2005/05/29(日)23:25
HEY!HEY!HEY!の歴史(後編)
(昨日の日記の続きです。)
いわゆる「えらいさんの命令でリニューアルor番組打ち切り」という、
テレビ業界では良くあるらしい二者択一を迫られたと言われています。
ちなみに「ごっつ」もこの二者択一を迫られ、松ちゃんがブチ切れしたと
言われています。(もちろん「アノ」一件が発端ではありますが)
そこで始まったのが「レジェンド」という企画です。
あのアーティストが「今だからこそ言える」というウラ話を披露したり、
あのタレントが実は昔歌手だった!みたいな話をしたりと言う企画。
これが意外にも支持を受けたようで、視聴率に多少影響を出します。
するとヘイはこの企画を中心に番組をまわそうとしはじめます。
これにはプロデューサーの清水氏が関係していると言われています。
ところが「これではバラエティ番組になってしまう」と反対したのが、
もう一人のプロデューサーである、きくち氏だと言われています。
なお、きくち氏は番組当初からヘイに関わり、当時Pだった水口氏とともに、
番組の制作に力を入れてきた一人であり、KinKi Kidsと吉田拓郎がMCの
「LOVE LOVE あいしてる」のプロデューサーとしても活躍した人です。
その後、今年に入り、音楽番組氷河期が本格化しだします。
Mステの視聴率が一ケタを連発しだし、純粋にアーティストが出演し、
音楽を紹介するだけでは数字が取れなくなってきたのです。
無論、ヘイも対岸の火事ではありません。時に8.8%なんて数字を出した時も。
ところが、2/14に松田聖子と中森明菜のボウリング対決&
ピンクレディーが「レジェンド」ゲストだったスペシャルの回の視聴率が、
15.4%と他の回より良かった事で、4月期リニューアルの方向性は
決定的になってしまいました。
ちなみに、毎年春の特番で行われていた「MUSIC AWARDS」というSP企画も
数字の低迷により今年はありませんでした。するとかわりは、
ヘイの上等手段「未公開&総集編」スペシャルが。orz…ダメダメです。
結果、4月期からは、チャンプとして一人(一組)は変わらないものの、
出演アーティストはこの一人(一組)のみ。他のゲストは、
そのアーティストに関係したタレントさんが登場すると言う、
これは音楽番組か?と思うような構成になってしまいました。
すると、「えらいさん」の目論見どおり、視聴率は上昇し始めます。
4/25郷ひろみの回は、ヒロシなどをゲストに向え14.5%を記録、
特に、5/16工藤静香の回は、次回予告から番組終了直前まで「静香が号泣」と
ひっぱりを入れまくり、結果的には、昔のはずかし映像を見て、
涙がちょっと出ただけなんですが、それで数字は15.5%を記録。
ま、こんなヒッパリにだまされて数字があがる視聴者のレベルも疑いますが。
すると、これに調子づいたのか「星のレストラン」なる企画を始めます。
今、テレビ界では「料理で対決形式」が数字を取れると言われています。
そこで、ヘイもそれに乗ってしまうんですね。なぜか。音楽番組なのに。
ま、数字を取りに行ったと言うのがバレバレの企画なんですが。
企画としては、アーティスト同士がおいしい料理のお店や食べ物を紹介し、
実際にその料理をお店の人がスタジオで調理したり、本人が持ち寄って、
ダウンタウンと共に食べると言う企画。なので、対決より、紹介に近い。
最後はもちろんお決まりの「今日の料理は…」とレストランと商品の紹介。
これには「どこまで堕ちていくんだヘイは」と思った視聴者も多いのでは。
初回5/23のゲストは鈴木亜美とつんく。非常にまったりと進んでました。
まぁ、ひとつの企画としては別に良いし、全く面白くないわけではないですが、
ヘイでやる必要は全くない。というのが、僕の第一印象でした。
それより「ヘイでこの企画やってどのぐらいの数字取るんだ?」という思いが、
大きくなりました。そして、その回の数字を見てみるとなんと!!!!!
…9.2%。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!やっちゃったよぉぉぉぉぉぉぉぉ!
しかも、5/30もこの企画が放送されるんですが、
次回予告で「大好評新企画!星のレストランの第2弾!」
ってナレーションが言っちゃってるものぉぉぉぉぉぉぉぉ!
いやいや、たまたま視聴率悪かっただけですよね。フジテレビさん。
第2弾では数字とるでしょ。ゲストはGacktとYOSHIKIだそうです。
第2弾でも同じような数字取ったら、恥ですよ。フジテレビさん。
明日第2弾が流れます。正直僕はあんまり見る気はしないですけど。
さてはて、長くなりましたが、最後に僕のHEY!HEY!HEY!への思いを。
この番組は始まった時から、今までの音楽番組にない、奇抜な事をして、
それがウケてここまで来たのですから、いろんな形があって良いと思ってます。
チャンプ形式も良いでしょう。時には対決企画もありでしょう。
複数のアーティストを一気に呼んで、という一時あった形式も良いでしょう。
ただ、ヘイが音楽番組であるというのは絶対忘れて欲しくありません。
昔のヘイは、流行のアーティストだけでなく、その頃はあまりメジャーでない、
広くは知られていないというアーティストもたくさん出てきました。
過去、シャ乱Qやウルフルズ、T.M.Revolutionなど多数のアーティストが出演
しましたが、この番組からブレイクしたと言っても過言ではありません。
現状たしかに、ただ単にアーティストを出して、歌ってもらうだけでは
数字が取れない時代になったのは確かです。それは個々のアーティストの魅力が
薄くなったのだと思うので、一概に音楽番組自体が悪いとは言えません。
出たからにはアーティスト自身ももっと自分を前に出す事が必要だと思います。
ただ、今のヘイは、番組を面白くしようとかではなく、視聴率重視の方針で
あまりにも数字を取りに行くのがあからさまで、かなり冷めてます。
ぶっちゃけ、昔のアイドル達の「過去の栄光」など聞きたくはありません。
旬のアーティストとダウンタウンの面白トークが聞きたいのです。
はっきり言って、このままのヘイが続くのなら、いっそ終ってくれた方が良い。
だって、ダウンタウンがMCをやってる意味が全くなくなってしまうから。
長くなってしまいましたが、僕としてもヘイと言う番組に愛情があるからこそ、
実はこういう現状があると言う事を紹介したく、2日にわたり書いてみました。
ある意味、明日の数字次第で今後のヘイの運命が決まるのかも…。大げさかな?