2006年妙なる畑の会in福岡 第二日目
翌朝、朝食を済ませ、8時に宿を出発。再びバス、車に分乗し、一貴山の鏡山さんのお宅に向かいました。出発する頃にはどんよりとした曇り空だったのですが、移動途中から雨が降り始め、着いた頃には、傘が必要な位に。一貴山の鏡山さんのお宅と農園は、標高100mほどの山間地にあります。10年ほど前から田畑を借りて自然農に取り組まれていますが、8年前、田畑のすぐ近くに住まいを構え、より深い農的暮らしをスタートされました。左の写真で挨拶されているのが、鏡山悦子さんです。ご主人の英二さんは会社務めなので、奥さんの悦子さんが農業従事者となってそれまで借りられていた田畑を正式に取得されたそうです。農地の一部を宅地に転用し、住まいを建てられました。田畑の見学の前に、鏡山英二さんが作成中の人力籾摺り機の公開運転(?)がありました。籾摺りだけは動力を必要としますが、この人力籾摺り機があれば、籾摺りまで人力でこなせるわけですね!(あ、お米を炊いたり、田んぼに通ったりするのに動力を使わないの?という話は置いておいて下さい。(笑))それに、少量でも籾摺りできるのも嬉しいですね。籾貯蔵で食べる直前に籾摺りしてフレッシュなお米を食べるという、贅沢が可能です。2000年から開発に(といっても、本業は会社勤めなので、仕事と農作業の合間に)着手し、今、試作5号機だそうです。毎年、ほぼ1台ずつ試作してるというペースですね。ロール式、遠心(衝撃)式と、いろいろなタイプの試作機があります。没になった試作機でいいから、欲しいなあ!悦子さんの愛車だった自転車が駆動部分となってます。雨の中、鏡山さんの田畑の見学です。約2反5畝の広さです。もともと棚田だったところを、畑と水田、それと果樹園というふうに分けて使っています。よく見えませんが、周囲にはイノシシ避けの柵がめぐらせてあります。一番上の畑から下をみると、いい眺めです。この眺めがとても好きで、生活の場所を定めたと言っておられました。鏡山さんの田畑から少し下りた場所に、一貴山学びの場の畑があります。9人で4反、学びながら自給もできる広さですね。左の写真は、学びの田畑の一部で、棚田を畑地にして使っている場所です。畝を高めにしてあります。また、上の田から水が落ちて(漏れて)来るため、その対策として周囲に溝を掘って、落ちてきた水がその溝を伝って下に排水される様にしてありました。道祖神さんの祠?いやいや、農具置き場、兼、休憩場所ですね。自然農の学びの場は遠くから来る人もいるので、こういった道具置き場や休憩場所は欲しいですよね。さいたま丸ヶ崎自然農の会でも休憩小屋を作っている最中なので、よその学びの場の休憩小屋にはついつい目が行ってしまいます。田畑の見学を終え、再び鏡山邸の前に戻ってきました。雨もすっかり止んでます。(ちょうど、田畑の見学の時間帯が一番、降っちゃいましたね。)畑から戻ってきた人は、鏡山さんの家の見学(見物??)です。ちょっとお部屋拝見。ズカズカ、ガラリ(笑)えーっと、実は私、個人的に2度ほどこのお宅に泊めさせていただいた事があります。6,7年ほど前の頃でしょうか。新築の時ですね。すごく気持ちの良い住まいで、ついつい寝過ごしてしまった様な(笑)今でも、その当時と全然変わっていないように見えます。軒下にはタマネギが保存してあります。鏡山さんは年間を通してのタマネギの自給を大切にしているそうで、なるほど見事にズラリと並んでますね。鏡山さんの田畑の見学を終え、また宿泊場所に戻ります。これから閉会までの1日はずうっと、言葉を通しての学びとなります。宿に戻って、昼食を頂いた後は、「農的暮らしを営む」というテーマで、三舛さん、鏡山夫妻の発表と質疑応答でした。三舛さんは10年近くのサラリーマン生活の後、10年ほど前に自然農に出会われ、松尾さんの農園での研修を経て「みみず屋」さんとして、農的暮らしを営む道具の紹介と販売のお店を経営されていると同時に、竹細工を学び始め竹細工職人としても活動されています。丸ヶ崎自然農の会では、新しく自然農を学びに参加される方に「みみず屋」さんの鎌や鍬などを紹介しています。せっかくならいい道具で作業したいものですよね。休憩をはさんで、「学びの場を営む」というテーマで福岡自然農塾のスタッフである村山さん、木下さんの発表でした。実は福岡自然農塾とは福岡県各地の学びの場の総称で、5箇所の学びの場があります。こうした自然農学びの場の中心のスタッフが集まって、2ヶ月に一度の見学会が行われています。この見学会の実習責任者をスタッフの皆さんで回り持ちで行うという試みをされています。うーん、さすが層の厚い福岡ならではですね。*学びの質疑応答の詳細は本家のHPで紹介させていただければと思います。