EF65牽引 コキ10000系:「北海ライナー」
EF65牽引 コキ10000系:「北海ライナー」今でこそスタイリッシュな機関車が長大編成を牽いて高速で走る貨物列車に魅力を感じるファンは多いと思いますが、私が小中学生の頃は貨物列車と言えば黒い地味な貨車を古い茶色の機関車がモタモタと牽いて走る印象しかなく、それほど興味の対象ではありませんでした。そんな時代においても、唯一憧れの存在であったのが、青いコキ10000系の貨車を長く連ねて高速で走る北海道行の高速貨物「北海ライナー」でした。特に、「北海ライナー」は特急列車の牽引に優先的に充てられていたEF65PFが限定運用されていたのも、格好良さを感じた大きな理由であったと思います。この「北海ライナー」、地元では午後の良い時間帯に上下列車が走っていたため、目撃すも良くありました。昭和52年頃 EF651001牽引 上り「北海ライナー」当時は牽引機の情報など全くありませんので、何か別のものを撮影中に偶然捉えたものだと思います。今のようにデジタルで確認することは出来ませんから、写真で仕上がって来るまで牽引機のナンバーを確認することは殆どできません。当時もさぞかし喜んでいたと思います。それにしても、大動脈の主要列車でありながらコンテナが1個も載っていないというのは奇跡的な光景であったと思います。昭和52年頃 EF651001牽引 下り「北海ライナー」一方、こちらは下り列車です。同じような空色なので、もしかしたら同日なのかもしれません。前の写真とは対照的で、コンテナがほぼ満載のように見えます。昭和54年頃 蕨~南浦和間にて EF651017牽引 「北海ライナー」1017号機が牽引する下り「北海ライナー」です。コキ10000系では、空気バネ台車等の使用により多くのエアを供給する必要があることから、東北本線ではPF形やED751000番台による牽引が固定されていました。現在は貨物列車は殆どがコンテナ列車となり、100km/hを超えて走るのが当たり前ですが、当時はコキ10000系だからこその芸当であり、子供心にもその速さ・長さには特急列車にも負けないくらいの魅力を感じていました。それが当たり前となり、そんなスピード感のある貨物列車しか残らなくなってしまう時代が来るとは、50年前には想像もつきませんでした。