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マックス爺のエッセイ風日記

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2019.01.15
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<あるTV番組から>

            
               <リュウキュウアカショウビン>
 カワセミの仲間で東南アジアに生息。琉球列島へは夏に渡り、森の中で暮らしている。鈴を転がすような可愛い鳴き声だ。

 さて皆の衆。おかずがなくなれば自分で作るか、買うしかない。まあ外食と言う手もあるが。ブログは書くことが無くなれば休むしかない。だが私のような「ブログ中毒」は何としてもブログを書こうとする。そしてついつい話を長引かせたり、昔書いたことを再び取り上げたりもする。今回も危うくブログネタが切れかけた。まあ3~4回のネタはあるのだが、急遽別なことを書くことにする。沖縄の話だ。

  

 先日の夜、BSを見た。NHKの『新日本風土記』。『日本紀行』のやるせないテーマ曲も好きだったが、『新日本紀行』の哀愁を帯びたテーマ曲も好き。ところがこの番組のテーマ曲は現代風で実にあっさりしたもの。松たか子のナレーションもそれに合わせたのか、実に淡々と話しかける。いや、そんなことはどうでも良い。この夜のテーマは「やんばる」。これは是が非でも観なければ。

              

 「やんばる」と聞いて沖縄本島北部のことだと思いつく人は多いだろう。だが漢字では「山原」と書くことや、そこが沖縄本島で一番高い山々が連なっていることや、国頭(くにがみ)郡に所属し、国頭村(そん)、大宜味(おおぎみ)村、東村、名護市の北部が含まれていることを知るナイチャー(内地人)は少ないと思う。ここは私にとっては懐かしい場所の一つ。冒頭のシーンを見ただけで身震いした。

  

 これがやんばるの森。亜熱帯のジャングルで、高い木々に覆われている。一番高い山の標高は500m程度だから、内地で言えば高原みたいなもの。亜熱帯特有の動植物が生息し、ここにだけしかいない固有種も多い。だが、この深い森も、沖縄にとっては大切な暮らしの場であり、重要な資源だったのだ。

   

 左は飛べない鳥で有名な、ご存知ヤンバルクイナ。右の大型昆虫はヤンバルテナガコガネ。共に名前に「やんばる」をいただく貴重な生物で、天然記念物に指定されている。やんばるの森の代表格だ。

  

 ヤンバルクイナを食べるハブ(左)を退治するために導入されたのが外来種のマングース(右)。私もハブと戦うマングースのショウを観たことがあるが、実際ハブを捕らえる例は少ないそうだ。むしろ飛べないヤンバルクイナを食い殺し、どんどん個体数が増えている。それに野良犬や野良猫による食害も大きい。このためやんばるでは、檻を使ったマングースの捕獲作戦が進められている。

  

 やんばるの森に出現した6個のヘリパッドの映像も観た。元々東村から国頭村にまたがる広大な山中には、米軍の訓練地があった。ベトナムのジャングルでのゲリラ戦を想定した訓練施設だった。それを日本に返還し、代わって東村高江地区の山中に集約したのがヘリコプター基地。米軍の作戦と機能がベトナム戦争後に変化し、尖閣諸島周辺での対応を想定しているのかも。

       

 国頭村奥集落の「共同店」の映像も映った。住民がお金を出し合って作った売店は、やんばるではごく普通の光景だ。「奥」は沖縄本島最北端の集落。米国統治から日本への復帰が決まった時、国道を敷くための苦心談がある。国道は複数の都道府県を結ぶのが原則だが、島嶼県の沖縄では無理。そこで時の大臣が鹿児島から海上に赤線を引き、この集落につなげて国道58号を建設したと言う嘘のような話だ。

  

 セマルハコガメ(左)とヤンバルクイナ(右)への注意を喚起する道路標識。共に天然記念物。

 こんな標識が立つやんばるの道路。場所は国頭村の奥集落付近。なぜ知ってるかと言えば、その寂しい道を走ったことがあるからだ。一度は職場の走友たちと駅伝で。そしてもう一度は、リュックを背負ってたった1人で。だがあんな心細いことはなかった。恐らく沖縄本島北部の山道を、たった1人夜中に走ったランナーは、私が最初だと思う。夜行性のハブにおののききながらだから必死だ。

          

 さてこの花はイジュ。初夏に咲き、小笠原諸島では「ヒメツバキ」と呼ぶようだ。職場があった西原町(那覇市の北隣)から、本島最北端の辺戸岬まで100km余を駅伝でつないだ翌日。島の東海岸を通ったが、その山中に咲いていたのがこれ。白い地味な花で、とても良い香りがした。あれから全く姿を見ていない。私にとっての沖縄は、鮮烈な思い出が蘇る、謎と幻に溢れた島に違いない。<続く>





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Last updated  2019.01.15 14:22:06
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