1589305 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

法律なんて怖くない!

PR

全68件 (68件中 31-40件目)

< 1 2 3 4 5 6 7 >

民法

2005年01月01日
XML
テーマ:法律(465)
カテゴリ:民法


あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
ということで、早速法律に行きましょう。

民法家族法編 第1章 親族分野



4 子
(1)婚姻関係にある男女間に産まれた子

今まで婚姻・離婚の話をしてきました。
婚姻すると子供が生まれることが多いので、次は子供の話をしましょう。

まず、婚姻関係にある男女間に懐胎・出生した子供を「嫡出子」と言います。
「ちゃくしゅつし」と読みます。たまに「摘出子」と書いてあるページを見かけますが、誤りですのでご注意ください。
嫡出子か否かは相続分などに影響が出るので、嫡出子か否かは重要なのでしっかり読んでください。


第七百七十二条  妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
○2  婚姻成立の日から二百日後又は婚姻の解消若しくは取消の日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。

(懐胎とは妊娠をいいます)

このように、妻が婚姻中に妊娠して出産した子は嫡出子となり、夫の子と推定されます。

では、万一妻が不倫をしていた場合はどうなるでしょう。
そして不倫相手と性交渉をして妻が懐胎したらどうなるでしょうか。
条文を素直に読むと、理由はどうあれ妻が懐胎したら夫の子と推定されてしまいます。
ですが、夫の方はたまったもんじゃありません。
血の繋がらない子を嫡出子として扱うのは辛いでしょう。
そこで、推定を覆す手段を準備する必要があります。
それが嫡出否認の訴えと言います。

第七百七十七条  
否認の訴は、夫が子の出生を知つた時から一年以内にこれを提起しなければならない。

もし妻の生んだ子が自分の子ではないと夫が知った場合には、夫はこの訴えによって自分の子であるという推定を覆すことが出来ます。

ところで、772条を見ると、婚姻成立から200日までに産まれた子は嫡出子として扱われないように読めます。
しかし、今では出生届が婚姻届より後に出ていれば嫡出子とされますので、婚姻関係ある男女間に産まれた子全てが嫡出子となります。
仮に婚姻から半年程度で子供が産まれたとしても、問題なく嫡出子として扱われますので、ご安心ください。








最終更新日  2005年01月01日 00時48分26秒


2004年12月31日
テーマ:法律(465)
カテゴリ:民法

民法家族法編 第1章 親族分野

3 離婚の要件


婚姻をご説明した以上、その終りの離婚についてもご説明しなくてはなりません。
まず、話し合いで離婚する分には何も問題ありません。
当事者が離婚したければ離婚させるのが一番だからです。

第七百六十三条  夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。

第七百六十五条  離婚の届出は、その離婚が第七百三十九条第二項及び第八百十九条第一項の規定その他の法令に違反しないことを
認めた後でなければ、これを受理することができない。
○2  離婚の届出が前項の規定に違反して受理されたときでも、
離婚は、これがために、その効力を妨げられることがない。


このように話し合い+届出で離婚できます。
これを協議離婚といいます。話し合いと言う協議で離婚するからです。
これは婚姻意思と婚姻届出が必要な婚姻とよく似ていますから分かりやすいと思います。

しかし、話し合いのみが離婚の手段としていいのでしょうか。
婚姻の場合は話し合いがまとまらなければ婚姻は出来ませんが、それでも誰も困りません。
しかし、離婚の場合は話し合いがまとまらなければ離婚できないと言うのでは困る場合があります。
例えば、夫が妻に暴力をふるうのに何故か離婚してくれないと言う場合があります。
この場合、妻がもし新しく優しい男の人を見つけても、今の夫が離婚してくれない限り
新しい男の人と結婚できません。これは困ります。
そこで、離婚の場合は裁判で強制的に離婚させる手段があるのです。
それが裁判上の離婚と呼ばれる物です。条文をどうぞ。

第七百七十条  夫婦の一方は、左の場合に限り、離婚の訴を提起することができる。
一  配偶者に不貞な行為があつたとき。
二  配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三  配偶者の生死が三年以上明かでないとき。
四  配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込がないとき。
五  その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
○2  裁判所は、前項第一号乃至第四号の事由があるときでも、
一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。

