2009/09/13(日)00:04
映画「レッドクリフPart2-未来への最終決戦-」@東京厚生年金会館
今回はいつもお世話になっているYahoo!映画さんの「ムービーレビュアー」として招待された。客入りはイマイチで7割ほど。
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映画の話
2000隻の軍船を率いて信仰してきた曹操軍に、孫権の妹・尚香が潜入。そこで得られた情報をもとに、周瑜、孔明は秘策を練る。そして周瑜の妻の小喬は、自身の身が曹操に狙われていることを知り……。
映画の感想
Part2の試写会が当選して、未見だったPart1を急遽DVDで鑑賞して挑みました。映画は原作となった「三国志」の時代背景や登場人物など日本側で作ったと思われるPart1の前説が入ってからの上映で、劇中も所々に登場人物の名前や舞台の地名が日本語テロップで挿入されるバカ親切な上映である。
以下ネタばれ注意
まず映画全体を見て無駄に長い。「三国志」や歴史物を好まない自分にとって必要以上に長いドラマシーンがだるい。オープニングはPart1のお尻からそのまま繋がる形で、孫権の妹・尚香が敵地に潜入して諜報活動をしているのだが、敵軍はのんきにサッカーみたいな蹴鞠(けまり)に興じているし、戦中なのに兵隊達にまったくの緊迫感が無い。ジョン・ウーのドラマ演出も切れが無く古臭い。下手な笑いを随所に入れているがちっとも笑えない。大体どうやって尚香は敵地に潜入したのかも描かれていないし、脱出方法も安易であり、尚香がどの経路を使って味方と合流したのかも描かれていない。私はハリウッド時代のジョン・ウーしか知らないが「ジョン・ウーって、こんなアバウトな演出をする人だっけ?」と疑問を持ってしまった。
映画前半は敵軍が仕掛ける“疫病作戦”や、連合軍の“弓矢調達”など面白いエピソードもあるが最終決戦までが長すぎる。最終決戦前に連合軍兵士の士気を高める為に団子か振舞われる話が出てくるが、自分の団子を上官に敬意を表して譲るシーンでは、私の後ろの席の若い女性二人はゲラゲラ笑っていたぞ!とにかく原作通りなのかも知れないが演出が古すぎである。
しかし“赤壁(レッドクリフ)”を賭けた最後の決戦は凄い!敵が対岸で構える2000艇の船軍を突破する為に連合軍は船ごと突っ込み玉砕してゆく姿は、CGも使っていると思われるがリアルアクションの迫力には圧倒される。そして続く、敵地での地上戦はノルマンディー上陸作戦のようでもあるし、「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」にも通じる肉弾アクションの応酬で圧巻だ。その中でも“甘興”演じる中村獅童は儲け役であるがカッコいい!
赤壁を突破して敵の大将・曹操とトニー・レオン演じる周ゆとの一騎打ちは、何故かジョン・ウー監督のお約束のパターンになるのにはニヤニヤしてしまった。
映画はPart1とPart2の二部構成に分かれて製作されたが、いっその事ドラマシーンを削り整理して、3時間強の一本の映画とした方がスッキリとしたと個人的には思う。
大画面、5.1chサラウンドで繰り広げられる決戦は映画館ならではの醍醐味であるので本作は映画館で見ることをお勧めする。
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