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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:試写会2010
今回の試写会は「運動部男子限定試写会」と言うことで、試写室には男ばかりのはずなのに、何故か一人女性が見に来ていました。客入りは最前列以外満席だ。今回は3D吹き替え版での鑑賞です。
![]() タイタンの戦いDVD&ブルーレイセット 【初回生産限定】 映画の話 神々が世に君臨していたある時代。神々の王ゼウス(リーアム・ニーソン)の息子として生まれたが、人間として育てられたペルセウス(サム・ワーシントン)がいた。彼は世界を滅亡の危機から救うため、冥界の王ハデス(レイフ・ファインズ)を倒す戦いの旅に出る。そこには、悪魔や獣といった強敵との死闘が待っていた。 映画の感想 こんな事を言ったら元も子もないのですが「話が古い」です。古典的なギリシャ神話が原作だけに話をいじれなかったのか、観客が思ったとおりに物語が素直に進み、意外性や面白味もありません。そこで見るべき点は最新CG技術で作られる驚愕の映像となる訳ですが、こちらも「特に凄い!」と言う感じも無く、大小様々なクリーチャーもありきたりでした。これだったらダイナラマを駆使したレイ・ハリーハウゼン版の1981年のオリジナル版を見た方が楽しいです。 それにしても個人的に「タイタンの戦い」とは縁があるのか、オリジナル版も公開当時に旧新宿ピカデリーの早朝試写会で見たので、そっちの記憶が頭の片隅に残っていたのも良くなかったのかもしれない。オリジナルが公開された1981年と言えば「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」が公開された翌年であり、当時SF少年だった私のビジョンは完全に宇宙や未来に向いていた所にギリシャ神話である。当時の感想も「古いなぁ、何で今更ギリシャ神話なの?」と失笑してしまった位だったが、今回のリメイク版もまったく同じ感想であり、21世紀に入り再びデジャヴを味わうとは思ってもいなかった。 以下ネタばれ注意 監督は「トランスポーター1&2」「インクレディブル・ハルク」のフランス人監督ルイ・ルテリエである。彼らしいスピーディーな演出も健在であり、人間の身体能力を最大限に活かした走りやとび蹴りなど見るべき点もある。クリーチャーの動きも素早く、特にメデューサのしなやかな動きは特筆する。しかし、人間が背中に乗るスコーピオンは同じWB映画「ワイルド・ワイルド・ウエスト」で登場する巨大なマシーンを思い出してしまったし、クライマックスに登場するクラーケンは東宝「ゴジラ2000ミレニアム」でゴジラと戦った怪獣オルガの造型に似ているのもマイナスポイントである。 それから、注目すべきは主演を務めたサム・ワーシントンだ。大ヒット作「アバター」では車椅子に乗る兵隊と言う不甲斐無い役で、美味しい所は全てCGキャラに持っていかれた人物である。今回はそんな不満をぶちまける様に走る、飛ぶ、戦うなど身体能力を極限まで出している。中でも彼が羽の生えた馬・ペガサスに乗り飛び回るシーンは「アバター」とダブってしまった。それにしても「サム・ワーシントンの髪型はなんだ?」こんな事書いたら野暮かもしれないが、ギリシャ時代を背景にしているのに常に床屋に行ったばかりの短めのスポーツ刈りみたいな短髪では作品の世界観にそぐわない。他の出演者で見ると「シンドラーのリスト」の中で敵対関係であった、リーアム・ニーソンとレイフ・ファインズが兄弟役と言うのも何とも皮肉である。 3Dについて 私は今回の試写会で初めてWB試写室で3D作品を見たわけであるが、ちゃんと画面に対してセンターの席に座ったのに殆ど立体的に映像が見えなかった。この試写室で使われた3D装置はドルビー3Dである訳だが「若干2D作品より奥行き感があるかな?」程度で、「アバター」など他の3D作品に比べると作品の内容を含めて一番面白味の無い3D作品でした。 追記 本作の3Dについて主演のサム・ワーシントンがインタビューで答えていましたが「通常3D作品は2台のカメラを使い右目、左目用に撮影するが、本作は1台のカメラで撮影した物を、後からコンピューター処理で3D化させた」そうだ、って事は元々2D作品で製作していた物を3Dブームに便乗して後から無理やり3D化させたみたいだ。だから立体しない訳である、これから鑑賞する方は2Dで十分な作品です。 映画「タイタンの戦い」関連商品 ![]() 【送料無料】タイタンの戦い / Clash Of The Titans 【CD】 ![]() 【ポイント10倍】\2000以上で全国送料無料!!※代引き手数料を除くタイタンの戦い 特別版ローレンス・オリヴィエ ![]() タイタンの戦い デジブック仕様 初回数量限定生産 【Blu-rayDisc Video】 ![]() タイタンの戦い アクションフィギュア/ペルセウス<ダーティー・バージョン> ![]()
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