映画「ミラクル７号」＠ソニーピクチャーズ試写室

【21%OFF！】ミラクル7号 コレクターズ・エディション 【BEST COLLECTION 1980 ALL TIME】(DVD) (2009年11月4日発売/発売日以降お届け) 　映画の話 　超が付くほどのビンボーながら、小学生の息子のディッキーを男手ひとつで懸命に育てるティー。ある日、ゴミ捨て場で息子に与えるためのスニーカーを探していた彼は、緑色のゴムボールのような謎の物体と遭遇する。 　映画の感想 　チャウ・シンチーの「少林サッカー」「カンフーハッスル」とは違う小品と言ったところで、主役はシンチーではなく息子役のシュー・チャオだ。 　以下ネタばれあり 　この息子を見ていて「随分とキンキンとした甲高い声だな」と思ったら演じているのは女子だ。この男女逆転の配役は他にも小学校クラスのボス役のジョニーと彼の用心棒も女子が男子を演じているそうだ。更に巨漢の少女マギーはプロレスラーの男が演じている。チャウ・シンチー流のパラレル・ワールドが炸裂している。 　映画はシンチーが影響を受けたというスピルバーグ監督「Ｅ．Ｔ．」へのオマージュで作られたそうだが、作品はシンチー作品ではお馴染みのマイノリティへ愛をこめた超ビンボー親子が主役であり作風もビンボー臭いが、撮影を見るとクレーンを多用した絵作りで、ミラクル７号を筆頭にＣＧもふんだんに使ったお金の掛かった作品である事は確かだ。 　そして本作を見ると主人公親子の住まいはポロいが、映画は近代化が進む中国の都市が舞台で、金持ちのご子息が通う名門私立校の中で主人公だけがビンボーで先生や他の生徒に見下されている。弱者を見捨てて進み行く中国社会へシンチー流のアンチテーゼが込められているようだ。 　ミラクル７号はコピー国家・中国が作り出した産物らしくピカチューみたいな声を出し、ドラえもんの如く主人公が思い描く品を作り出す、と言ってもこれは主人公の妄想で、ミラクル７号は本当に何にも出来ない使えない奴であるが、妄想世界ではミラクル７号は大活躍だ。街で出くわす狂犬を一撃をして、主人公の要求に応え何でも作る。ディッキーの妄想世界で描かれる学校はシンチーのパロディ精神が大爆発をする。「スパイキッズ」「ＭＩ：２」「マトリックス」シンチー自身の「少林サッカー」「カンフーハッスル」などをパロディにしてしまう。 　何にも出来ないミラクル７号だが最後だけはスーパーパワーを発揮する。そして脇に徹していたシンチーも最後になって美味しい所を持ってゆく。やっぱり自分が大好きなシンチーらしい。 　 　映画「ミラクル７号」の関連商品はこちら ミラクル7号（長江7號）香港版DVD※リージョン3※【お取寄せ商品】 (DVD)少林サッカー　-「少林少女」劇場公開記念　スペシャル・プライス版- ＜BEST COLLECTION 1980＞［DVDソフト］ カンフーハッスル デラックス・コレクターズ・エディション（期間限定生産） DVD　E.T.（1982年版） 【ユニバーサル・ザ・ベスト￥1800】