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第5章 Splash of Splinter 前編2
オレンジとレッドの間に火花が散る。世界最速を語る資格すら感じてしまう2台・・・。ポジショニング的には4位5位につけているものの、初の手合わせとなったことの二人の激闘にベルズ、サイバー、シャドーもうかうかしていられないだろう。気を抜けばひょんなことでスッと抜かれてしまうだろうから。 ピーオー「ここまでやるとはね・・・。こういうハイスピードステージで君とやれてよかった。」 フェイド「そういう余裕は勝ってから見せなよ。」 広い道路をこれでもかと広角に使ってフルスピードで駆け抜けていく。ブロックなんて頭にない。ついてこられるもんならついてこいである。ピーオーもフェイドも四輪ドリフトのぶつけあいだった。 フェイド「抜くぞ。」 ピーオーのインコースを付く。これだけ軽やかなドリフトをしていようとパワーは闇レース級。鼻先でピーオー追い抜きの突破コースをこじ開けた。 ピーオー(くっそ、重いなあ。でも、コイツを下手に前に行かせるとベルズが1位になりにくいな・・・。なんとしても止めないと・・・。また追い抜いてやるぜ。) サイバー「チッ、また邪魔なやつが順位あげてきやがった。レッドペガサスの野郎、抜かれやがって。」 フェイド「言っとくがおまえに俺は潰せないよ。」 サイバー「いちいち食ってかかんな。誰も相手にしてねえよ。」 目の前の銀の不死鳥はそう言放った。それもそのはず、彼はブラックシャドーの背中だけを睨んでフェイドのオレンジ色は視界に入っていなかった。少し気に触ったフェイドはサイバーの視線の先を確認した。 フェイド「狙いはシャドーか。どういう風の吹き回しだか知らないけど、俺が仕留めてやろうか?」 サイバー「やれるもんならな。試してみるか?」 なんとサイバーがフェイドに対し道を開けた。ピーオーにとっては意味がわからない光景である。すると、フェイドはブラックシャドーに攻撃を加え始めた。 シャドー「次はコイツか・・・。」 さすがのシャドーもカチンときた。スピードを緩め、フェイドをひきつけてテールスライドを相手のフロントに叩きつける攻撃。強い衝撃がフェイドを襲うが、闇レースの中で育て上げられたフェイドはその程度の攻撃では怯まない。逆にその攻撃の隙を突いてコーナーのインに張り付き、シャドーにコーナーでの遠心力を利用してタックル。が、急ブレーキでシャドーが紙一重でそれをかわすと、今度は急加速でフェイドの重心の役割をなしていた左後輪につっつき攻撃。バランスを崩したフェイドはコーナーのアウトへすっ飛んでいく。 サイバー「言わんこっちゃねえ・・・。ジ・エンドだな。」 誰もがフェイドの事故を頭に思い浮かべたが、見事フェイドは重心を移動してダメージを削いでいた。体制を整えるやいなや、エンジンの超パワーで瞬時に速度を回復、サイバーに抜かれただけで戦線復帰を果たした。しかし、それまでのフェイドとは比にならないくらいエンジン音で雄たけびを上げている。その加速力は凄まじい。そして、なにより迫力が段違いだった。 サイバー「今までのエンジンパワーは全力の半分程度か。それでレッドペガサスの相手をしてやがったとは・・・。」 フェイド「全力?まあ、さっきまでの二倍のパワーは出したけど、俺の馬力、まだまだこんなもんじゃないよ。」 ともかく、フェイドは再びサイバーをあっさり抜き去る。そして猛然とブラックシャドーに殴りかかる。その加速力たるや、シャドーにも劣ってはいなかった。 サイバー(オイオイ、とんでもない獲物が『リスト』に載ってやがったってもんだ。チャンピオンフェイド・・・大したもんだ。) さすがのシャドーも、フェイドの猛攻にてこずっているように見えた。それもそのはず。並みのレーサーならこのフェイドの迫力だけでほとんどKOされるだろう。公の場でフェイドがこれほどの実力を出したのは初めてのことであった。フェイドはエンジンがパワーを発揮すればするほど、それに伴って感情も高ぶっていく。普段はエンジンパワーに制限をつけて心のオーバーヒートを避けているのだが、今はもう全開の8割ほど出していた。 サイバー「やれやれ、絶好のチャンスじゃねえか。」 フェイドの猛攻に気を取られているシャドー。そこへサイバーが全力の体当たりを試みる。もう、急カーブの手前である。この体当たりを食らってしまえばさすがのシャドーも激突は免れない・・・。シャドー、大ピンチ!サイバーは、もうすぐそこに迫っていた。 シャドー「しまった・・・!ク・・・避けられない!」 ピーオーを抜いたフェイドはサイバーにシャドー討伐を代わりにやってやると提案。それに乗ったサイバーはフェイドに道を譲り、シャドーVSフェイドが勃発。 しかし、フェイドはシャドーにカウンターを喰らい、弾き飛ばされる・・・。かと思いきや、それに耐え、急にエンジンパワーを上げた。それまでのフェイドは実力の半分も出していなかったのだ。 フェイドの特性はどうやらエンジンパワーと感情がリンクしていることで、パワーを出せば出すほど荒っぽくなっていく。破壊のオーラを充満させたフェイドは再度シャドーに襲い掛かる。さすがにそれにはシャドーも苦戦し、なんとか避けていたが、そのフェイドが作った隙にサイバーがシャドーに体当たりを試みる・・・。 あらすじはこんな感じ。ややこしくてわかりにくいかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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