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テーマ:小学生の勉強(1316)
カテゴリ:家庭教師
毎週土曜日の家庭教師ですが、今週は日曜日に振り替え。
生徒のご家族で海に遊びに行くためです。 毎週2時間の勉強のあと、宿題を1時間かけて作ります。 市販のものでもよいのですが、生徒の苦手なポイントを強化した 手作り宿題を出しています。 できる問題をやっても仕方がないし、 その時間は遊ぶ時間にまわしてほしいからです。 しかし日曜日は、ついついその宿題を作るのを忘れて帰ってしまいました。 勉強の後、ご家族の皆さんに連れられ、おすし屋さんにいったためです。 それを帰ってから思い出したので、月曜日の夜、仕事が終わった後に 宿題を作りに行きました。 私が宿題を作る間、生徒が「一緒に勉強してもいい?」と聞いてきました。 特別授業、勿論OKです(^^)。 私が漢字ノートを作っている横で、彼は理科の宿題を始めました。 分からないところはよく質問してきます。 内容は食物連鎖と生態系。 小学生なので、どちらの言葉もまだ出てきませんが。 最後にその生態系について考えるというコラムを読んで、 一緒に「自然とともに生きること」について話をしました。 半年前のことを思い出すと、驚くほど成長しています。 少し前まではこうして自分の意見を主張することなどできませんでした。 こういった問題や、とりわけ社会などの分野では、子供が先生のせいで 偏った考えにならないよう、様々な立場の人間がいて、 様々な意見があることを教えています。 情報はなるべく沢山与え、自分で考えるように導いています。 ふと、彼が言いました。 人間が生態系を壊し、結局自分たちにそれが帰ってくるんだと。 そして人間が壊すのは自然だけではなく、人間も壊しているよと言いました。 学校で原爆で亡くなった子供の本を読んだそうです。 目に涙をためて、それを私に話してくれました。 もしかすると、それは自分以外の誰かのために出た初めての涙だったかもしれない。 それは若くして亡くなった同年代の子供に対する彼の優しさですが、 また逆の感情、原爆を落とした「アメリカ」に対する怒りでもあります。 怒りや報復が何も解決しないことは、 バランス感覚のある大人なら理解できるかもしれません。 しかし「アメリカ」の中にも色々な考えの人がいることを、 彼はまだ知りません。 今、自分で考え始めたばかりの彼は、自分の意見がまとまるまで、 しばらく悩むことでしょう。 本当にタイムリーなのですが、偶然に私も広島の本を読んでいた所です。 しかしこの問題は大きすぎます。 色々な本を読んでも、実際に資料館を訪れても、ドキュメンタリーを見ても、 簡単に「分かった」などとまとめられることではありません。 知れば知るほど、逆にまとめられないのかもしれません。 でも新しいことを知り、他の情報と結びつけ、 自分の中で何らかの答えを出そうとする工程は大切だと思います。 ただ机の上での勉強だけが得意なガリ勉にはなってほしくない、という私にとって、 少しずつでも生徒が、自分の勉強したことを組み合わせて、 アウトプットする(=意見を述べる)ようになったことはとても嬉しく、 また誇らしいことなのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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