「不貞な行為」というのは早い話不倫です。
「悪意で遺棄」というのはいわゆる「捨てられた」と言うやつです。
感覚としては離婚届にはサインしていないのに、一方的に別れを告げられてそのまま家を出て行ったというところでしょうか。
「配偶者の生死が三年以上明かでないとき」というのは捨てられたわけではないのに三年以上音信普通になっていることを言います。
朝、普通に出かけたのにそのまま帰ってこないことを想像していただければいいでしょう。
ちなみに失踪宣告は7年以上の音信不通が原則なので混同しないで下さい。
「配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込がないとき」というのはそのままです。

以上が条文で定められている離婚原因です。
しかし、離婚原因なんて夫婦それぞれですから、一義的に決めるわけには行きません。
そこで、 「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」という包括的な条文をおいて、
重大事由がありさえすれば離婚できるようになっています。
ポピュラーなのは、先ほど例にあげた夫の暴力とか、あるいは性生活の不一致だそうです。
このような場合には「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」として、話し合いで離婚できなくても裁判で離婚することができます。

離婚の効果としては、再婚が出来るようになることがまず挙げられます。
他には、財産分与を請求することが出来ます。

第七百六十八条  
協議上の離婚(引用者注・裁判上の離婚も含む)をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。

前回申し上げましたとおり、夫婦間とはいえ、財産は各個人のものです。
とすると、夫が会社員で、妻が専業主婦という場合、夫の稼いできたお金は全て夫の物であり、妻は一銭も持っていないと言うことがありえます。
このような状態で離婚した場合、妻は無一文で新しい生活をしなくてはなりません。
そうなると、妻はたとえ離婚したくても生活のために離婚できない状態に追い込まれることになります。
これでは妻に酷なので、離婚の際には相手方から財産を分与するように請求できるのです。
ですから、経済的な理由で離婚をためらっている場合もまずは弁護士などに相談して離婚に伴う財産分与について詳しく聞いてみてはいかがでしょうか。

あと、離婚の効果としては復氏があります。姓が婚姻前に戻るのです。
感覚的に当たり前だとお考えでしょうが、念のため書いてあります。
ただし、一定の手続をすれば婚姻時の姓を名乗ることが出来ます。
婚姻後の姓で、バリバリ仕事をしていたため、今更姓が変わるのは
仕事上不都合がある場合には姓を変えないことがあるようです。

第七百六十七条  婚姻によつて氏を改めた夫又は妻は、
協議上の離婚(引用者注・裁判上の離婚も含む)によつて婚姻前の氏に復する。
○2  前項の規定によつて婚姻前の氏に復した夫又は妻は、
離婚の日から三箇月以内に戸籍法 の定めるところにより
届け出ることによつて、離婚の際に称していた氏を称することができる。








最終更新日  2004年12月31日 15時35分07秒
2004年12月29日
テーマ:法律(465)
カテゴリ:民法


民法家族法編 第1章 親族分野

2婚姻
(2)婚姻の効果

さて、無事に婚姻が成立したらどうなるのでしょうか。
まず、配偶者と配偶者の一部の血族とは親族関係が発生します。
特に配偶者には相続権が発生します。
でもこれだけでしょうか。
条文を追っていきましょう。

第七百五十条  夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

まず、夫婦は同姓でなくてはいけません。ただし、別に夫の姓を選ぶ必要はありません。
妻の姓を選んでもいいのです。
このように同姓義務があるので、それを嫌って内縁関係にとどまると言う方が少なくないようです。

第七百五十二条  夫婦は同居し、互に協力し扶助しなければならない。

第七百六十条  夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。

当たり前と言えば当たり前ですが、夫婦は同居して、互いに協力し合わねばなりませんし、
経済的にも支えあわなければなりません。
ですから同居しないとか、家にお金を入れてくれない夫には「貴方のやっていることは違法行為だ!」というと効き目があるかもしれません。
(かえってこじれる可能性も充分ありますが)

では、夫婦の財産関係はどうなるのでしょうか。
たまに、夫婦の財産は全て共有関係にあると誤解している人が居ますが、それは違います。まずは条文をどうぞ。

第七百六十二条  
夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産とする。
○2  夫婦のいずれに属するか明かでない財産は、その共有に属するものと推定する。

