masalaの辛口映画館

2010/03/13(土)22:32

映画「ハリー・ポッターと謎のプリンス」@109シネマズ川崎

劇場鑑賞(65)

 109シネマズでは毎月19日はシネマポイントカード会員のみ¥1000で映画が見られる日だ。この日は日曜日と重なり公開5日目の「ハリー・ポッター」を上映するシアター1はほぼ満席である。 ハリー・ポッターと謎のプリンス  映画の話  ヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)の支配力が強大になっていくなか、ハリー(ダニエル・ラドクリフ)とダンブルドア校長(マイケル・ガンボン)は、ヴォルデモートの防御を解く手がかりを探るため、極めて重要な情報を握っているダンブルドアの旧友で元同僚ホラス・スラグホーン(ジム・ブロードベント)を学校に迎え入れる。  映画の感想  これは酷い。最終章に向けてのつなぎ的な作品で話が足踏み状態である。映画のテーマは非常に重い物を扱っているのに、色気づいたガキどもの恋愛話が邪魔をして映画のバランスを非常に悪くしている。ポッタリアンには満足度の高い作品であるかもしれないが、一般映画ファンとして痛い作品である。  映画の宣伝を少し見た感じでは「遂に人間界に邪悪な魔力に覆われる」みたいな感じであるが、蓋を開ければオープニングのミレニアム・ブリッジをピークにして、その後は相変わらずホグワーツの話がメインである。オープニングから10分くらいは非常に期待を持たせる展開であるが、舞台がホグワーツに向かい、ロンに色目を使う気持ち悪い女・ラベンダーが出てきた所で「ヤバイなぁ」と思ったら、映画はまんまそのヤバイ方向性に向かいだし、盛りのついたガキどもの恋愛話にもつれ込むが、この監督は恋愛の描き方が非常に下手で、見ている観客が失笑してしまい小恥ずかしい思いをしてしまう。それにしても、いつから「ハリー・ポッター」はこんなつまらない作品になってしまったんだ?私は原作は未読であるが、映画は毎回楽しみに劇場に通ってきたが、こんなに退屈な「ハリー・ポッター」は初めてである。  それでも私のお気に入りのキャラクターのスネイプやドラコが物語に重要な位置にいたり、相変わらず物語を引っ掻き回すキャラのベラトリックスなど良い所もあるのだが、ガキどもの恋愛話のサジ加減を間違えてしまったのは駄目だ。考え方によっては一番デリケートに描かなければいけないパートを、浮かれ気分の腑抜け共のせいで台無しである。  そんな中、撮影技法が凝っていて生徒達が教師と並んで写る時に、実際には生徒も教師も同じくらいの大きさと思われるキャストたちであるが、生徒の背が教師より大きくならないように工夫されているのには感心した。  まぁ、それにしても主役3人が成長しすぎて可愛げが無くなり魅力も激減であるし、無理に話も3人の年齢に合わせた伏しがあり、物語がどんどん陳腐な方向に向かいだしているのも頂けない。物語が進むうちにダークサイドに向かうのは構わないが、初期作品にあった魔法の素晴らしさや面白さと怖さ+見たことの無いクリーチャーなど初期作品は映画としてよく出来ていた。それに対して本作は主要キャラクターの無駄な人間臭さが鼻についてしまったのは明らかに失敗であろう。一ファンとしてキャラクターの成長を見るのは楽しいが、くだらない恋愛話に時間を割くのはやめて欲しい。  映画「ハリー・ポッターと謎のプリンス」関連商品 【新品】ニンテンドーDSDS ハリー・ポッターと謎のプリンス 映画『ハリー・ポッターと謎のプリンス』オリジナル・サウンドトラック ハリー・ポッターと謎のプリンス

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