マックス爺のエッセイ風日記

2013/09/13(金)06:39

「第8回磐梯高原・猪苗代湖マラソン」の遥かなる旅(6)

ウルトラマラソン(未)完走記(265)

≪ 苦しみを喜びに変えて ≫  2つ目の山は150mほどの高低差だった。山を下ると平地に出たが、風景に記憶がない。3年前にも走ったはずなのに覚えてないのは、きっとスピードを上げて通り過ぎたせいだろう。あの年はまだ200kmレースに出るほど元気だったもんなあ。  8時35分。25km地点に到達。スタートしてから3時間35分が経過している。良くこの体調でここまで来れた。我ながら立派なものだ。それもみな経験のなせる業。これまで出たたくさんのレースで、こんな時はどう走ったら良いか体が覚えているのだ。3つ目の山道が目前に迫る。後から「団子3兄弟」の長兄が追って来た。彼は登り坂が大好きなのだとか。  ブナ林  苦しみに耐えながら登って行くと、やがて見事なブナ林が見えて来る。頂上に近づくと、今度はコースの横に萩、ヤマホタルブクロ、ガマズミの赤い実。この歓迎が嬉しい。苦しみが喜びに変わる瞬間だ。ありがとうお前達。俺も頑張るよ。30km地点を9時20分に通過。この5kmに45分を要している。間もなく第5AS。たくさんの選手がここで休んでいた。  第5AS  冷えたスイカ  ここにはスイカがあった。夢中になって4個ほど、塩をつけて食べた。冷たくて美味しい。オレンジも梅干しも食べた。キュウリには味噌をつけて食べた。この大会のASは最高。参加人数が少ない分、食べ物にも配慮が可能なのだろう。水とスポーツドリンクを飲み、ペットボトルにアスリートソルトを補充して出発。さあ、再び前進だ。  平潟林道はさらに続き、4つ目の山に入る。コース図だと100mほどの高さしかないが、実際は300m近く登る。それにとても長い坂道。ここはじっと我慢だ。32.5kmを過ぎた。もう半分まで来た。後に戻ってもASはない。どこまで行けるか分からないが、ここは前進あるのみ。  郡山市の標識が見えて来た。会津若松市ともお別れだ。郡山市の領域は、ここから猪苗代湖の東岸まで続く。ゴールの猪苗代町はまだまだ先で、その前にもう一つ山を越える必要がある。  35km地点は10時12分に通過。走り出してから既に5時間12分が経過している。この5kmを走るのに要したのは52分。エイドもあったし坂もあった。時間がかかるのは仕方がない。こうして歩き、走れるだけでもありがたい。ゴールまで残り30km。遥かなる旅はまだまだ続く。  やがて林道は下りになった。結構急勾配だ。慎重に走り、女性ランナーを抜く。足はまだ大丈夫みたい。痛みはあるが耐えられそうだ。麓まで下り切ると、道端に華やかな花の一群があった。紫にピンクに黄色。紫の花はトリカブトに似てるが、まさかねえ。ピンクと黄色はツリフネソウか。すっかり平地になると、前方に湖が見え出した。ここは秋山浜。きれいな浜辺だった。<続く>  秋山浜  

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