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エデルツウィッカー [2004]ジェラール・シュレール    店頭価格 2980円

 一昨日開けたもの。正直言って開けたてはあまり好きになれなかった。
重油的なオイリーさが前に出て他の要素が隠れてしまっていたのかな。
あとグリセリンのようなねったり感もうっとうしく、スラスラ飲めてしまうのが常のシュレールのワインとはかなりかけ離れて感じられた。

今日はまったく違った印象。
まずびっくりするほどしょっぱい。塩としてきちんと認識できるほどはっきりした種類のミネラル。
ただ硬い、というのとは違う。
そして相反するようだけれど、同時にすごく甘い。

…あまじょっぱいってこと?。
甘さも強いんだけれど塩味も強いので味は濃いのにという不思議な感覚がある。
煮物とか作っててたまに砂糖入れすぎて甘くなっちゃったのをごまかすのに塩分補ったりしてるうちにもうどんな味だかわからなくなってしまった経験ありませんか?確かに甘すぎるわけでも塩辛いわけでもないのだけれど、と。

これは明らかに何年かしてから飲むとおもしろいんだろうなあ。
今でも十分美味しいけれども。ちゃんとシュレールのトレードマーク?ともいうべき喉につきささったりしない熟した酸もあるし。

開けたての時の印象とはあまりにも違うので驚きました。

もしこれが試飲会などでちょこっとだけ飲んできました、なんていう状況だったら悪い印象だけで終わってたんだろうなあ。
一度に沢山テイスティングする場合や、ガイドブックに記事を書く評論家なんてさらに悪い。ちょこっと口に含んで「わ、だめだこりゃ」とはき捨て、次々他のワインを飲み進みついぞさっきのワインに戻ってみるなんてことなしに烙印だけ押して、はい、さようなら。その3秒間の判断でさもそのワインの全てを言い尽くしているかのように書きなぐり、消費者はそれを鵜呑みにしてしまう…。

こんな風にしてどれだけ沢山のワインが切り捨てられてしまってきたのだろう?そしてどれだけ沢山のワインが「もっと美味しく飲める瞬間」を待たれないまま埋もれていってしまうんだろう?

ああ思い出した。これに近いことを以前書こうとしてたんだ。前に開けたてだとかなり痩せて感じられてしまうトリンケーロ(ピエモンテ)のフレイザ2000を飲んで(30分後に激変する)、同じようなことを感じてまたうらみったらしく長々書いていたのに、ブログにアップしたとたんメンテナンスに入られて保存してなかった文章が消えてしまい、夜中の3時にひとりでやり場のない怒りをもてあましていたのだった。

工業的なワインならともかく、こういうきちんと自然に造られたものはとくに時間とともにもの凄く変化するので、可能であれば時間をおいて何度も飲んでみるべきです。そして多少欠点があってもがっかりせずに寛容になってみるのも美味しいワインに出会える確率を、その一番美味しい瞬間を見落とさない確率を高めますよね。

 …それにしても、このアルザスアペラシオンのエデルツヴィッカー、ボトルの裏側に大きくセパージュは100%リースリングであると書いてある。しかも後からとってつけましたというような白い四角いシールにでかでかと。不必要なほどに大きく。

おそらく裏にはかなりハードなストーリーが隠されているのだろう。詳しい背景は全く知らないしフランスのラベル表記のルールもよくわからないのだけれど、それでもこのやり方はかなりの裏技だったことくらい想像がつく。このアペラシオンはセパージュをラベルに書いちゃいけないのかな?それともリースリング100%じゃいけないのかな?いや、リースリング100%なんかで造るひとがいないのかな?いずれにせよ例によってブルーノがアルザスのAoc協会を相手に一騒動起こしたに違いない。やはりいつも素敵にアウトローなのだ、ブルーノ・シュレールは。

 






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Last updated  2007年08月23日 00時27分24秒
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