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趣味の漢詩と日本文学

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August 17, 2008
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ここからは『劉随州集』外集

酬劉員外月下見寄 章八元
夜涼河漢白、卷箔出南軒。
過月鴻爭遠、辭枝葉暗翻。
獨(一作高)謠聞麗曲、緩歩接清言。
宣室思前席、行看拜主恩。
【韻字】軒・翻・言・恩(平声、元韻)。
【訓読文】
劉員外の月下に寄せらるるに酬ゆ。 章八元
夜涼しくして河漢白く、卷箔南軒を出でたり。
月を過ぐる鴻は遠きを争ひ、枝を辞する葉は暗に翻へる。
独り(一に「高」に作る)謡麗曲を聞き、歩を緩めて清言に接す。
宣室前席を思ひ、行ゆく看ん主の恩を拝するを。
【注】
○劉員外 劉長卿。
○河漢 あまのがわ。
○箔 竹のすだれ。
○鴻 大型の雁。
○麗曲 美しい楽曲。
○緩歩 ゆっくり歩く。
○独謡 ひとりで節をつけて歌う。
○清言 高尚な言葉。
○宣室 古代の宮殿の名。転じて天子の居る宮殿。
○前席 もと地面に席を置いて坐る。転じて、席を前に進める。
○主恩 君主のご恩。天子の恩。
【訳】
劉長卿が月下に寄せられた詩に答えた詩。
夜の涼しき空には白き天の川くして河漢白く、竹のすだれを巻き上げて南の窓より身のりだす。
大きなガンは月の前よこぎりながら遠くゆき、枝を離れて落ちる葉は暗がりのなかひるがえる。
美しき曲聞きながら独り節つけ歌うたい、あゆみを留めて高尚な話に耳を傾ける。
いつかは都の宮殿で天子のそばに座を占めて、君は親しく主の恩を拝することも遠からじ。





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Last updated  August 17, 2008 04:36:25 PM
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