2010.02.17

映画「グリーン・ゾーン」@東宝東和試写室

カテゴリ:モニター試写会
 2月のスニークプレビュー試写会で鑑賞しました。配給会社さんに気を使い、一般試写会が開催されるまで眠らされていたレビューです。

 
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 映画の話
 ロイ・ミラー(マット・デイモン)と彼の部隊は、砂漠地帯に隠された大量破壊兵器の行方を追う極秘任務に就くが、国防総省の要人によって手掛かりを奪われてしまう。国防総省の動きを不審に思った彼は、同じ疑念を抱いていたCIA調査官ブラウン(ブレンダン・グリーソン)と共闘することに。部隊を離れ単独で調査を開始し、執ような妨害工作に苦しみながらも謎の核心に迫っていく。

 映画の感想
 「ボーン・スプレマシー」「ボーン・アルティメイタム」のマット・デイモンポール・グリーングラス監督の3度目のコラボ作品という事で期待していた作品でしたが、これは駄目です。映画は2003年のイラク戦争を舞台に物語が展開するのだが、製作者は「観客はイラク戦争で起きた事を全て記憶して理解している」と言う事を念頭に製作をしたのか、イラク戦争について説明はありません。

 その為、私の様に遠い昔の過去の出来事について、忘却の彼方に行ってしまった社会情勢に疎い観客には映画で描かれている事が何がナンだかサッパリ判りません。まして、私の見た試写会はスニークプレビューと言う事で、上映直前まで何が上映すれるのか明かされない為に、作品に対して予習なんて出来ない状態での鑑賞だったので面食らってしまった。これから映画を見に行く方はザッとでいいのでイラク戦争について予習する事をお勧めする

 以下ネタばれ注意

 映画は大量破壊兵器の隠された場所を探す極秘任務を与えられたマット・デイモン演じる主人公ミラーが、一向に大量破壊兵器が発見できない自分達の任務に疑問を持ち始めた矢先に、一人のイラク人の情報で国の陰謀を知り、様々な情報や伝手を使い黒幕を暴き出す・・・、と言う物語であるが先に書いた通りに映画の背景について説明も無いまま、入り組んだ物語を暴走列車の如く、もの凄い勢いで映画は突き進んで行くために観客は映画から取り残されてしまう。きっとイラク戦争に実際に直面した当事者や、イラク戦争に詳しい人はかなり面白い作品になると思うのだが、私は激しく映画に拒否反応が出てしまった。

 映画はポール・グリーングラス監督らしい(多分)全編ハンディカメラで撮影した報道映像のようなリアリティ志向を貫き、カメラの揺れ、ブレ、激しいズームイン&アウトの繰り返す映像で非常に画面を見ていて疲れる。映画後半はグリーングラス監督お得意カーチェイスが登場する。バクダッド市内の細い夜道をコンパクトカーに乗った主人公が事件のキーマンを追うカーチェイスは「ボーン」シリーズが好きな方は大喜びなシークエンスとなるだろう。

 脚本は「ペイバック」「ROCK YOU!」「悪霊喰」の監督で知られるブライアン・ヘルグランドだ。彼の本業は脚本家であり「L.A.コンフィデンシャル」ではアカデミー脚色賞も受賞している人物である。そんな才人を招いても、これだけ複雑なストーリーと多数の人物を2時間のドラマに凝縮するのは困難だったようだ。とりあえず重要なポイントだけストーリーに押し込んでみたものの、私のような凡人には到底理解出来ない話で、アクションシーンだけが際立ったった映画になってしまった。

 大体、いくら極秘任務と言えど一師官があんなに単独で動き回り、最終的には軍の規律に反して暴露文までマスコミに流してしまう事はOKなのだろうか?この辺のモヤモヤが映画を見た後に強く残ると共に、映画全体が“世界の警察=アメリカ”を誇示するような内容には共感出来なかった。まぁ、本作には作家自信も“世界の警察=アメリカ”的な考え方には不満があるのか、主人公があれだけ労力を費やし追い詰めたキーマンを、あっけなく同じイラク人で物語のキーパーソンとなったフレディに射殺させたのが本作の要であり、彼の台詞で「我々、中東の歴史をアメリカ人に変えて欲しくない」(確かこんな台詞だった)と言わせたのが、本作で作家が一番言いたい主張だったのだろう、非常に重いこの台詞だけがやけに心に響いた。

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Last updated  2010.08.26 00:12:56
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