2005/07/13(水)10:30
ぼけっとな
夕飯時、きぬが学校のプリントを持ってきた。
明日、生活の授業の一環として近くの公園で遊ぶらしい。
時計の勉強の後、きぬにプリントに書いてある、
『持ってくるもの』の欄を読ませてみた。
一部、読めるものの意味が判らない…というものもあったが、大体理解出来ているようだ。
持ってくるものの中に、”各グループでそれぞれ使うもの”というのが有った。
私「ねぇ、きぬはこれ、何を持って行くの?」
きぬ「…」
私「持って行く物、無いの?」
きぬ「…有る」
私「何持って行くの?」
きぬ「…」
私「どうしたの?紙とかに書いてないの?」
きぬ「…(ボソボソ)」
私「あのさ、聞こえないよ」
きぬ「…(ボソボソ)」
私「ねえ、だからさ、聞こえないよって、言ってるんだけど?もっと大きい声で!」
きぬ「…あの黄色い紙に書いたんだけど…先生が持ってる」
私「(あのって…何?)…で、なんて書いてあるのかは、憶えてない訳?」
きぬ「…」
私「どうなの?ちゃんと自分で言いなさい?」
きぬ「…憶えてない」
私「…で、どうするの?」
きぬ、ボー…
私「考えてないの?じゃ、考えなきゃ。どうするの?」
きぬ、ボー…
私「…あのさ、いつまでも、人に言われる迄ボケッとしてちゃ駄目だよ。
明日の朝、聞くからね?それまでにどうするのか考えておきな」
忘れた所できぬしか困らない、という物であれば別にどうという事はないが、
グループ全体で分担して持って来る物ならば忘れる訳にはいかない。
そこら辺の責任感、きぬは感じて…無いみたいだな…。
っていうか、きぬ、忘れもの多過ぎ!
基本的に、口頭で伝えたものは憶えていない。
メモなどに書かせてみても、頭で憶える事は出来ないようだ。
例えそれが遠足などの楽しいイベントであっても、憶えられない。
私がきぬぐらいの頃は、
「明日は遠足でーす」
なんて言われたら嫌でも興奮してしまって、忘れる事なんて無理だったのに…。
きぬはいとも簡単に、忘れる。
私達に言われてようやく思い出す。
バカだから…?
憶える気が無いから…?
それとも…障害?
「考えておきな」
そう言ったのに、きぬは下へ降りたとたん、キャーキャーとはしゃいでいる。
さっきまで黙りんぼだったのに…。あれは、考えろと言われた事さえ忘れてる…。
きぬを呼び出し、再び念を押す。
「明日の朝、聞くからね。どうするか考えておきなさい」
翌朝
旦那にも事情は説明しておいたので、旦那に聞いてもらう事にした。
ようのきゃわゆい寝顔を見ながら寝室でまったりしていると、
旦那のイライラ声が。
…またきぬの黙りんぼが始まったようだ。
どうやら、きぬは何も考えていなかったらしい。
…はぁ。
何で、こう、何も出来ないんだろう?ひこもきぬも。
何も考えられないし、だからと言って、自分がどうしたら良いのか、聞く事も出来ない。
旦那は早々に匙を投げ、義母に文句を言いに行っていた。
まぁ、気持ちは判るけど…。
ちょっと…釈然としないものも…。
だれが養育責任者なの…?旦那なんじゃないの…?
って言うか、この家に居たら継子の育て直しなんか無理だからさ、
別居しようよ、別居!