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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:劇場鑑賞
客入りは思ったより少な目の50名位、公開4日目でこれは寂しい。
![]() 【25%OFF】[Blu-ray] ハッピーフライト ファーストクラス・エディション 映画の話 副操縦士の鈴木(田辺誠一)は、機長昇格の最終訓練である乗客を乗せて飛ぶ実地試験でホノルルに向けて飛び立つことになる。彼は試験教官として同乗する威圧感たっぷりの機長の原田(時任三郎)を前に緊張感を募らせていた。そんな中、キャビンアテンダントの斎藤(綾瀬はるか)は夢にまで見た国際線フライトに臨み、緊張感がピークに達していた。 映画の感想 矢口史靖監督の最新作と期待して見たが、思ったより平凡な出来で他の客の反応も著しく悪かった。題材への目の付け所はとても良く、いくらでも料理のしようはあったはずであるが、飛行機のクルーと地上のクルーと様々なエピソードへと手を広げすぎて、物語がいささか散漫になってしまった印象である。 物語の出足は様々なクルーが一斉に動き出しワクワク感があり、細かいエピソードも上手く機能していたが、飛行機が離陸してから物語が単調になり始めて、地上クルーとの一体感も無くなりバラバラのエピソードが同時進行に動き出し、飛行機がトラブルになりクルーが再び一体となるが、トラブルが収まれば何も無かったように素っ気無く幕引きをしてしまう。まぁ、これがプロの仕事なのかもしれないが、クルー同士が困難を乗り切った事を称え合うなりの何かしら映画らしいケレンミが欲しかった。 役者の見せ場もキャラクターが大勢いすぎて主役以外の各キャラがうまく立っていた様にも見えなかったのが残念である。かろうじてチーフCAを演じた寺島しのぶが美味しい所を持っていってしまった印象だ。 それにしても飛行機の乗客ってあんなに横暴な人が多いのかなぁ?何か個性的な乗客に振り回されっぱなしのCA達を見ているうちに段々気の毒になってしまった。それからケーキの話や正露丸の話なんか振りっぱなしで客の反応がちゃんと描かれていないのが駄目だ。せめて悪臭を発する正露丸を回収するシーンは必要だ。まぁ本作は飛行機を頻繁に利用する人と、私の様に修学旅行で一度だけしか飛行機に乗った事がない者では映画の見方が違うかもしれないが、題材をピンポイントに絞りすぎた為に話が弾けきれなかったのかもしれない。 最後に音楽について書きたい。矢口監督とは「スウィング・ガールズ」でも音楽を担当したミッキー吉野が担当した音楽がイマイチ駄目だった。なんともない劇中の音楽はいいとしても、クライマックスのトラブルを起こした飛行機のバックにサンプリングのビブラフォンを基調にした6拍子(だったと思う)の音が淡々と鳴り続け、様々な楽器が重なっていくのだが、何かもう一工夫しなければ、映画も盛り上がらない。70年代ゴダイゴ名義で「HOUSE」「西遊記」などいい仕事をしたミッキー吉野だけに実に寂しい。ラストに流れるフランク・シナトラが歌う「カム・フライ・ウィズ・ミー」も、多分「ダイ・ハード」シリーズを意識した物と思われるが浮きまくりである。 映画「ハッピーフライト」関連商品 ![]() Happy Flight O.S.T『Go Fly With Him(『ハッピーフライト』サイドストーリーテーマ曲)』 ![]() ANAで知る!「ハッピーフライト」の世界 ![]() ハッピーフライト ![]() CA story in「ハッピーフライト」 ![]() ハッピーフライトオフィシャルガイド ![]() 世界へハッピーフライト ![]() 「ハッピーフライト」創作ノート ![]()
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