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マックス爺のエッセイ風日記

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2019.02.08
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~苦しみのゴール~

    今帰仁村  

 ワルミ大橋を渡った先で、「電照菊」をハウス栽培していた。電灯で夜も明るく照らし、早めに花を咲かせて出荷する方法だ。県道72号線から71号線へ出ると、道端で網の修繕。モズク用らしい。高校駅伝県予選大会役員の動きが、急に慌ただしくなった。どうやらそこがゴール地点みたい。間もなく前方から選手たちが走って来る姿が見えた。

  
        <世界文化遺産 今帰仁城平朗門 >

 北山高校を過ぎ、今帰仁城へ寄った。ここへ来たのは3回目。入り口に立派な資料館が見えた。世界遺産になって以降、入場料を取るようになったようだ。懐かしい城門を潜り、二の廓、一の廓と順次登って行く。伝説の鍋切り岩も、小川へと降りる裏門も久しぶり。二の廓から東シナ海を見下ろす。この雄大な景色を今でも思い出す。その後豪雨で石垣が崩れたとのニュースを聞いたのは、昨年のことだ。

       
               <今帰仁村立歴史文化センター>

 歴史文化センターへ入った。村立にしてはなかなか立派な内容。古代から琉球王朝時代の歴史資料などが展示され、「百按司墓」の写真など興味を引くものがあった。ここは元北山王の根拠地で、中山王に攻め滅ぼされてからは琉球王朝の北の守りとなった城。沖縄の城の中でも好きな方で、平朗門の石組は他の城にはない青みがかった石質だ。疲労が出て、私はここで1時間ほど休憩していた。

    フクギ並木

 山を下って西へ向かうと本部(もとぶ)町へ入る。県道から本部半島最西端の備瀬崎へ行ってみた。遠回りだが、これが最後のチャンス。この集落のフクギ並木を見たかったのだ。なるほど立派な並木が集落を守るように植えられていた。強い西風を防ぐ防風林なのだろう。浜辺では内地の人が休憩していた。沖縄に魅せられて、ここに長期滞在してる由。海岸に沿って海洋博公園へ抜ける。伊江島タッチュウが遠望出来た。

 海洋博公園  

 海洋博公園(通称)は海洋博覧会会場跡地に出来た国立の公園。最初にAさんに案内してもらったほか、「海洋博トリムマラソン」で2回来たことがあった。公園内がスタート、ゴール地点なのだ。無料地区の浜辺から美しい景色を眺めた。今は「美ら海水族館」が特に有名で、県外からの観光客も多いようだ。沖の小島が伊江島で、尖がった山が伊江島タッチュー。日本語の塔頭(たっちゅう)が語源だろう。

      瀬底大橋

 公園から一路南へ。海をまたぐ渡久地橋は初めて走って渡った。マラソンコースはここを迂回して渡久港経由だからだ。瀬底大橋の袂まで来たが、島へ渡る元気はなかった。それに夕闇が迫っていた。残された体力で果たして名護市東江(あがりえ)のホテルまで帰ることが出来るのだろうか。本部港を通過した頃には真っ暗に。そのまま古い国道沿いに行くか。それとも海辺のバイパスを行くか。

        
                <国道449号線バイパス>

 結局新しく出来たバイパスを選んだ。歩道があって安全と判断したのだ。それはそれで良かった。だが行けども行けども自販機がない。つまりここは通過するだけの道で、人家がないのだ。後は残った飲み物がどこまで持つか。真っ暗ではないものの淋しい道。名護市宇茂佐(うもさ)付近で力尽き、とうとう歩き出した。不整脈も起きている感じ。焦るな自分。ここはまあ、ゆっくり行くしかない。

  
          <名護市21世紀の森公園>

 海沿いの細い道を通って国道58号との合流地点へ出た。この先は地理が分かっている。右手に名護市21世紀の森公園の緑地がずっと続く。ゴールはまだ3km先。結局ホテルへ着いたのは夜の8時20分ごろ。第4回63kmの激闘はようやく終わりを告げた。4年かかった沖縄本島一周単独ラン、合計428kmの旅の完成。長く辛い道のりだった。でもそれ以上に楽しい一人旅だった。

 やんばるの家族  

 さて、やんばる関係のTV番組を観て書き出したこのシリーズだが、自分でも驚くほど昔のことを覚えていた。特に30年近く前に読んだ沖縄関係資料や人名、地名などが案外速やかに脳裏に浮かんだ。逆に最近の記憶が定かでないのだ。書きたいことはまだあるが、一旦ここらで筆を置きたい。なおこの翌年、私は不整脈手術を2度受けることになるのだが、この時はまだ知らない。<未完の完>

バイバイぽっ 最後まで付き合って下さった読者の皆様に、この場を借りて心から御礼申し上げます。





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Last updated  2019.02.08 15:52:29
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