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2004年10月18日
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いよいよ完結編です(笑)。

よもやのオーバーセールスでいきなりバラ色になった出張でしたが、最後の最後に起こりましたよ・・・ええ。

楽しいことほど短いものです。
一人で居づらいレストランでチェックを済ませ、少し歩いてユニオン・スクウェアのタクシー乗り場に。
目の前のタクシーに乗り込みます。

「ウェスティンホテル」

そう告げると、カウボーイ・ハットの運転手がいぶかしげな顔をして振り向きました。
そして目の前のホテルを指差して、

「そこ、ウェスティンだけど」

「・・・」

「・・・」

しばしの沈黙の後思い出しました。
そうそう、私のホテルは「ウェスティン・エアポート」だったんだ・・・たしか。

「ごめんナサイ、ワタシうぇすてぃん・えあぽーとネ」

多分日本語にするとこんな感じで、困ったときはヘラヘラ笑う典型的日本人になる私。

「知らないよそんなホテル」

「え・・・え~っと。じゃあワタシ他のタクシーのるデスヨ・・・」

と降りようとする私に、カウボーイはニッコリ笑ってこう言ったのです(多分)。

「いいよ、空港行けば分かるから。俺に任せとけって」
「ちょっと待っ・・・」

ぽかんとしている私を乗せたタクシーは勢いよく発車しました。
とりあえず空港に向かうタクシー。
大丈夫かしら、このカウボーイ。

気まずい雰囲気の中、あまり弾まない(というかお互いほとんど話が通じてない)会話を二言三言交わしているうちに、空港に近づいてきました。
ああ・・・無事に帰りたい。

カウボーイがおもむろにケータイを取り出し、誰かに電話し始めました。
どうやら「ウェスティン・エアポート」の場所を聞いてくれているようです。
長い電話に段々イヤな予感がしてきました。
グルグルと同じところを回るうちに、メーターが気持ちいいほど上がっていく・・・。

カウボーイはチラリと私の方を見て、ボソッと言いました。

「ねえ・・・アンタ、ウェスタンホテルと間違ってない?」

「・・・ウェスティン

「ウェスタン?」

「ウェスティン!」

「ウェスタンでしょ?」

ウェスティンンヌ!!ですってば!(←日本語)」

必死な私を尻目に、陽気なカウボーイは何度したか知れないUターンをしました。
私はちゃんとホテルにたどり着けるんだろうか・・・
「あなた分かるって言ったでしょ!」と青木さやかばりの口調で問い詰めたいものの、こんな真夜中に道路しかないところで放り出されても困る。
それ以前に上手くいえないし^^;

仕方なくぐっとこらえます。
時間が経つにつれ、カウボーイも段々困った様子になってきました。
好きにして・・・いいよ、もう。ダメならここで暮らすから。
気分は相当投げやりです。

そんなとき、白い建物の赤いネオンに目が留まりました。
私を乗せたタクシーがその建物を通り過ぎようとしています。

「おかしいなぁ・・・ウェスティンなんてこの辺にないって・・・」
「ちょちょちょちょっと!!!」

慌ててカウボーイを制止する私。
目の前を通過したのは正真正銘のウェスティンホテルのネオンサイン。

「あったよ~!!」
「やったね・・・俺たち!」

グルリとロータリーを回ってタクシーは止まりました。
そしてカウボーイはニッと笑うと、メーターを消しました。
・・・彼が要求したのは距離相当の金額でした。

なんていい人なの!カウボーイ!
思わずチップを増額です。

しかし今冷静に考えてみると、おかしい。
チップの増額は何のためだったんだろう・・・。
我ながら意味不明です。

ともあれ無事にホテルに着き、翌日早朝、色々な思い出に浸りながら飛行機に乗って帰国しました。

ところで、初めてのビジネスクラスの乗り心地はどうだったか?

勝手に優雅なものを想像していた私の希望は粉々に打ち砕かれました。
やはり同じような人が大勢いて満席。
しかも私の周りには走り回る大勢のお子様軍団。
そうだ・・・夏休みだったんだ。
ようやく思い出しました。
その後お子様たちに時間差攻撃をしかけられ、全然落ち着くことも出来ず、寝不足のまま成田に着いたのでありました。

楽しかったな・・・サンフランシスコ(笑)。

♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

教訓。

念のため、ホテルのマッチやカードなど、場所や電話番号が分かるものを持ち歩きましょう♪

アメリカ留学2週間<サンフランシスコ>
アメリカ留学2週間<サンフランシスコ>





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最終更新日  2004年10月19日 01時15分42秒
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