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映画ともアニメとも無縁だった素人、西崎義展こと西崎弘文は、詐欺まがいの口説と並外れた行動力で歴史的ヒット作「ヤマト」を生み出し、日本映画界を肩で風きり闊歩するようになった。
彼は平成22年、小笠原沖で船上から海に転落して事故死。その極端に浮き沈みの激しい、波乱万丈の生涯を閉じた。 しかし、彼の訃報が届くと同時に、瞬く間に他殺説が世間に流布された。曰く、西崎は消されたのではないか。あの男はそれだけの恨みを買っている。 リアルタイムで「ヤマト」を見ていた頃は単純に、松本零士が原作と監督で、西崎義展とかいう人物がプロデューサーなのだと思っていた。ちょうど同時期に台頭した角川映画の第一弾、「犬神家の一族」の横溝正史と市川崑の役が松本で、角川春樹に相当するのが西崎という認識。あるいは、「ゴジラ」の田中友幸が西崎。 後に松本が西崎を訴えたことにより、どうもそうではないということがわかったのだが、ここまで複雑な構図になっているとは思わなかったし、その時点でも、西崎義展という男が香具師あがりの素人だったとは、まだわかっていなかった。 ということで、とにかく驚いたの一言。次から次に驚きのエピソードが飛び出す。 限りなく狂人に近い、稀代の梟雄であると同時に、底なしの俗人。それが西崎。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016/01/20 11:50:06 PM
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