浮き草
今、浮き草がびっしりと田んぼの水面を覆いつくしています。7月の勉強会で「浮き草は害草なのか?」という質問がありまして、その時は「水温の上昇を妨げるので害草と言われている」というふうにお話しました。地面の様に見えるのは浮き草に覆われた水面赤色がちなのでアカウキクサの類?しかし、その後、気付くことがありまして、必ずしもそうではないな、と思い始めています。というのも、この高温下では水温の低下はあまり問題ではないのではないか(むしろ「ワキ」を抑える効果がある?)逆に気温が低下した時は、浮き草の層が水温の低下を防ぐのではないか(ウキクサが布団の様な働きをする)浮き草が酸素を水に供給するのではないか(これも「ワキ」を防ぐ?)浮き草が光を遮るため、雑草の発芽が抑制されるなどが考えられるからです。また、繁茂してる浮き草がアカウキクサ(Azolla)系統だとすると、マメ科と同じく窒素固定能力があるため田んぼが肥えるといったメリットもあります。(カモの餌になる、というのも..いや、これはカルガモ飛来に悩む丸ヶ崎の田ではむしろデメリット??)水温や酸素供給に関しては実験をしたわけではないのではっきりしたことは言えません。ですが、うっかり害草と断定できるわけでもなさそうです。というか、自然農は作物以外の草や虫、その他の生き物を否定しないところに立っての栽培方法ですので、害草か否か、敵か味方か、という考え方は基本からはずれてしまうのですね。大事なことを忘れていました。だからといって思考停止になるのではなく、田畑に対する正確な認識は必要でしょう。例えば、ウキクサが大繁茂した年に稲の収穫が激減したとしても、ウキクサを害草とみなすのではなく、ウキクサが繁茂する条件とはどんな条件なのか、その条件に対し、どの様に田畑を整えていけばよいのか、といったことを考えていくわけです。