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カテゴリ:松阪木綿と松阪商人の話
三重県櫛田川下流域の櫛田川(くしだ川)と祓川(はらい川) で挟まれた三角形の地帯は 上御糸村下御糸村(現多気郡明和町)、機殿村(現松阪市)の 旧村名にも表されているように、 古来より糸をつむぎ、機を織る事の盛んな地域でした。 五世紀後半、松阪市東部の櫛田川流域に大陸から渡来した 技術集団、漢織(あやはとり)、呉織(くれはとり) によって高度な紡織技術が持ち込まれ、 この地域が古代日本の紡織の中心地となったといわれてます。
ちなみに祓川は、櫛田川の旧河道とされ、 神山(こやま)さんの麓で櫛田川から分岐し 櫛田川本流の東側を、松阪市法田~漕代を通り、 明和町斎宮跡西から上御糸下御糸に流れる支流です。 祓川は、河川改修の少ない川でタナゴや水生動物の豊富な 昔の里の川の雰囲気を残す、奇跡の川として近年保護されてきてます。
自然豊富な祓川
その櫛田川と祓川の間の機殿地区には 伊勢神宮の衣に関するお祭りをする、 2つの古い神社があります。神服織機殿神社と神麻続機殿神社です。 機殿の起源は倭姫命(やまとひめのみこと)が、 伊勢の地を天照大神の鎮座地とした時、 宇治の機殿を伊勢に建て、天棚機姫神の子孫の八千々姫命に 和妙を織らせたのが始まりと伝えられ、 天武天皇の時代に紡績が盛んだった櫛田川近くの 現在地に移されたとされてます。
神麻続機殿神社入口(三重県松阪市井口中町) 神麻続機殿神社神殿 神麻続機殿神社(かんおみはたどのじんじゃ)は 麻を使った荒妙の奉織の行われる神社で 地元では上機殿(かみはたでん)あるいは上館(かみだち)とも 呼ばれてます。
神服織機殿神社入口(三重県松阪市大垣内町) 神服織機殿神社神殿
神服織機殿神社(かんはとりはたどのじんじゃ)は 絹を使った和妙の奉織の行われる神社で 下機殿(しもはたでん) 下館 (しもだち)とも呼ばれてます。
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