ノベルの森

2021/01/17(日)23:53

目撃者が欲しかった話

エッセー随想・散文(51)

​​ ​​※ご注意ください​​ これから極端に交通量の少ない道路を車で走ろうという方、心臓の弱い方はこの話読まないで下さい。何か起きても当方は一切責任を負いませんのでご承知おき下さい。(本人はそれほど怖くはない、と思っていますが個人差もあることですから、念のため)                マトリックスA  目撃者が欲しかった話 某県の某市、夜中になると人通りも車の通りも極端に減る国道です。僅か二車線しかありません。夕方過ぎまでOpenしていた飲食店も灯を落としている。こんな街はずれで車が通らなきゃ客もいるはずがないわけだ。 そんな国道に入る交差点を私は、左折したのです。何故左折?  それは、「右折すると背筋の凍る思いをする」とこの界隈に出没するヤンキーの予備軍でさえ小声で広めたほど危ない国道と言われているからです。    要するに怖かったということです。 その夜、俺はデートもなく、悪友たちと飲みに行く約束もなく、怖いもの見たさに・・だったら右折しろってことですよね・・・でも、左折したのです。 走り始めて2~3分・・・前方にも後方にも4輪どころか二輪の1台も見えない。 ( うん、何もない・・・やっぱ左折したのが良かったんだな )あと2キロほど道なりに直進したら、大きめのカーブ・・・そこを過ぎたらまた道なりに直線が続く。その辺までで1台も来なかったら、引き返すことに・・・だな。 それにしても、道路沿いに並んだ店、1軒もやってないって?ではある。1軒くらい馴染みの客が残っていて、看板はしまっていても灯りの中で談笑してる様子が窓から見えていてもよさそうなものだ。そんなことを考えながら前に向き直った。 ( い! いつの間に! カーブの手前にライトが!・・・横に二つ並んでるんだから4輪だよな・・・ 俺がちょっと脇見してる間に、あのカーブを曲がって来たわけだ・・・) どんな車で、どんな奴が運転してるのか・・・興味がわいてきた。遭遇まであと約2.5キロか? (あと1キロちょい・・・って!さっきの所からまったく動いてないんじゃ? )いろんなこと考えたが・・・( !そうか!あの車あそこで止まってんだな! きっとそうだろー、驚かすなよー・・・ ) そうこうしてるうちに、短いトンネルに差し掛かった。これを抜けて1キロも走ればすれ違う。 トンネルを抜けた。 (!あいつ走り出したのか・・・カーブの手前から移動して直線上で俺の車の対向車線にライトが二つ見えた。さらに走り続ける。 ( ちょっと待てよー! なんで近づかないんだー! 非科学的だろー・・また停車してたとしてもこの距離、直線でもう500mないはずだろー!500m走るのに何分かかってる!!・・・そんなの非科学的だってー! ) 限界だった、ちょうど運良く前方右側に広い駐車場が見えた!ロープ張ってたって、この際構ってられない! 急ブレーキかけながら飛び込んだ。 ロープ張ってなかったし!スピンしたが、なんとか廃屋のような店舗にぶつかること無く止まった。何とか道に戻りやすい向きに方向転換した俺は愛車のアクセルを思いっきり踏み込んだ! タイヤが空回りして大きな音と煙を盛大にまき散らしながら、頭を来た方向に向けてロケットのように突っ走った!! ウワー!と叫びながらも、俺は怖いもの見たさにルームミラーを覗いた・・・車のライトが無い!あそこからここまで、T字路もY字路も無いぞ・・・。俺は飛ばした!スピード違反のきっぷ切られてもl構わない!​​アクセル全開で走り、例の交差点を右折すると飛ぶように帰って行った。 いかがでしたでしょうか? ♪夏でもないの~に♬ こんなお話してしまいました。^^ よかったら応援ポチっとよろしくお願い致します。 ​​

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