マックス爺のエッセイ風日記

2013/09/15(日)09:26

「第8回磐梯高原・猪苗代湖マラソン」の遥かなる旅(8)

ウルトラマラソン(未)完走記(265)

≪ 奇跡のゴールへ ≫  45km地点は12時02分の通過。スタート後、既に7時間が経っている。この5kmの所要時間は59分。かなり遅いスピードだ。前方から3千番台のゼッケンをつけたランナーが来る。彼らは制限7時間のフルの部。そのうち100kmの部のトップランナーが見え出した。彼らは65km地点から引き返して来たのだ。同じ道を3度走る辛さは、私も3年前に味わっている。  プルーン    これは47.5km地点の第9ASにあったプルーン。美味しかったので6つほど食べ、写真を撮る。他の大会なら絶対出さない高級品だが、ここでは他のASにもあった。ここで血圧と不整脈の薬を服用。ゆっくり走っているので血圧も脈も安定しているはずだが念のためだ。湖畔の単調な道。この付近は湖水浴場だらけで、トイレや駐車場が多い。  心持ちスピードを上げ、歌を歌う。曲は「あまちゃん」の劇中歌、「田舎へ帰ろう」。周囲のランナーが驚いて私を振り返る。100kmの部のパナップさんと出会ったのもこの辺。パナップさんが私を見つけて嬉しそう。お互いにエールを交わしてハイタッチ。最近ヘルニアで腰が痛むようなのに、頑張っている彼。パナップさん、勇気をありがとうね!!  湖畔のトンネル  50km地点を12時49分に通過。残りは15kmだ。間もなく猪苗代町へ入ると、前方にトンネルが見えて来る。道路の左端をランナーが交錯しながら走る。幸い通過する車両が少ないので助かる。トンネルにはスリットがあり、縦の窓を通じて猪苗代湖が見える。だが磐梯山は厚い雲の中だ。脚が次第に重くなって来た。頑張れ自分。まだ先は長い。  55km地点の通過は13時35分。既にスタート後8時間35分が経過している。残りは10kmだが本当の勝負はこれからで、まだまだ油断が出来ない。上戸(じょうこ)で国道49号線と合流し左折。小さなトンネルの手前で、団子3兄弟を抜く。長兄は相変わらず元気で後輩達を叱咤激励しながら走っているが、後の2人はかなりのお疲れモードだ。声をかけて前へ進む。  志田浜AS  56.6km地点第10ASの志田浜では、ガールスカウトのお譲さんが2人、お手伝いをしていた。赤飯のお握りが塩味が効いてとても美味しい。3年前にはソフトクリームの引換券がもらえたのに、残念ながら今回はなかった。開催時期が7月から9月に変わったからか、それとも参加者が増えたためか。  ハーフの部の歩いているランナーがやけに目立つ。わずか21kmなのに、こんなところで歩いていたらゴールは覚束ないだろう。浜辺を過ぎ再び49号線と合流。そこから左折する。ポツポツ雨が降って来たが、弱いので全く気にならない。田圃道から国道の下を潜って北上。秋の田が黄色く色づき始めている。そして懐かしい長瀬川の土手。  60km地点を14時34分に通過。この5kmに59分もかかった。重い足取りで坂道を登る。残り3km地点でゴールのホテルが見え出した。だがそこからが遠い。もう歌は出ず、ウンウンうめきながら前進。畑道で「赤鬼」の仮装をしたランナーと出会った。彼は6月の「いわて銀河」73km地点でのリタイヤ仲間。きっと65kmの部を完走した帰りだと思う。  ついにここまで来た。ホテルへの長い坂道の途中に団子3兄弟の長兄が立っていた。どうやらここで仲間を待ち、一緒にゴールする積りのようだ。偉いねえ先輩は。残りの2人はかなり遅れていると言うのに。でも後日彼がブログに書いてくれたコメントによれば、あの後3人揃ってゴールした由。仲間の1人がこの日誕生日だったようだ。頑張ったね、団子3兄弟!!  苦しんだレースにもとうとう終わりが近づいた。最後の坂を登ってホテル構内へ入り、ゴールへと飛び込む。タイムは10時間21分20秒。2週間前にはほとんど走れなかったことを思えば、奇跡以外の何物でもないだろう。こんな経験は初めてだ。主催者のE藤さんにお礼を言おうと探したが、彼は所用で出かけていた。それにしても最後まで良く脚が持ってくれたもの。良く頑張ったぞ、俺の脚。<続く>  栄光の完走証

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