婚姻していようと自分で得た財産は個人のものです。
ただし、例外的に夫婦どちらの物か分からない財産については夫婦の共有となります。
逆にいうと所有者がはっきりしている財産はその所有者個人のものなのです。
これは財産の場合にはピンとこないでしょうが、借金を想像していただくとピンと来ます。
(借金もマイナスの財産として扱われます)
例えば、夫が個人でした借金については妻が保証人にならない限り
妻が返済する必要は全くないということです。
よく悪徳金融屋は「夫の借金は妻の借金だ!」等といって取りたてるらしいです。
しかし法的には無意味であり、もし支払を強要したら恐喝罪になる可能性すらあります。

婚姻の効果については、この程度でいいでしょう。






最終更新日  2004年12月29日 00時04分18秒
2004年12月27日
テーマ:法律(465)
カテゴリ:民法


民法家族法編 第1章 親族分野

2婚姻
(1)婚姻の要件

前回は、725条を元に親族についてお話しました。

第七百二十五条  左に掲げる者は、これを親族とする。
一  六親等内の血族
二  配偶者
三  三親等内の姻族


やはり、この中でもっともピンと気やすいのは配偶者ですね。
そこで、今日は配偶者が出来る方法、すなわち婚姻についてお話します。
婚姻とは結婚のことだと考えていただいて結構です。

では、どうすれば婚姻が成立するのでしょうか。
条文をご覧下さい。

第七百四十二条  婚姻は、左の場合に限り、無効とする。
一  人違その他の事由によつて当事者間に婚姻をする意思がないとき。
二  当事者が婚姻の届出をしないとき。
但し、その届出が第七百三十九条第二項に掲げる条件を欠くだけであるときは、婚姻は、これがために、その効力を妨げられることがない。


↑の場合は婚姻が無効ですから、逆にいうと↑の場合にならなければ婚姻は成立です。
つまり、婚姻意思と、婚姻の届出があれば婚姻は成立するのです。
結納とか、結婚式とか、指輪の交換とか一切不要です。
ここで重要なのは、たとえ婚姻届が出されても、何らかの方法で婚姻意思が無いことを証明すれば婚姻は無効であり、もともと婚姻がなかったことになるのです。
例えば、三島裕子さんがストーカーに目をつけられ、そのストーカーが自分と三島さんの婚姻届を偽造して提出し、受理されてしまったとします。
そうすると、手続き上は三島さんとストーカーは婚姻したことになります。
しかし、この場合、三島さんに婚姻する意思は無かったのですから、742条により婚姻は無効となり、初めから婚姻していなかったことになります。

当たり前じゃないかと思うかもしれません。ここで言いたいのは、慌てて離婚届を出さないようにということです。ストーカーと自分が婚姻したことになっていると気づくと、気持ち悪さのあまりすぐに離婚届を書こうとしてしまうかもしれません。
しかし、ここで離婚届を出すと、法律上も一度はストーカーと結婚したことになってしまいます。
こちらのほうがより気持ち悪いでしょう。
なので、万一婚姻届を偽装されたら慌てず、役所や弁護士に相談して婚姻無効を主張してください。

ところで、ちまたでよく聞く「内縁」というのはどういう状態をいうのでしょうか。
これは、婚姻意思はあるが当分婚姻の届出する予定が無い状態をいいます。
婚姻意思があれば、届出をすればいいのに、と思うかもしれません。
しかし、姓は別々のままでいたいなどの事情から婚姻意思があっても届出をしない方は珍しくありません。
このような状態を内縁と言います。ですから、単に彼女の家で寝起きしているとか、単に一緒に住んでいるだけでは内縁とは言いません。単なる同棲です。


さて、婚姻は婚姻意思と婚姻の届出さえあればよいのでしょうか。
違いますね。年齢制限とかあるのはご存知だと思います。
それを追っていきましょう。

第七百三十一条  
男は、満十八歳に、女は、満十六歳にならなければ、婚姻をすることができない。

かなりポピュラーな条文です。男性は18歳、女性は16歳にならなければ婚姻できません。

第七百三十二条  配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。

いわゆる重婚を禁止しています。日本は一夫一婦制だと言われるのはこの条文があるからです。

第七百三十三条  
女は、前婚の解消又は取消の日から六箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
○2  女が前婚の解消又は取消の前から懐胎していた場合には、
その出産の日から、前項の規定を適用しない。

