火の治療(苦悩するやいと屋)

2017/10/25(水)10:23

名人

東洋医学(25)

「鍼灸名人を育てる会}を十年余り続けて来ました。 今回「鍼灸名人を育てる協議会」に改称して、学術的に臨床的に 信頼の置ける組織にしたいと思考を巡らしておりました。 そこで改めて「名人」とは? と疑問が生じました。日本国宝の焼き物師や輪島塗の職人も名人でした。 そこまで行かなくても、「鯛釣り名人」やラジコン飛行機の名人がおります。 また逆に、俺が名人と言う「自称名人」にも多く出逢いました。名人とはどんな人を指す言葉なのでしょうか。 教師や医師は名人とは申しません。 どちらかと言うと「カリスマ先生」が普通ですが 鍼灸師を呼ぶ場合は名人が似合います。昔は、名人と呼ばれた「鍼灸師」が沢山存在しました。そして「自称名人」も多く居ました。 当時は医師や医薬品の少ない時代の事です。 医学や薬学が発達した現代は「名人」の必要が無いのか・・・少し話を変えます。 最近、触るだけで立てなかった患者を治します・・・・ 治療院を満杯にします(儲かりますから、習って創めて下さい)・・・ 等の広告が盛んに入ります。 この手法にも、疑問が走るのです「情報(やり方)」を覚えると、ご自分(私)がよくなる話です。 勿論、こんな手法を真似る人を名人とは呼びません。鍼灸には学問と技術が必要です。 学問の本質は情報ですから、ネットや本等で幾らでも集める事が可能です。 しかし、技術は修練です。問診でも、人となりを知りお話をさせて頂かなくては不可能です。 鍼一本でも三十種類余りの中から、患者さんの容態に合わせ 大きさ(太さ)長さや硬さ、そして材質を選定しなければなりません。腕の良い(技量の良い)先生は硬い太い鍼でも刺激を少なく施術する事が可能です。 この事がそのものが技術であり、又患者さんから求められる技なのです。                             以下次号   

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