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2004年09月01日
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テーマ:法律(493)
カテゴリ:刑事訴訟法

刑事訴訟法とは、刑事裁判の手続を定めた法律です。
ちょうど民事訴訟法が民事裁判の手続を定めた法律である
事とよく似ています。

では、刑事裁判とは何でしょう?
勘違いしている方が非常に多いので、ここは特に
強調させてください。
刑事裁判とは悪いことをした人を裁くものではありません。
裁判にかけられた人が本当に悪いことをしたのかを
判断する場なのです。
確かに今の日本の警察・検察は優秀で、まず有罪間違いないと
言う場合で無い限り裁判にはかけられません。
なので結果的には無罪判決はほとんど無く、事実上悪い事を
した人が罪の重さを決められる場であるかのように
思われています。

しかし、警察・検察は「この人が有罪であろう」という
仮定のもとに一生懸命動きます。
ですから、無罪の証拠を見落としてしまうことは
ありえることなのです。
例えば、三島さんがある事件の参考人として警察に呼ばれたとします。
そこで警察にアリバイを聞かれて、三島さんは「いえ、ありません。
昨日は家に閉じこもっていました」と言った場合、
警察は「じゃあ、アリバイは無いんですね」としか言いません。
「いや、周辺の聞き込みをすれば貴方が家にいたことを
証明してくれる人がいるかもしれない。警察が三島さんの
アリバイを証明してくれる人を探しましょう」とは多分言ってくれないでしょう。
ですから、警察・検察は有罪の証拠を探すことにかけては優秀ですが、
無罪証拠を探してくれることはまずありません。
これでは、もし証拠を間違えて評価してしまった場合、
有罪になってしまいます。
例えば、現場に落ちていたメガネに「三島」と言う文字が入っていたので
三島さんにが現場にいたとされ、三島さんは有罪になってしまいました、
しかし、その後そのメガネは別の三島さんと言う人のものだったのですが、
既に刑は執行され、三島さんは死刑になっていました・・・。
なんて事がありえなくは無いのです。

ですから、警察・検察の一方的な捜査で人を有罪にするわけには行かず。
犯人とされた側も無罪証拠を集め、裁判官に見せる手段が必要です。
その無罪証拠を集めるのが弁護人であり、裁判官に無罪証拠を
見せる場が刑事裁判なのです。

さてここまで申し上げると、「やっぱり弁護士って犯罪者をかばう
役割をするんだ」とお考えの方がおられるかもしれません。
ですが、ちょっと違います。
そもそも犯罪者とはどういう人のことをいうのでしょうか?
文字通り罪を犯した人ですね。では罪を犯したことというのは
どこで決められるのでしょうか。
裁判の場ですね。警察・検察ではありません。
「罪を犯した」と主張する人と「いや、犯していない」と主張する人が
真っ向からぶつかることによって真実が見えてきます。
「罪を犯しただ」と主張する人のみで、有罪が決まるのであれば
罪を犯していない人も有罪とされてしまう可能性があります。

さて、ここまで申し上げても、「日本の警察は優秀だから、
ミスはほとんどないでしょう。だからもっと裁判をあっさりやって
刑事裁判を効率的に動かした方がいいよ」と
お考えの方もいるでしょう。

しかし、ミスがほとんど無いとはいえ、そのミス率はできる限り0
に近づけなくてはなりません。なぜなら、刑事裁判でミスを
するということは、全くの無罪の人を有罪にして社会的に
抹殺してしまうことになるからです。
こういう状況に陥る人が年に1人でもでればどうなるでしょうか。
安心して生活できません。「自分は絶対犯罪を犯さない」と言う人でも
「自分は絶対冤罪(えんざい)に巻き込まれない」と言える人はいないからです。

現に、痴漢冤罪が騒がれてきた昨今、首都圏での会社員の方は「電車に乗る時は
必ず両手でつり革をつかみ、絶対に痴漢冤罪に巻き込まれないように
自衛せよ」と会社から指導されることもあるそうです。
つまり、もう電車内では安心していられなくなっています。
ポケットに手を突っ込んで落ち着くなんてことができないのです。

これは電車内だけですからまだいいのでしょう。
しかし、これが社会全体に広まったら人々は安心して生活できません。
ですから、たとえちょっと効率が悪くてもできる限り刑事裁判でミスを
排除する必要があるのです。
そして、警察・検察の主張だけで有罪・無罪を決めるよりは
無罪証拠を集めている弁護人の主張を聞いたうえで有罪・無罪を
決めた方がより正確性が高いというのは異論が無いところだと思います。
なので、今の刑事裁判システムをとる必要があり、
刑事裁判とは裁判にかけられた人が本当に悪いことをしたのかを
判断する場と言われるのです。

ちょっと長くなりましたが、ここは重要なところです。
「○○事件の容疑者、△△容疑者が逮捕されました」という
ニュースを聞いたら「これで事件解決だ」と思うのではなく、
「本当にそうだろうか」と一歩退いて考えていただけると幸いです。







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最終更新日  2004年09月01日 00時03分58秒
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