たびたび物議をかもす条文です。何故女性だけ再婚期間制限があるのでしょうか。
それは、産まれてくる子供の親がわからなくなるのを防ぐためです。
妊娠と言うのは性交渉後、数十日経ってから判明することもあります。
ですから、例えば三島裕子さんが、清水貴君と離婚してすぐ蒲原達樹と結婚してしまったとしましょう。
そして、清水君との離婚から60日後に三島(蒲原)裕子さんの妊娠が発覚したとします。
これでは、産まれてくる子供の父親が清水君なのか、蒲原なのか分かりません。
なので、民法は女性にのみ再婚期間制限を設けて父が不明になるのを防いでいます。

第七百三十四条  直系血族又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない
(以下略)

いわゆる近親婚を禁じています。
近親交配をして血が濃くなると産まれてくる子供に障害が出やすいからとされています。

他にも制限はありますが、良くありがちなのは上の条文でしょう。
つまり、婚姻意思があり、婚姻届をして、上の条文の制限に引っかからなければ問題なく婚姻は成立します。







最終更新日  2004年12月27日 00時06分02秒
2004年12月25日
テーマ:法律(465)
カテゴリ:民法

民法家族法編 第1章 親族分野

1 親族って?

前回から何気なく「親族」という言葉を使ってきましたが、そもそも、親族とはなんでしょうか?
日常用語の「親戚」は大体血が繋がっている人全てを指すと思います。
しかし、法律上の親族とは血が繋がっている人全てを指すわけではありません。
全て指すとなったら親族関係がごちゃごちゃに絡み合ってややこしくなるからです。
そこで、法律は以下のように定めています。

第七百二十五条  左に掲げる者は、これを親族とする。
一  六親等内の血族
二  配偶者
三  三親等内の姻族

まず、二というところをご覧下さい。
「配偶者」とあります。これは結婚相手という意味です。
夫から見れば妻のことであり、妻から見れば夫のことです。
配偶者は当然親族となります。

次に、「六親等内の血族」「三親等内の姻族」についてお話します。
まず、「血族」というのは直接血が繋がっていることを言います。
親・子・孫・曾孫・祖父母・曽祖父母などの関係です。

では、「姻族」とは何でしょうか。
文字通り、婚姻によって発生した血族のことを言います。
一般上、結婚すれば結婚した相手の家族とも親戚になりますよね。 それを踏まえて、法律上も結婚した相手の家族の一部も親族としています。
このように、結婚した相手の家族、すなわち配偶者の血族のことを
「姻族」と言います。

次に「親等」についてお話します。
親等とは親子関係に基づいて計算される親族関係の遠近です。
自分を基準にして、どれくらい親族関係が近いのか、離れているのかをあらわします。
計算方法は、親子関係の数を数えるだけです。
つまり、清水君を基準にした場合、清水君からみて親子関係が1つある人を1親等といい、2つあれば2親等と言います。
例えば、清水君の親は、清水君から見て親子関係が一つありますから、1親等です。
清水君の祖父母は、清水君から見て親子関係が2つ有ります
(清水君とその両親の親子関係、清水君の両親と清水君の祖父母との親子関係)
なので、2親等です。
<図>
清水君の祖父母
   ↓(←親子関係)
清水君の両親
   ↓(←親子関係)
清水君本人

兄弟姉妹の場合は、清水君から見て、親子関係が二つあります。
(清水君とその両親の親子関係、清水君の兄弟姉妹と両親との親子関係)なので、兄弟姉妹も2親等です。
<図>
      清水君の両親
(親子関係→)↓  ↓(←親子関係)
清水君の兄弟姉妹 清水君

このように数えて、清水君から6つ以内の親子関係内に居る人が6親等内の血族と言います。
3親等内の姻族とは、清水君の結婚相手から数えて3つ以内の親子関係内にある人を3親等内のことを言います。
と言っても文字では分かりづらいので、分かりやすい図のあるページにリンクを張らせて頂きます。→ウィキペディア

