ヘナハーブはアロマと共に日本ではすっかり浸透されてきているものの、欧米などで昔から使われているお薬的な使い方はまだされている人はそんなにはいないでしょう。お料理やポプリなどに使うことは多いのですが。やはりヨーロッパではハーブ医学という分野があり、日本でいうと漢方薬とほとんどおなじような役目を果たしています。 ヨーロッパでも最近チャイニーズハーブ(つまり漢方)はメジャーになってきています。ハーブを煎じて飲むという他にハーブのチンキやカプセル、クリーム、シロップなど症状によってさまざまな使い分けをします。私もボールドウィン(もともとハーブ漢方の専門なので)でよく購入しています。 最近はオーガニックものが出始めて非常にうれしいです。 鼻炎対策のネトルやエルダー、アイブライトとエルダーのチンキ、レモンバームやカレンデュラのクリームに胃腸薬代わりのスリッパリー・エルムのカプセル、生理痛用のブラックホーのチンキなど購入しています。 ロンドンのアロマセラピーとハーブの専門店で通販したい方、下記へカタログを請求してください。 G.Baldwin&Co. 参考になる本は 「ホームハーブ」 ペネロピ・オディ 法研 1980円 家族で使うにはちょうどいい感じ。 「症状別ハーブ療法」 フレグランス・ジャーナル社 2500円 症状別でとてもくわしく解説されています。妊婦さんや子供さん向けにもたくさんページをさいています。 「メディカルハーブLESSON」 林 真一郎 主婦の友社 1700円 初心者には写真付でとてもわかりやすい。いろんなものをつくりたい方にはお勧め。 メディカルハーブ―薬用ハーブ完全図解ガイド 日本ヴォーグ社 3400円 これも写真が豊富でよく手にする本です。一時絶版になっておりましたが、また手に入るようです。 ハーブ大全 リチャード・メイビー 小学館 最初にハーブに興味をもったころにどうしてもほしくて買った本。かなり高価だけどハーブの百科事典として使える。 日本のハーブ事典―身近なハーブ活用術 日本のハーブ事典」東京堂出版 漢方の本はあっても意外に日本のハーブの本は少なかったかも。沖縄やアイヌのハーブなど日本人のルーツを知る意味でも興味深い。 からだに効くハーブティー図鑑―厳選98種のハーブティーカタログ 板倉弘重 主婦の友社 98種類のハーブティーを紹介。 ミントやカモミールといったメジャーなものからアイブライト、バードック、ソーパルメット、エルキャンペーンなどマイナーなハーブティーも写真付で紹介されている。ブレンドレシピもあり。 ★手軽に応用できるハーブティーを少し紹介します。 私はドライハーブをそれぞれ缶に保存し、(私は無印良品の缶を愛用)お茶パックにその日の体調などに合わせて自分で調合して飲んでいます。 花粉症・鼻炎・アレルギー ネトル、ローズヒップ、アイブライト、エルダーフラワー、カモミール 婦人科器系の不快な症状 ジャーマンカモミール、ラズベリーリーフ、チェストベリー 目の疲れ ハイビスカス、クランベリー 頭痛 ペパーミント、フィーバーフュー 高血圧 リンデン 胃腸が弱いとき ペパーミント、ジャーマンカモミール、レモングラス、レモンバーベナ ハーブティーをおいしく飲むこつは、熱湯をカップに注いだら即ふたをして、3分蒸らすこと。 ハーブティー用の蓋付きのカップがあれば便利です。 フレッシュハーブのお茶もさわやかでおいしいですが、薬効効果はドライほど成分が取れません。でもミントを2種類くらいとレモンバームなどとブレンドして飲むと大変おいしいです。 ◎ハーバルオイル ハーブをオリーブオイルなどに漬け込んだハーバルオイルは外用のオイルとして使用できます。 直接塗って痛みをやわらげたり、症状を緩和させたりだけでなく、その上から暖めてオイルシップすることも有効です。これは家でもつくることが出来ます。 また、ハーバルオイルはせっけんの材料のオイルとして使うことも出来ます。 ○ つくり方 1. 広口びんいっぱいにハーブをつめる。 2. いっぱいになるまでオリーブオイルを入れる。 3. 2週間、一日一回振りながらおいておく。 4. コーヒーフィルターなどでハーブをこして、さらに新たなハーブを同じように漬け込む。 5. 2週間たって、もう一度漉して、遮光びんに保存して冷暗所におく。 ○ 使えるハーブ カレンデュラ 花びらの部分のみをつける。 ベビーマッサージオイルとして、肌荒れや保湿効果の高いオイルとして使用できる。 また、ホルモンのバランスもとるのでPMSなどのむくみにもよい。もちろんせっけんのオイルとしても。 カモミール 同じくベビーマッサージやせっけんの材料に。 よもぎ マグワートオイルとして手足が冷える人によい。ただし、妊婦は使用できない。 アルニカ あまり手に入らないので、市販のアルニカオイルについて述べる。 とにかく打撲、打ち身などうっかりこんだり、打ったりしたときに手早くこのオイルを塗っておくと痛みと治りが早い。大きな事故は当然、病院で手当てをすること。傷の治りも早くする。 また運動前に足などにぬっておくと筋肉痛が軽くすむ。 セントジョンズワート 抗うつ剤を投与されている方は避けること。 真っ赤なオイルでメラトニンなど増やすので眠りが深くなる。軽いうつを防ぐ。 ホルモンバランスをとるのであるゆる婦人科系の症状に、腰とお腹をマッサージする。腰痛、神経痛など痛みがあるところに塗り続けると和らぐ。 ◎ヘナトリートメント ヘナというと白髪を染めるための染料という認識が強い。 しかし、もともとインドではアーユルヴェーダの薬草としての役割も持っている。 また魔よけのために花嫁に全身ヘナでタトゥーを描くこともしていて、ヘナはインドでは聖なる植物のひとつとなっている。 正しくはヘンナでミソハギ科の植物だ。 花は精油もとれるそう。また、昼と夜の温度が40度くらいの気温差があるようなところでないと育たないというあえて激しい環境を好む植物であるようだ。 なので日本では育成が不可能ということになる。 ヘナはたんぱく質のあるところによく染まるようだ。なので爪とか髪の毛に染まりやすい。 通常の色はオレンジで濃いオレンジはレッドに見える。 日本で毛染め用に売られているヘナはハーブを混ぜたり、少量の化学成分を混ぜることによって黒っぽくなるようにしてあるものが多い。 アーユルヴェーダとアロマテラピー―古代の英知と現代医学を統合したヒーリング・テクニック という本にアーユルヴェーダで使われる特殊な精油について解説されている。 その中でヘンナは 「霊力を開き、精神を再活性化し、明晰にすると同時にリラックスさせる。第三の目を刺激する。」と書かれてある。 また、怒りやフラストレーションなどのイライラも沈静させる効果も強い。 何人かヘナトリートメントをしてイライラがおさまったという報告を聞いている。 ヘナの粉は抹茶のような緑色をしていて、やはり抹茶のような香りがするので その粉の香りだけでも落ち着かせる効果がある。 ヘナトリートメントにはどんな効果があるのだろうか。 ・ 発汗しだして、頭がぼーっとなる。つまり血流がすごくよくなって冷え性や凝り、頭痛をやわらげる。 ・ いらいらがおさまる。 ・ 髪が染まる。 ・ 髪のツヤがものすごくよくなる。 ・ 抜け毛やぱさつきがなくなる。リンスはいらなくなる。 ・ 頭がべたべたする人もぺしゃっとならずに髪にハリが出てくる。 ・ キューティクルを保護して、紫外線からの傷みを防ぐ。 ・ 肝臓や子宮に蓄積された毒素を排泄させる。 ・ 女性特有の症状の改善。 ・ 足うらにヘナパックをした場合、耳鳴りが治った。 ・ 疲れにくくなる。 ということで美容と健康によいこと盛りだくさんなのだ。 天然100%の質の高いヘナを使うと薬効効果は高い。質の高いヘナは混ぜているときにとても粘りが出るので、かなり違う。精油でもそうだけど、いいものを使わないと体や心にあまり作用しないものだ。 薬効作用の強いヘナの場合、最初人によって好転反応が出やすい。 私も最初頭痛がした。本来、頭痛をやわらげるのになんで頭が痛いのだろうかと思ってたけど、すごく眠くなって寝たらよくなった。 とにかく眠くてしかたがないというのも特徴のひとつ。(頭にのせたまま寝すぎないように)あとは、熱が出たとか寝込んだなんていう人もいたりする。 しかし、それも一時的な反応だ。 何度か続けるうちに快適になる。ただ、草木にかぶれやすいタイプの人はまれに炎症がおこることがあるので注意は必要。その人はあわないということでやめておいたほうがいいだろう。 |