カテゴリ:園芸・家庭菜園
<梅と山茱萸>
ウメもサンシュユも極めて地味な花だ。そしてどちらの実も、人の役に立つ。今日はこの2つの花をじっくり見ていただこうと思う。 3月15日。近所を散歩中に撮影。(以下同様) 梅(ウメ)はバラ科サクラ属の落葉高木。花芽は1節に1個のため、開花時に華やかな印象は薄い。花は観賞用、実は食用となる。類縁のアンズやスモモと複雑な交雑があり、500以上の種類がある。古代中国以来酸味料として利用されて来た。このクエン酸は健康にも良い。ただし青梅には微量の青酸が含まれ、大量に食すると有害となる。 ここからは3月17日、前回とは異なる場所で撮影したもの。(以下同様) これは同じ日に別な場所で撮ったもの。きれいに枝が剪定された梅の木だ。 梅の香や今年は早き花便り 馥郁と梅香りける頃となり 3月15日。近所を散歩中に撮ったピンクの梅。(以下同様) これだけの花が一斉に咲き出すと圧巻。花の色も華やかな感じがする。 梅咲きて心に春の届きたる 碧空に梅咲き匂ふ日和かな ちなみに我が家の梅は白の豊後梅。アンズとの掛け合わせなのでとても大きな実が実る。 3月15日。近所を散歩中に緩斜面で撮影した山茱萸。(以下同様) 山茱萸(サンシュユ)はミズキ科の落葉高木。原産地は中国と朝鮮半島。別名は春黄金花(はるこがねばな)。日本へは江戸時代の享保年間に種が持ち込まれ、薬用植物として栽培された。乾燥された果肉が生薬となる。強精剤、止血剤、解毒剤として利用される。現在では観賞用の庭木としても栽培されている。日当たりの良い肥沃地を好む。 咲き始めは質素な感じだが、満開時には「春黄金花」に相応しい豪華さを見せる。不思議な話だが、牛乳の中に山茱萸の一枝を入れ、1日保温するとヨーグルトが生成される由。ブルガリアでは現実にその方法で作るヨーグルトがあるそうだ。 ここからは同じ日に別の場所で撮った山茱萸。(以下同様) 山茱萸の小さき花に励まされ 長き冬耐へて山茱萸春の貌 緩斜面山茱萸春を告げるごと 春黄金花歓びに輝きて 漢方薬に利用されたり、ヨーグルトを作ったりと、サンシュユは不思議な力を秘めた木だ。<続く> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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