には呑まれてしまって、自分の生き方を見失ってしまう人もいる。 それが悪いことかどうかなど、私は判断ができない。それも一つの選択であると思う。 しかしながら、今回の兄貴の姿を見ていて、 また上から目線で申し訳ない 素直に見直した。 「男子三日会わざれば刮目して見よ」 というが人間は日々変わる。 まあ、要するに、喜び事でないのにこんな発言はどうかと感じるが、兄貴をかっこいいと感じた。 兄貴の基盤は全く揺らいでいなかった。 私は兄貴の生き方を心配していたが、心配なのは私なのかも知れない。 兄貴にぶつかって見えた私の姿、いわば映しだったのかもしれない。 そういえば意識が追いついていない自分の生活を素直に反省した。 兄はシャワーを浴びて仮眠を取った後、駅へと向かった。 書き忘れたが、自分の話しもした。 「これから一緒に生きていこうとおもっとる、  式は挙げられるかどうか分らんけど。」 「何言いよるんね、俺がおるやないね(笑)!?」 「貸してくれるって事?こわいね~(笑)」 冗談を言うほど余裕があった。 ありがとう兄貴。 帰ってみて気づいた。 寝巻き用に兄貴に貸したジャージが綺麗に畳まれて置かれていた。 …細かい! さすが兄貴。 そんな時を過ごした。

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