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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:試写会
23日、青山ベルコモンズ内クレイドルホールにて「シルク」を鑑賞した。
この試写会はベルコモンズの顧客を対象に定期的に行われる試写会で、ベルコモンズ会員は優先的に招待される試写会です。 フラットなスペースに椅子が並べられ、高めのスクリーンにセンターSPなしのフロント2チャンネルのみの上映形式なので、けして映画を見るには良い環境ではない。客入りは女性客を中心に8割ほど。 シルク スペシャル・エディション(DVD) ◆20%OFF! 映画の話 1860年代のフランス。蚕の疫病が発生したため、軍人のエルヴェ(マイケル・ピット)は美しい妻エレーヌ(キーラ・ナイトレイ)を残して、日本へと旅立つ。幕末の日本に到着したエルヴェは蚕業者の原(役所広司)が連れていた、“絹”のように白い肌の少女(芦名星)と出会う。以来、エルヴェは少女が頭から離れなくなってしまう。 アレッサンドロ・バリッコの「絹」を原作に「レッド・バイオリン」のフランソワ・ジラールが監督、「ラストデイズ」のマイケル・ピット主演の日本、カナダ、イタリア合作作品だ。 映画の感想 うーん、かなり微妙だ。 原作を未読なので不明ですが、何か原作の上辺だけをすくい取り、さらりと描いた感じで奥行きが無い。かなりスケールが大きい話なのに、こじんまりとした印象で登場人物の掘り下げもかなり浅いのでキャラクターの心の内が読み取れない。 以下ややネタばれアリ。 映画はフランスから始まり、貿易商の主人公がシルク(絹)を作る為の蚕(かいこ)を求め日本に向かうのだが、セリフでは「かなり困難な旅」と言っていたが意外とあっさりと日本に着いてしまうし、帰りはあっという間でフランスに到着している。しかし日本の描写は「SAYURI」のようにいかにも外人の作った日本ではなく、しっかり昔の日本風景が再現されているが、何故か東北の藁葺きの日本家屋の玄関の前には沖縄のシーサーらしき像が置いてある。まぁ、この辺はご愛嬌であるが、エンドロールを見て判ったが本作には多くの日本人のスタッフ、キャストが参加しているので先人達の作った摩訶不思議な日本ではないのに好感を持った。 日本人キャストは海外作品出演済みの、役所広司、國村準の他に、本作のキーポイントになる少女(と言っても立派な大人)芦名星と、フランス在住のマダムに中谷美紀が演じているが、マダムの貫禄が無くミスキャストのように感じた。 それに対して「SAYURI」にも出演している役所広司は流暢な英語と風格で存在感を醸し出している。少女役はセリフも殆ど無かったと思うが芦名星のキャラはミステリアスで表情だけで感情表現をする役で静的なイメージカット映像が多い、温泉のシーンで美しいヌードも堂々と披露している。外国の人から見ると日本の温泉は不思議なものに見えるみたいだ。それからヌードと言うとキーラ・ナイトレイも微乳ヌードを何気に披露していて驚いたが、意外と出演シーンも少なく印象が薄い。 まぁ作品は上映時間も1時間50分と大分駆け足で、本当は3時間位かけてじっくり描けば奥深いものになったと思うのだが、主人公がフランスと日本を行ったり来たりしながら、何故主人公がそこまで芦名星演じる少女を愛したのかは判らなかったし、反対に少女も何故主人公を愛したのかも判らなかったし、歴史的な背景も判りづらい。 かなり微妙な作品であるが坂本龍一の贅肉をそぎ落とした音楽が聞いた人のイマジネーションを刺激する、ちょっとドイツの作・編曲家クラウス・オガーマンっぽい感じの音楽が印象に残った。 映画「シルク」の関連商品はコチラをクリック。 《送料無料》坂本龍一/SILK(CD) レッド・バイオリン ラストデイズ 期間限定!26%OFF!【初回仕様!】 パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド 2-Disc・スペシャル・エディション(DVD) ◆26%OFF! SAYURI お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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