漫画サザエさんで言うと、サザエさんから見た場合、
マスオさんが配偶者、
タラちゃんが子(1親等の血族)
波平・フネが親(1親等の血族)
カツオ・ワカメが弟・妹(2親等の血族)
ノリスケが従兄弟(4親等の血族)
イクラちゃんが従兄弟の子(5親等の血族)
海平(波平の兄)が伯父(3親等の血族)
静岡のフネの兄弟もおじ(3親等の血族)
大阪のマスオの母が義理の母(1親等の姻族)
マスオの兄が義理の兄(2親等の姻族)
ということになります。
タイコさんはノリスケの配偶者に過ぎないのでサザエさんの親族にはなりません。

ということで、親族については以上です。






最終更新日  2004年12月25日 00時16分14秒
2004年12月22日
テーマ:法律(465)
カテゴリ:民法

民法家族法編 第0章 はじめに

一番初めに申し上げたように、民法を大雑把に分類すると、財産に関する分野と家族に関する分野に分かれます。
そして、今までの民法編は全て財産に関する分野のお話でした。
そこで、次回からは民法の家族に関する分野についてお話します。

民法の家族に関する分野をまた二つに分けますと、親族に関する分野と相続に関する分野に分かれます。
親族に関する分野とは、親族関係の発生や消滅について書いてあります。
例えば、結婚や死亡、養子などです。
相続に関する分野とは文字通り相続の方法について書かれています。
例えば、相続分などです。
そして、皆さんが最も興味をお持ちなのは相続に関する分野だと思います。
人生一度は相続を経験するでしょう。
私も相続について今すぐにでもお話したいところです。
ですが、相続とは親族に対してなされるのが原則ですから、親族についてまずお話しないと、相続についてお話することが出来ません。
ですから、次回からはまず親族に関する分野からお話します。
少しつまらないかもしれませんが、ちょっと親族分野にもおつきあい下さい。








最終更新日  2004年12月22日 00時02分35秒
2004年07月12日
カテゴリ:民法
不法行為が成立するには、
1、故意または過失ある行為によって
2、他人の権利を
3、正当な理由無く侵害して損害を発生させたこと
4、行為者が自分の行為正当な理由が無いことを認識していること
5、行為と損害に関係があること

でした


今日は4についてです。
これは、刑事事件でも良く問題になる責任能力のことです。
自分の行為に正当な理由が無いことを認識していない
と言うのは、幼児などを想定してください。

例えば清水貴君が三島さんの車に傷つけてしまったとします。
もちろん、普通なら不法行為です。
しかし、清水貴君が3歳ならどうでしょうか。
3歳くらいなら、まだ車を壊すことがいいことか悪いことか
区別がつかないでしょう。
つまり、自分の行為に正当な理由があるかどうかなどわかっていません。
これが、自分の行為に正当な理由が無いことを認識していないということです。
この場合、「行為者が自分の行為に正当な理由が無いことを認識していること」と言う不法行為の要件を満たさず、不法行為が成立しません。
条文はこちらです。

第七百十二条  
未成年者カ他人ニ損害ヲ加ヘタル場合ニ於テ
其行為ノ責任ヲ弁識スルニ足ルヘキ知能ヲ具ヘサリシトキハ
其行為ニ付キ賠償ノ責ニ任セス

では何故、自分の行為に正当な理由が無いことを認識していない場合には損害賠償しなくてもいいのでしょうか。

それは、自分の行為に正当な理由が無いことを認識していないような小さい頃の行為で一生賠償責任を負わせるのは酷と言う判断からです。
物心つく前にした行為で、物心ついた後に賠償しなくてはならないとなったらそれは辛いでしょう。
ですから「行為者が自分の行為に正当な理由が無いことを認識していること」という要件が必要なのです。

しかし、これでは車を傷つけられた三島さんは泣き寝入りですね。
そこで、清水君の親御さんに責任を取ってもらうのです。

第七百十四条  
前二条ノ規定(引用者注・712条のこと)ニ依リ無能力者(=幼児など)ニ責任ナキ場合ニ於テ
之ヲ監督スヘキ法定ノ義務アル者ハ其無能力者カ
第三者ニ加ヘタル損害ヲ賠償スル責ニ任ス
但監督義務者カ其義務ヲ怠ラサリシトキハ此限ニ在ラス


