879372 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【お気に入りブログ登録】 【ログイン】

masalaの辛口映画館

PR

Calendar

Rakuten Ranking

Wishlist

2009.08.20
XML
カテゴリ:試写会
 試写会場はお盆休みの真っ只中と言う事で6~7割くらいの客入りだ。客年齢層もCGアニメ作品らしく小さなお子さん~年配の方まで幅広い年齢層だ。
 
   
【25%OFF】[Blu-ray] ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~ 【Blu-ray】スタンダード・エディション
 映画の話
 16歳の遥は幼くして母親を亡くし、父親と二人で暮らしているが、最近は父とも口げんかばかりしていた。ある日、彼女は母親の形見の大事な手鏡をなくしてしまい、こっそり神社に願掛けに行く。そこにひょっこりとキツネのお面をかぶったテオが現れ、人がほったらかしにしたものをこっそり運び出すのを発見した彼女は、その後を追いかけて見知らぬ島へとたどり着き……。


 映画の感想
 なかなか良い作品でした。宣伝媒体を見ると子供向けの作品に見えるが、蓋を開ければ大人が見ても十分に楽しめるし作品が持つテーマも奥深い。まずキャラクターデザインを見ると、主人公・遥は秋葉原で売られている萌え系ドール・フィギュアの様であり、16歳の女子高生を主人公にするのはいかにも日本のCGアニメらしく、海外であれば同じ話でも年少の子供が主人公になるだろう。高校の制服姿の黒髪の少女が主人公を見ると海外のオタク市場も狙っているかもしれない。しかし、この大人でもない子供でもない微妙な年齢が後々の物語に深みを与えてくる。

 以下ネタばれ注意

 物語は幼少期の遥と両親のエピソードから幕を開ける。病気で入院中の母と健気な遥と、それを見守る父の姿が静かに描かれる。後の展開で大事な伏線が色々と含まれているシーンだ。母を亡くし16歳の女子高生に成長した遙は父親と二人暮らしだ。すっかり今風の女子高生となってしまった遙は生意気盛りで父親との関係もギクシャクとしたものであり、父親の言う事を煙たがっている。そんな遙は子供の頃に失くしてしまった母からの形見の手鏡を思い出し神社にお祈りに行く・・・・。

 本作はキツネ=“ホッタラケの島の住民”と言う解釈に基づき、遥は神社で出会ったキツネの“テオ”と共にホッタラケの島へと迷い込んでしまう。本作のテーマは表向き現代人の消費社会への警笛の様である。ホッタラケの島には人間社会では見慣れた品々で構築された町並みでありながら、人間社会とは似て似つかぬ世界観が妙に美しい。明るいシーンではパステル調の水彩画の様な色彩設計がされ、暗いシーンは濃厚な色使いが特徴的である。

 ホッタラケの島には遥の幼少期お気に入りだったぬいぐるみ“コットン”と再会する。そんなコットンとの再会を喜ぶ遥とは対照的に、コットンからの意外な言葉に愕然とする遥である。この辺から本作が只者ではない雰囲気を感じる。遥はテオとコットンと共にホッタラケの島で様々な試練を乗り越えて成長していく展開は、どことなく宮崎駿監督『千と千尋の神隠し』から多大にインスパイアされた印象である。

 ホッタラケの島では通貨の代わりにポイントカードで物のやり取りがされていて、テオもポイント稼ぎに必死であるのだが、この辺は人間社会の合わせ鏡の様な隠喩的な表現であり、テオがポイントカードの為にホッタラケの島を牛耳る男爵に遥を売ってしまう所は何とも皮肉である。男爵に捕らわれた遥は強制的に男爵に従う人間にされかかるのだが、このシーンは大人の目から見るとちょっとやらしい。拘束された遥は口には唇型マウスピースを咥え、長い管から人の心をコントロールする飴玉を入れられると言うシーンには笑いとエロを感じた。アクションシーンでは遥のパン○ラ寸前のギリギリショットなど作り手の遊び心も感じ取れる。遥の声優を務めた綾瀬はるかの功績も大きい。

 そんな中、映画の最後に隠された裏テーマには心底やられてしまった。その裏テーマとは“見返りを求めない親からの無償の愛”だ。鏡の世界に迷い込んだ遥が見た鏡の向こうの世界には遥の成長に愛情を注ぐ両親の姿が映される。赤ちゃんの遥、幼児の遥、そしてオープニングの入院中の母の姿と父の姿と、淡々と映像を投げかけてくる映像に作家が本当に言いたい事が伝わってくる。観客は映画の主人公と共にホッタラケの島を冒険してたどり着く究極の裏テーマ、ホッタラケにしてしまった親からの愛情に気づかされる演出が秀逸である。テオによりホッタラケの島から強制的に帰らされる遥の姿は、原田知世主演『時をかける少女』のラストと共通する切ない別れで思わず目頭が熱くなってしまった。そして意外とあっさりとした前向きに着地しながらも余韻を残した締め方も上手い。

 エンドロールの後に写るイラストは、多分70~80年代のユニバーサル映画のエンドロール後に移るイラストのパロディで、ご本家が「ユニバーサル・スタジオ・ツアー」の案内に対して、本作はフジテレビのお膝元である「お台場ツアー」のイラストであった。わかる人にはわかる楽しい締めでした。

TREview

 映画「ホッタラケの島 遥と魔法の鏡」関連商品

ホッタラケの島

ホッタラケの島狐の民話

ホッタラケの島

【DS】ホッタラケの島 カナタと虹の鏡≪新品≫






Last updated  2011.03.29 14:04:35
コメント(8) | コメントを書く

Keyword Search

▼キーワード検索

Rakuten Card

Comments

hoshiochi@ Re:映画「NEXT -ネクスト-」@よみうりホール(04/24) こんにちは。私もこの映画を先日見てラス…
マサラ0517@ roseさんへ なんか、楽天ブログはトラックバックを廃…
rose_chocolat@ ブログ運営終了。 その可能性は大いにあると思います。 Twi…
マサラ0517@ ミストmistさんへ もう、本当に楽天ブログさんは訳判らない…

Favorite Blog

ハン・ソッキュ演じ… New! hoshiochiさん

NEIGHBORHOOD ネイバ… New! “炸裂履き”の伝道師!スニーカー気違いオッス!さん

劇場鑑賞「億男」 New! BROOKさん

明治初期のジャーナ… New! KUMA0504さん

今日も今日とて、、… ヴァージャー・"うかる〜る"・岡本さん

Free Space

Headline News

Shopping List


Copyright (c) 1997-2018 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.