
(かもめの郵便やさん) 
伝え上手な友人がいる。
ごくたまにしか会えないから、
そのときのために、
それぞれがちょっとした品を用意するようになった。
旅先の小さな一輪ざしであったり、
かわいい日本手ぬぐいであったり、
食べるのがもったいないような和三盆の小箱であったり・・・
互いを思い浮かべながら選ぶひととき、
包みをあけたときの温かな驚き。
年齢とともに、その品々は、
ささやかでも作り手の丁寧な技と心のこもるものとなってきている。
人と人をつなぐのは、モノではない。
しかし、モノの中に、モノを通して、人は思いを伝えることができる。
そして、「ことば」・・・
夜になって彼女からお礼メールが入る。
あらためてかみしめる喜びと感謝。
10代20代30代・・・
十分な時間とモノと手段をもっていながら、
もっているからこそ、
若い人たちには、人のこころや手間に思いをめぐらせ、
感謝を伝えることが希薄な気がする。
贈り物は、
(たとえそれが、平凡な食品であったり日用品であったとしても)
そこに、送る側の時間と思いがあるはずだ。
「これはどうかな」
「口にあうかな」・・・
期待しているのは、物的な見返りではなく、
「うれしい」「おいしかった」のひとこと、「ありがとう」の気持ち。
そこからつながっていくものがある。
伝えなければ、伝わらない。