「監督スヘキ法定ノ義務アル者」とは親権者つまり親のことだと思って下さい。
親は、幼児のしたことについて責任を取らねばなりません。
ただし、親がちゃんと監督していることを証明すれば親も
責任を取らずに済みます。

これで、第5章は終了です。


また、「5、行為と損害に関係があること」と言うのはそのままであります。
ということは、今日で不法行為編は終りです。
お疲れ様でした。






最終更新日  2004年08月04日 08時46分03秒
2004年07月11日
カテゴリ:民法
不法行為が成立するには、
1、故意または過失ある行為によって
2、他人の権利を
3、正当な理由無く侵害して損害を発生させたこと
4、行為者が自分の行為正当な理由が無いことを認識していること
5、行為と損害に関係があること

でした。

今日は3についてです。
損害が発生する以上、正当な理由なんて無くて当たり前
だろうとお考えの方もおられるでしょう。
でも、正当な理由が無い場合も無いわけではありません。

例えば、物を壊すことは不法行為になりそうです。
しかし、その物が日本刀で、その日本刀で殺されかけていたらどうでしょうか。
例えば、蒲原が日本刀で清水君に斬りかかって来たので、清水君は
その日本刀を叩き折った場合には、叩き折ることに正当な理由があります。
その場合にまで不法行為を成立させるのは酷でしょう。

そこで、こんな条文があります。

第七百二十条  

他人ノ不法行為ニ対シ自己又ハ第三者ノ権利ヲ防衛スル為メ
已ムコトヲ得スシテ加害行為ヲ為シタル者ハ損害賠償ノ責ニ任セス
但被害者ヨリ不法行為ヲ為シタル者ニ対スル損害賠償ノ請求ヲ妨ケス


日本刀で斬りかかるのは人の命という権利を害する行為なので
「不法行為」です。
そして、日本刀を叩き折ることは命を防衛するための行為ですから
「「自己の・・・権利を防衛するため」と言えます。

そして日本刀を叩き折るのは「止むをえない」と言えますし、
日本刀を叩き折ることも、「加害行為」です。
したがって、清水君は720条により日本刀の損害賠償をしなくていいのです。

これが正当な理由があって損害を発生させる場合であり、
このような場合でなければ正当な理由無く損害を発生させることになります。








最終更新日  2004年08月04日 08時46分20秒
2004年07月10日
カテゴリ:民法
不法行為が成立するには、
1、故意または過失ある行為によって
2、他人の権利を
3、正当な理由無く侵害して損害を発生させたこと
4、行為者が自分の行為正当な理由が無いことを認識していること
5、行為と損害に関係があること

であり、1は昨日お話しました。

では、2「他人の権利」とはなんでしょうか。
お金や物のような財産が含まれるのは感覚的にご理解いただけると思います。
お金を盗まれたり、物を壊されたりすればその分のお金を支払わねばならないと言うのは何となくお分かりいただけると思います。お金で埋め合わせをする以上お金に換算しやすいものが侵害された場合について特に問題とはなりません。

では、お金で換算しにくいものの場合はどうでしょう。
例えば、名誉を侵害された場合、怪我をしない監禁された場合はお金に換算できません。
お金に換算できないから賠償しようがなく、お金での賠償は諦めて下さいということにもなりかねません。
しかし、その結論はあまりに不当ですから、法律はちゃんとこんな条文を置きました。

第七百十条  
他人ノ身体、自由又ハ名誉ヲ害シタル場合ト財産権ヲ害シタル場合トヲ問ハス
前条ノ規定ニ依リテ損害賠償ノ責ニ任スル者ハ財産以外ノ損害ニ対シテモ其賠償ヲ為スコトヲ要ス


「自由を害する」と言うのが監禁すると言うことであり、「名誉を害する」というのは文字通り名誉を侵害すると言うことです。
ですから、「自由を害する」「名誉を害する」というような財産損害とは言いにくく、お金に換算しづらいものであっても、ちゃんと賠償しなさいよと書いてあるのです。

このようにおよそあらゆる損害をちゃんと賠償してもらえますので
安心してください。








最終更新日  2004年08月04日 08時46分39秒
2004年07月09日
カテゴリ:民法
不法行為の要件の一つとして「故意(わざと)または過失(うっかりと)」があるというのは昨日申し上げました。

