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批評性時空間

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2007.10.13
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カテゴリ:映画
『山の音』(1954/日)
監督:成瀬巳喜男、出演:原節子、山村聡、上原謙、杉葉子
あまり感心しなかった。まず原節子がダメ。なんともわざとらしくて、演技がくさい。山村はいいが、ちょっと出すぎというか、そもそもこの映画の主人公って誰なのか?山村であるならそれはつまらないような気がする。やはり原なのだろうが、上原と原の関係性を描こうとしているのかどうか不明。「浮雲」(1955)「放浪記」(1962)「乱れる」(1964)の高峰秀子のように女優を中心に持ってきて描ききったほうが分かりやすいし、面白い。もちろん高嶺秀子という名優がいたからこそこれらの作品は十分に堪能できる作品に仕上がっていると感ぜざるをえないのだが、しかしこの映画の原節子は全然、そのような機能を果たしていない。あえてそのような戦略をとって作っているようにも感じられなかった。原作が川端康成なので、その点も期待してみたのだが、原作自身がつまらないのか、あるいは映画に適さないものなのか、話全体の焦点が定まらず散漫で、特に、おそらくはもっと描かれてしかるべきだと思われる、というのもそこにこそ関係性の衝突が先鋭化するから面白いと思われる、原と上原の夫婦の間の関係性がほとんど描かれておらず、話は父親の山村ばかりなので拍子抜けする。だた、ちょっと面白い存在なのは母親の視点で、家族といってもそんなものといったような視点で、実に冷静かつ現実的にものをみて発言してる点は救いになっている。





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最終更新日  2007.10.13 19:13:00
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