Meringa di CAINO
土曜日自宅で食べたおやつはカイーノのメレンゲだった。
わたしは大のメレンゲ好き(好きなものが多すぎてごめんなさい)。イタリアにいた頃も良く食べた。卵白と砂糖、少しの塩だけを使ったいたってシンプルで素朴なお菓子だけれども、それだけに本当に美味しく出来ているものは少ない。
イタリアでは、バール・パスティッチェリア Bar-Pasticceriaと呼ばれるカフェ兼お菓子屋さんというべき存在のバールが多数あり、日曜日ともなると親戚や友人宅を訪ねるための手土産にと、ピッコロ・パスティッチェリアPiccolo Pasticceria、いわゆるプチ・フールをトレイに山ほど買いに来るひとたちでにぎわう。メレンゲはそこでお菓子として買われたり、朝食がわりにカプチーノと一緒に食べられたりしていた。決して主流ではないけれど、どこのパスティッチェリアにもあったから存外リクエストの多い定番なのだろう。
メレンゲは、たいていこのパスティッチェリアで購入できるし、パニフィチオPanificio(パン屋さん)でも焼きメレンゲを売っているところが多い。
そして大抵の場合、ものすごくデカイ。
そりゃあもう、日本人だったらなんじゃこの特大あんまんみたいのは?と驚いてしまうくらい大きい。
ローマのレストランで働いていたときに、すぐ近くにあったバールでよく買って食べた。ダモーレD'Amoreという名前だったかな?メレンゲはやや甘すぎるきらいがあったけれど、季節になるとでてくるモンテ・ビアンコ、つまりモンブランにはこのメレンゲが丸ごと1個埋まっていて、たっぷり絞った栗のピューレクリームは甘くなく、むちゃくちゃ美味しかった。あんまん大のを一度に2個くらいペロリ。すごい満足感。上に乗ってる生クリームも甘さ控えめで固めに立ててあってね、モンブランだからね、頂上は白く覆われてないとね...。以来日本でモンブランの台がスポンジで出来てるのは食べなくなってしまった。モンブランはメレンゲで勝負です。
イタリア全土で非常にポピュラーな存在だといえるメレンゲだけれども、実は中が半生でトロリと仕上げたものと、カリッと中心部までよく火を通したものと2種類あって、店によって違ったり2通り作っている店があったりする。
わたしの母が昨年の6月に一緒にイタリアに(子守のため)ついてきてくれたときにピエモンテでこのお菓子を食べ(たしかイザベッラのところにあったのをもらったはずだ)、いたく気に入ってしまったので時々買ってかえる。それは中がとろ~りバージョンだったけれど。
ピエモンテでは「日本ではあまり見かけないわよね~。もの凄く甘いのになんだか後引いちゃう。」と特大あんまん様のを2,3個続けて食べていた。結構すごい砂糖の量だと思うのだけれど。
そう、当たり前だけれどメレンゲはごくごく甘いのだ。卵白以外の部分は砂糖なのだから仕方がない。なのにがっつり食べられてしまうのは口の中ですぐには溶けないため、甘さとして認識されにくいからか。
このままでザコザコ頬ばってもよいし、砕いてエスプレッソなどに浸して(すぐには溶けませんよ)食べても、またアイスクリームに混ぜ込んでその食感ギャップを楽しんでも良い。エスプレッソやビターチョコレート、キャラメル系のジェラートに混ぜると最高に合う。あのヴェッキオ・サンペーリをふんだんに使ったジェラートを食べられるサン・クリスピーノというローマのジェラート屋さんでもこのメレンゲを混ぜ込んだものが2種類(チョコチップ入りかなしかの差)あって、常に人気だった。
さて、ここで紹介したメレンゲは、カイーノというトスカーナの星付(今はわからないけれど)レストランの女性シェフ、太って恰幅の良い、イタリアの陽気なマンマを体現したようなおっかちゃんがひとつひとつ手作りしているもの。焼ききった方のタイプ(でないと日持ちしない)だ。
ちょっと値段は高いけれど(この袋で2300円也)、写真でわかるかどうか(ライター置いてみました)これはあんまん大ではなく小ぶりな方とはいえ、クッキーかなにかと比べるとかなりひとつひとつが大きい。
しかもこの写真の状態で、すでに6個食べた残りである。数えたらこの袋には26個入っていた。日持ちもするし、安いくらいではないかと思う。
イタリアで食べたどのメレンゲよりも肌理が細かく、カリッと仕上がっていると同時にしっとりとさえ感じるなめらかさもある。これは、ほとんど和菓子の世界では?
まあこれが茶菓子として出されてしまったら、規格外のサイズから「通好み」とは見なされないだろけど...。
断面図。このキメの細かさが伝わるかしら。
そういえば、東北でショッキングな和菓子に出会った。
というわけで、砂糖菓子3部作その3へと続く...。