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2004年09月13日
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テーマ:法律(465)
カテゴリ:刑事訴訟法


題名を見てあれっと思った方も多いでしょう。
民事訴訟では契約書などの文書は
証拠としてかなりの力を持つと言うことは
何となく想像していると思います。

しかし、刑事訴訟では文書は原則として証拠能力が無く、
裁判に提出することは認められません。
条文があります。

第三百二十条
第三百二十一条乃至第三百二十八条に規定する場合を除いては、
公判期日における供述に代えて書面を証拠とし、
又は公判期日外における他の者の供述を内容とする供述を証拠とすることはできない。


「書面」すなわち文書は証拠とすることができないのです。
つまり、原則として裁判所で実際に喋ったこと以外は
証拠になりません。
これは、前も申し上げましたとおり、万一偽造だったら困るからです。
例えば「私は清水君が三島さんを殺害するところを見ました」という内容の文章を蒲原達樹が偽造して提出したらどうなるのでしょう。
清水君は殺人罪となり、最悪死刑になります。
その後になって「ごめんなさい、『私は清水君が三島さんを殺害するところを見ました』というのはウソです」と蒲原が謝っても、もう遅いのです。

これが民事事件だったらどうでしょう。
蒲原が「私は三島さんが清水君に100万円貸したという契約書を預かっています」と言って偽造した契約書を裁判所に提出して、清水君は借りてもいない100万円を三島さんに払う羽目になったとします。
それでも清水君は「蒲原、ひどいじゃないか。君のせいで僕は借りてもいない100万円を払う羽目になったんだ。弁償しろ」と蒲原に100万円を請求すれば損害はほとんど無いことになります。
ですから、民事裁判では文書も重要な証拠になりうるのです。

従って刑事裁判ではたとえ文書があろうとも、その文書を書いた人が実際に法廷で喋らない限り証拠にならないのが原則です。
「そうはいっても、喋る時にウソをついていたら同じじゃないか」とお考えになる方もいるでしょう。
確かにそうです。喋る時にウソをついていれば偽造の文書を提出するのと同じとも思えます。
しかし、裁判で実際に喋る時には弁護人がいますから、
ウソをついているかどうか確かめるべく質問してくれます。

例えば、「私は清水君が三島さんを殺害するところを見ました」という発言をした人に対しては、
「あなたは本当に殺害現場にいたのですか。
 他の場所で貴方が目撃されていますよ」とか、
「殺害現場にいたとしても、本当に見えましたか。
 あなたは視力が悪いらしいですね」とか、
「実際に見たとしても本当にそれは清水君でしたか。
 他人の空似ではないですか」とか、
いろいろ突っ込んで矛盾点を見つけてくれます。
なので文書と違い、ウソを発見できるのです。
実際、熟練した弁護人はほぼ確実にウソの証言を
暴けるんだそうです。
これが文書だったら突っ込みようがありませんから
うそを暴くことは大変困難なのです。

このように、刑事裁判では万一のミスをできる限りなくすべく、
文書には原則として証拠能力を認めていません。
(実際にはかなりの例外によって多くの文書が刑事裁判に
用いられてはいますが)






最終更新日  2004年11月17日 20時40分12秒
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