今日はその例外です。
まず一つ目は「失火責任法」です。
失火責任法では、火事を出してしまった場合でも、「故意または重過失」が無ければ損害賠償請求を受けないとされています。
「故意」と言うのは昨日申し上げましたとおり、「わざと」です。
そして「重過失」とは「うっかりの度合いが重い」と言うことです。
つまり、火事を出したとしても、うっかりの度合いが軽ければ損害賠償請求を受けません。

普通火事は出したくて出すことは稀ですから、うっかり度合いは軽いことが多く、失火責任法が適用され損害賠償を受けない場合も結構多いです。
とすると火事を貰った側としてはたまったものでは有りません。火事で家が無くなるは、その家を建て替えるお金はもらえないはを踏んだりけったりです。
しかし、それは保険でなんとかなります。
それに対して、木造住宅の多い日本では一旦火事を出すとあらゆる場所に飛び火し、火元の家の人が負わされる損害賠償額は過大な額になります。

例えば前後左右を燃やせば4軒が燃えたことになりますから
軽く見積もっても1億円くらいの賠償額になるでしょう。
燃やした家が普通の住宅でもこの額です。もし燃えたのが町工場で、製品が燃えたりすれば賠償額が一気に跳ね上がりますし、
休業手当なども払わねばなりません。
なので、火元の家が膨大な借金を負わされるのを防止するために
うっかりの度合いが軽ければ賠償しなくて良いとしているのです。

ただし、借家を燃やしてしまた場合は失火責任法は適用されませんのでご注意ください。
賃貸アパートの一室を燃やした場合、うっかり度合いが軽くても損害賠償しなくてはなりません。
理由は話せば長くなるので割愛します。

二つ目は「工作物責任」です。
まずは条文をご覧ください


第七百十七条

土地ノ工作物ノ設置又ハ保存ニ瑕疵アルニ因リテ他人ニ損害ヲ生シタルトキハ
其工作物ノ占有者ハ被害者ニ対シテ損害賠償ノ責ニ任ス

但占有者カ損害ノ発生ヲ防止スルニ必要ナル注意ヲ為シタルトキハ
其損害ハ所有者之ヲ賠償スルコトヲ要ス


「工作物」とは図画工作の工作物という意味ではなく、土地にくっついた人工物を言います。
その人工物に「瑕疵(=欠陥)」があれば損害賠償請求を受けるとあります。
ここまではいいでしょう。

次に「但」から始まる部分をご覧ください。
これは占有者、つまり所有者以外で単に預かっているだけの人が
ちゃんと注意をしていれば所有者が責任を負うとあります。
つまり、所有者はちゃんと注意をしていようといまいと責任を負わされます。
これが「故意または過失」の例外なのです。

ここで、「確かに『故意または過失』とは書いていないけど、『瑕疵(=欠陥)』を発生させたんだからうっかりしていたような物でしょ。どこが例外なの?」と思った方もおられるでしょう。

確かに、欠陥というと、所有者がうっかりしていたから発生したようなイメージがあります。しかし、条文にはそういう縛りはありません。
ということは他人が発生させた欠陥でも所有者が責任を負わされるのです。
これが例外たるゆえんです。

例えば、三島さんはある遊具の所有者で常日頃からメンテナンスをばっちりしていました。しかし、あるとき蒲原がどういうわけかその遊具のねじを外して持っていってしまいました。そしてその直後遊びに来た子供が遊具で遊んだところ、遊具が壊れその子は大怪我をしてしまいましたという場合を考えてみてください。

ネジがはすれていたことは「瑕疵(=欠陥)」に他なりませんから、たとえ三島さんに「故意」や「過失」が無くてもただ所有者と言うだけで三島さんは怪我をした子に損害賠償しなくてはなりません。
これが「瑕疵」あるだけで損害賠償を負わされると言うことの意味です。

ただし、一番悪いのは蒲原ですから、損害賠償金を払わされた三島さんは蒲原に損害賠償請求できます。
勘違いなきよう・・・。三島さんは泣き寝入りと言うわけではありません。






最終更新日  2004年08月04日 08時46分57秒

全68件 (68件中 31-40件目)

< 1 2 3 4 5 6 7 >


Copyright (c) 1997-2020 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.