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カテゴリ:時計
機械式時計はクォーツ式ほど正確ではありませんので、予め歩度(日差)を把握しておくことが大切です。
正常な機械式時計であれば、歩度は比較的安定していますので、日差を知ることで次に時間を合わせるべき時期も分かりますし、時計の異常にだって気づくことができます。 歩度を測るには、1週間とかの時間を掛けて平均日差を計算する方法がありますが、歩度を時間にかけずに測定できる『タイムグラファー』という機器もあります。 ![]() ![]() ![]() 原理は単純でテンプの音をマイクで拾って歩度を測定しています。 安物もありますが、まともな製品はかなり高価ですので、一般の人が気軽に買えるようなものではありません。 もし、手持ちのPCをタイムグラファーに変える方法があるとしたら・・・。 実は、歩度測定用のPCソフトウェア『びぶ朗』を開発してしまった強者がいます。 ![]() 必要なのはマイク入力かライン入力のあるWindowsベースのPC。 『びぶ朗』は『Windows XP』でないと動作しないという話も出ていますが、『Vista』、『7』でも動作します。試していませんが、おそらく『8』でも大丈夫でしょう。 ただし、『Vista』以降では『びぶ朗』の設定画面でマイクの設定が出来ないので、PCの設定画面から行う必要があります。 ![]() マイクのレベルとマイク ブーストを調整してテンプの音を拾うように調子します。 この時、ノイズが極力乗らないように注意。 それ以前に音を拾うためのマイクが必要ですが、磁石が使われているダイナミック型マイクはNGなので、下記のような圧電素子を使用したマイク(ブザー)を流用します。 ![]() これにジャックを取り付ければマイクの完成です。※黒いカバーは外して使いました。 100円ショップで売られているヘッドセットのケーブル部分を流用してもOKですが、ケーブルの良し悪しはノイズの原因になるので注意を。 しかし、事はそう単純ではなく、殆どのPCではマイクの音を上手く増幅できないので、別途、小型アンプを用意する必要があります。 と言っても市販のアンプキットに圧電ブザーとジャックを取り付けただけのものですので、お金は大して掛りませんし、ハンダ付けする部品も僅かです。 ![]() ケーブルやジャックは、100円ショップで売られている製品から取り外してもOKです。 ところが、ノイズが多くて『びぶ朗』で確実に測定出来るようなレベルのものにはなりませんでした。 ケーブルを変えたり、色々やってみたのですが結局ダメでした。 ![]() この2つのアンプは苦労の後です。 悩んだ末にアンプ代わりにこれを使うことにしました。 ギター用のマルチエフェクター『ZOOM 505II』です。 S/N比が高いアンプがベターですが、エフェクターはS/N比を重視するようなオーディオ用機器ではないので、その点は期待できないかもしれません。 ![]() 『ZOOM 505II』の機能であるノイズリダクションやイコライザーはノイズ対策に使えるかと思ったのですが、結局、全てのエフェクトをOFFにしました。 ACアダプターはノイズの発生源になりますので、電池で駆動させます。 ![]() ![]() ![]() マイクの代わりとして、アコーステック・ギター用のピエゾマイクを使います。 写真のものは『ARTEC A1-OSJ』という製品で、これにも圧電素子が使われています。 ![]() あとは、市販のケーブルとジャック。 ホイホイと繋げば準備完了。 ![]() 一気に手軽な構成に。今までの苦労は何だったんだ。 『びぶ朗』で測定してみたところ今までで一番まともでしたが、それでも、ノイズが目立って工夫は必要でした。 ![]() 色々試しましたが、リューズがマイクの表面に接触するように置いた時が一番良い結果が得られました。 測定の前に『オプション』->『キャブレーション』->『ノイズレベル』を実行して、マイクやアンプから自然に発生するノイズを測定から除外しておきます。 終盤がボロボロで良い例とは言えませんが、測定結果はこんな感じです。 ![]() きちんとアンプとマイクが機能しているかと言われれば、微妙なので改善の余地はありそうです。 しかしPCでここまで出来るとは、『びぶ朗』侮りがたし。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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