オーストラリアでナースを目指す!!

2004/11/24(水)01:09

ナーシングホーム実習3日目

看護(37)

今日は3時から夜10時までのイブニングシフト(準夜勤務)でした。AIN(Assisstant in Nursing 看護助手)としての仕事の内容は時間をおって ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 日勤からの申し送り 寝床(ベッド)の準備 夕飯の介助 トイレ介助・オムツ交換 パジャマの更衣介助 口腔ケア・洗顔 (必要に応じてシャワー) 就寝 トイレ介助・おむつ交換 体位変換(寝たきりの入居者の体の向きを変える) 廊下とトイレのモップがけ ケアした内容の記録 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ やることは日本の病院で働いていた時と大きな違いはないので、あまり戸惑わずにできました。 一緒に働いたスタッフは、RN(Registered Nurse 正看護師)が一人とAIN(看護助手)が4人でした。 正看護師は主に入居者の投薬管理が主な仕事で、そのほかには記録・電話の応対・薬品庫のチェックなどをしていました。 私はトンガ人の看護助手ルピーに指導を受けながら実習をしました。ルピーは派遣社員で、Agent(派遣会社)からこのナーシングホームに送られて働いていました。トンガなまりがあって、英語がなかなか聞き取りにくかったのですが、ルピーはいつもニコニコして冗談を交えながら楽しそうに仕事をしていました。 今日は一つ入居者同士の小さなもめ事がありました。入居者はその大半がDementia(ディメンシャ 痴呆)の症状があり、徘徊(あてどもなく歩き回る)や失見当識(時間・場所の認識ができない)の症状が多く見られます。痴呆症状のある一人の男性が、自分の部屋だと勘違いして他の部屋に入りその部屋の入居者とけんかになってしまったのです。たまたまその部屋の前を私が通り過ぎ、二人をなだめようとしたのですが全く役に立たず、急いでルピーに助けを求めに行きました。ルピーは痴呆症状のあるその入居者を上手いこと部屋から廊下に誘導して一見落着したのでした。彼女は英語が完璧なわけでもないのですが、英語とも何ともいえないような言葉をかけ「そうだそうだ」とうなづきながら、怒っている入居者をなだめていました。 看護には決して言葉が必ずしも必要なわけではないのだと実感しました。ルピーが入居者と顔見知りだったことも理由の一つと思われます。痴呆のある高齢者の看護には信頼関係と、上手にコミュニケーションをとるための知恵と根気が必要のようです。 入居者の中には全く英語が話せない(理解できない)方も数人います。その一人は徘徊の症状が強く、就寝後もナースステーションに来ては机の上の物を触ったり、何かを探していたり、洗面所を掃除したりしていました。少しでもその行動を妨げようとすると怒ってしまうので、スタッフはなるべく好きなようにさせていました。 自分が全く言葉の通じない所でそれも老人ホームで暮らすとしたらどんな気持ちだろうと考えさせられました。コミュニケーションが限られる分、痴呆症状も進んでしまうし、何と言っても自分の言っていることが誰にも理解されないということほど辛いことはないと思います。 移民の多い国だけはあって入居者の国柄も様々です。オーストラリア人はもちろんのこと、イギリス人・韓国人・レバノン人・イタリア人などなど多彩です。特に痴呆症状が進むと母国語以外でのコミュニケーションが困難になってきます。その状況に対応するため、最近は2ヶ国語の話せるナース達の需要も高くなっているようです。 明日もイブニングシフト(準夜勤)です。頑張りたいと思います。 ナーシングホーム実習目次へ

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