|
カテゴリ:時計
年末に、こんなのが届きました。
防水性能が高く、かつ安いという相反する要求を満たす時計が欲しいと思ってまして。 季節外れですが、あまり持って無いんですよね、そのままプールや海に入れそうな時計を・・・。 ![]() なんと、定価96,000円が6,980円。(笑) この時計、「ELGIN International co.,ltd」のものですが、実際に製造販売しているのは山口県の福本電機で、アメリカとは無関係な日本のメーカーの製品です。 「ELGIN」はアメリカの時計メーカーでしたが、今は商標だけ利用されている状態で、現在の「ELGIN」にはブランドとしての価値はありません。 現在の「ELGIN」は、俗に「米国エルジン」および「ジャパン・エルジン・コーポレーション(東京エルジン)」時代と区別して「福本エルジン」と呼ばれています。 当然「米国エルジン」は別格ですが、まぁ「福本エルジン」も「DEEP DIVER」と言うケースにシリコンオイルを充填したスイス製8,000m防水モデルを発売したこともあるので、馬鹿にできないメーカーではあります。 ![]() ![]() ![]() 前置きが長くなりましたが「ELGIN」の「DEEP SEA FK531N-B」というダイバーズ・ウォッチです。 ![]() ええ、何処とは言いませんが、あの時計に似てますね。 実際訴えられたそうです。 「DEEP SEA」という商標使うなと。そこか! で、「ELGIN」が勝ちました。 あの時計に見えないだろうということで、ブラックのIPが施されたベルトまで黒いモデルを選びましたが、このIP、期待に反して全く美しくないです。 マット過ぎる感じで・・・。 ![]() ![]() ![]() 回転ベゼルが安っぽいですね。回した感じも安っぽいです。 ![]() 回転ベゼルの径が39mmなので、サイズはそれほど大きくはないです。 文字盤は29mmと小さめですが、視認性は悪くありません。 針のデザインもアレですね。視認性はいいですが。 ![]() 定価96,000円に見えないとかのツッコミはなしです。 少なくともデザインにコストは掛かってなさそうですが・・・。 しかし、この価格で200m防水は凄いでしょう。 ロゴもなく、凄くシンプルなリューズも同色の黒。 ![]() ケースの加工は、そう悪くないんです。 そもそも色の選択が失敗だったかもしれません。 裏蓋もちゃんと同色なっていますね。 「TREASURE」という刻印が意味不明です。これは「お宝」なのか? ![]() なっ、なんと中に収まるムーブメントは自動巻きです。 開けてませんが、噂によると、ムーブメントは、CITIZEN系のMiyota 82XXだそうです。 Miyota 8210、8215、821Aあたりかと思いますが、6振動、21石の低価格ムーブメントで、安い自動巻き時計で広く使われているムーブメントです。 SEIKOの低価格自動巻きムーブメント7S26、7S36よりスペック上、日差が少なく、手巻きも可能です。残念ながら時刻合わせの際に秒針を止める秒針規制はありません。 日差は15秒-20秒程度でした。 ムーブメントに負担を掛けるかもしれない裏技ですが、7S26、7S36同様にリューズを反時計回りに少し回して止めると、秒針を止められるのですが、巻上げ量が多い時は上手く行かなかったりします。 ベルトはステンレス無垢で、ヘアライン加工も施されています。 ![]() コマを留めるピンの端も黒に塗られていて、色の統一感への拘りは凄いです。 ただし、このピン凄く堅いです。抜こうとして工具壊しました。 バックルも真っ黒で、アクセントになる色がありませんね。 ![]() ベルトがステンレスですので、結構、重量があり120gを超えています。 価格は安いですが、比較的、丁寧に作られており、ある程度信頼できるムーブメントも搭載していますので、コストパフォーマンスは高いと言えます。 つまり「SEIKO 5」あたりがライバルですね。 ![]() ![]() 比較してみます。 ![]() 左から「SEIKO 5 SNKE03K1」、「ELGIN DEEP SEA」、「ELGIN FK-1111TI-LI」です。 「FK-1111TI-LI」は10年以上前に購入したもので、チタン製。 ムーブメントはクォーツで「EPSON VX3J」です。 これも200m防水で海で使った実績もありますので、防水に関しては「DEEP SEA」も多分、大丈夫かと。 「SEIKO 5 SNKE03K1」もブラックIPモデルですが、こちらのほうが質感が良いように思います。 ただし、裏蓋やベルトの内側になるパーツがシルバーだったしますので、手抜きはありますね。 ベルトもステンレス無垢ではありませんので・・・。 ムーブメントは「7S26B」で、手巻きは出来ませんが、こちらはデイトに加えてデイも備えていますので、性能的にはMiyota 82XXと似たようなものかと思います。 品質的には、SEIKO 5と互角かそれ以上だとは思うのですが、デザインの個性では大きく負けていますね。 とは言え、商標だけブランドとは一線を画するメーカーなので、生暖かく応援してゆこうと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[時計] カテゴリの最新記事
|