還暦越えの里帰り
何時まで海を越えると良いのだろうか。 北風の強い東シナ海を越える。 17歳の時に海を渡って就職、その年に親友が亡くなった。 夏の白い雲と青い海をお盆に渡る。 友と先祖のお墓参りが続いた、7年目からは記憶が乏しい。 鍼灸学校に入学、3年ほど海は遠かった。 私の仕事が見たいと言う父、年に数回海を渡った。 父は納得できたのだろうか、親戚一同の治療に通う。 やがて父死去、幾度も海を越えた。 静かになった我が里に母独りの正月は寂しかろうと、 還暦を越えた今年もまた里帰り・・・ 孫も帰れない、我が家の正月です。 後、幾度あの群青の海を渡るのだろうか。