第18回妙なる畑の会 2日目
妙なる畑の会の二日目は先日の佐藤さんのご自身の農場の見学です。佐藤さんは恵那市上矢作町というところにあります。昨日と同じ恵那市ですが、恵那市の中心からはかなり遠く、宿泊したホテルからもバスで1時間くらいかかりました。しかも、途中から道が狭くなって大型バスでは通行できないということでマイクロバスに乗り換えての移動です。山間のクネクネした道を辿る事、30分ほどで佐藤さんの農場に到着です。見上げると山が迫って来ます。山間部の川沿いの村の農地なので、農地全体に段差がたくさんあります。道路から農場全体の様子を見おろすこともできます。手前の野菜はシシトウです。かなり樹が大きいですね。すごい。これはチンゲンサイ(だったかな。)全体に高畝広幅の畝立てをされているのが特徴です。地温の維持に効果があるのか、この方法にしたほうが上手く野菜が育ってくれたそうです。それにしても、立派な野菜たちです。そしてほとんど虫に喰われてない。畑の土はやや砂壌土に近い感じの土質でしたが、自然農で10年を経た土は自然の有機物をたっぷり含んでフカフカです。指がズブズブと入る入る。夏の野菜もまだ元気です。ツヤツヤのナスがいっぱいぶらさがってました。こちらはニンジン。調子よさげですが、一度、獣害にあってかなりの葉っぱを食べられてしまったとか。ことらはインゲンマメの棚です。下半分に葉っぱがないのは、鹿に食べられたからだそうです。野菜たちが虫に食われないのはいいんですが、獣害が厳しいそうです。農場を始めた当初、5反あった農地を2反に半減させた大きな理由はこの獣害のためとか。手広くやってあちこち突破されるより、手堅く守って収穫を確保するということですね。お隣の畑ではこんなふうに畑全体を網でグルリと囲っていました。獣害、かなり深刻です。サツマイモ畑でイモを掘ってみる佐藤さん。おお、かなり大きい。自然農の農家さんは収穫物が大きいと「過ぎた(補いの量が多かった)」とか「ちょっと性が狂っている」とか、謙遜しがち(笑)。佐藤さんもちょっと謙遜しておられましたけど、ここの土はサツマイモに合っていることは確かなようです。サトイモも大き~い!画像ではわかりませんが、人の胸くらいの高さはありました。農地の見学の後、佐藤さんのご自宅の見学にも行きます。「家まで見るの?」と思われるかもしれませんが、ご自宅は佐藤さんがセルフビルドされたもの。ぜひとも見学させて頂きたいです!ご自宅に向かう道の脇はこんな清流が‥。しかも、途中で道路に舗装がなくなってる(汗)。集落の中でも、最奥地のお宅の様です。川からちょっと高台のところにお宅があります。2001年から着々と工事(まず、練習台として倉庫を作ったりと、かなり周到ですね。)を重ね、2005年に一通りの完成をしたとのこと。若干のお手伝いはあったものの、ほぼ一人で作られたそうです。家のある高台に上ると周囲の山が見渡せて気持ちいい!冬は相当冷え込むそうですが、今の時期は暑すぎず寒すぎず。青空も広がって、もう、気分は観光モードです。陽射しをいっぱいに受ける広々としたデッキ。2階まで上がらせていただきました。大きく広がった窓からは川の向こうの山の風景が視界いっぱいに広がり、部屋にいながら宙に浮かんでいる様です。(窓から見た風景を写真に撮り損ねました。残念!)子供さんの部屋だそうですが、幼少期にそんな景色を見ながら寝起きしたら、どんなふうに記憶に焼きつくのでしょうか。家の中を全て見せてくださる佐藤さん。でも、さすがに「あの~、押入れは開けないで下さいね」(笑)こらこら、どこを見てる?うちのカミサンが台所をチェック。家の料理は、やはり佐藤さんの仕事。さすが、元料理人さんだけあって、食材、食器の収納などにも工夫がこらしてあります。2階部分の外壁の板は焼き杉を使用されています。塗装はしていません。子供部屋からおトイレに至るまで、全て公開してくれた佐藤さんに感謝です。見学を終え、再びマイクロバスに乗りホテルに戻るとき、最後に家の方を見ると、佐藤さんの子供さんたちが飛び跳ねながら手を振って見送ってくれる姿が見えました。ホテルに戻って昼食を頂き、見学して思ったこと、疑問、質問などを全体で行った後、今回の締めくくりとして川口さんのお話がありました。*質疑応答やお話の内容については公式レポートが出ると思いますのでここでは控えさせていただきます。これで二日間の学びは終わりです。総勢200名を超える学びの会を準備、運営していただいた佐藤さんはじめ恵那自然農塾のみなさん、どうもありがとうございました。